熱が出た時に使用した便利小物、「氷嚢キット」!!
木製の折りたたみ式氷嚢キット
現在の氷嚢キット
熱さまシート
熱が出た時に使用したもう一つの必需品、「氷枕」!!
ゴム製の氷枕
切り傷、擦り傷の治療で使用した「油紙」、憶えていますか?!
医療用の油紙
油紙の使用例
水銀体温計と同じ運命になるか、「水銀血圧計」!!
水銀血圧計
結論から言うと、水銀を使った医療機器は2020年に製造禁止になる運命なのだ。
水銀は常温で液体となる特殊な金属として、数々の用途に使われている。身近なものでは蛍光灯、水銀灯、電池などがおなじみであるが、医療機器でも体温計や血圧計に用いられているが、一方では極めて強い毒性を持った危険物という一面も持っている。
1950年代に熊本県水俣湾に廃液として海に流された水銀により、周辺住人に水銀中毒が多発した事件・・・。「水俣病」だ。水銀を摂り込んだ魚を食べ続けることで人の体内にも水銀がたまり、中枢神経に支障をきたす疾患を起こしたのだ。この教訓から産業界では製品中の水銀を削減する技術の開発が常に求められてきた。乾電池に記載されている「水銀ゼロ」などがおなじみではないでしょうか?
そんな二面性を持つ水銀であるが、昨今の環境問題の高まりを受け、2013年「水銀に関する水俣条約」が採択され、つい最近批准されたと聞いている。
[水銀レス]マキュレス血圧計[卓上型]
苦い粉薬を飲むときに重宝した半透明の「オブラート」
オブラート(オランダ語: oblaat)とは、日本ではデンプンから作られる水に溶けやすい半透明の薄い膜のことを指す。薬品や菓子などを包み、そのまま体内に摂取することができる。
オブラートはデンプンを糊化させたものを急速乾燥して生成される。水分を10%から15%程度まで急速に乾燥させることで、デンプンが老化せず糊化状態が保たれる。なお、薬用のオブラートの厚さは20μmである
やわらかオブラートは日本の発明!!
オブラートは元来、オランダやドイツでキリスト教の儀式で使用されているウエハースに似た無発酵の薄焼きパン(聖餅)のことであった。これを水に浸して柔らかくした上で薬を包み服用していたという。このような形状のオブラートを硬質オブラートと呼ばれる。
硬質オブラートは日本に明治初期に伝わったが、1902年現在の三重県玉城町に在住していた医師小林政太郎が、寒天とデンプンから柔軟オブラートを生成する方法を発明する。この柔軟オブラートは、1910年の日英博覧会で金牌を受賞するなどして、世界に広まっていった。この頃の柔軟オブラートは柔軟剤を添加していたが、その後の1922年には乾燥機を用いた生成法が編み出され、柔軟剤が不要となり大量生産が可能になった。