カップル・ジャケット
夫婦で、または恋人同士でアルバムのジャケットに収まっているミュージシャンが結構います。仲睦まじいのですが、その後別れてしまうケースもあり、その場合一般のカップルとは違い、しかもアルバム・ジャケットになっているとあっては一生消えない傷を残すことになってしまうのではないかと余計な心配をしてしまいますが、当人たちにはいらぬおせっかいのようです。
そうです、音楽界のレジェンド達はそんな小さな事は気にも留めずに高らかに愛を叫ぶのです。そんなカップル・ジャケットの数々をご紹介します。
ジョン&ヨーコ
ロック界のおしどり夫婦といえば、ジョン・レノンとヨーコ・オノですね。二人が出会ったのは1966年で、付き合い始めたのが1968年5月と言われています。当時ジョンにはシンシアという奥さんがいたのですが、ヨーコ・オノとは運命の出会いだったことが、アルバム・ジャケットからも伝わってきます。
「未完成」作品第1番~トゥー・ヴァージンズ
ジョンの初めてのアルバム「「未完成」作品第1番~トゥー・ヴァージンズ」からいきなりヨーコ・オノとのツーショットですね。現行のジャケットは切り抜かれた二人の顔写真があしらわれているものになっていますが、オリジナルは違いました。
2人の全身ヌード写真だったんです。2人とも一糸纏わぬ姿でした。
それにしてもこのジャケットは当時相当物議を醸し出しました。それはそうでしょう。1968年と言えば、まだビートルズは現役ですし、ビートルズは最後までアイドルだったわけですからね。
同じビートルズのメンバーだったリンゴ・スターが以下のようなコメントをしています。
ジョンは、これに懲りたかといえばそんなことはなく、ヌードにこそならなかったものの、ジョンのアルバム・ジャケットはこれ以降もヨーコ・オノとのツーショットばかりです。
そして、最後となったアルバムも二人のキスシーンで締めくくられることに。。。
ダブル・ファンタジー
因みにこの写真は篠山紀信が撮っています。とても美しい写真ですね。
ポール&リンダ
ジョンとくれば、当然ポールですね。ポールとリンダ、こちらもジョンとヨーコに負けず劣らずのおしどり夫婦ですね。ビートルズ後期、ジョンがヨーコと付き合うようになってからジョンとポールの関係はギクシャクして互いに罵り合うようになっていましたが、この2人の愛妻家ぶりは実によく似ているんですよね。
ビートルズ解散後、ポール・マッカートニー初のソロアルバム「マッカートニー」、セカンド・アルバム「ラム」ともにジャケットの表面で2ショットにこそなっていませんが、どちらもリンダが撮った写真を使っています。ジョン同様に夫婦での共同作業ですね。その後はウイングスを結成して夫婦仲良く活動します。
カップル・ジャケットは、ウイングス解散後1986年の「プレス・トゥ・プレイ」まで待たなければなりませんが、映画のワンシーンのように美しい写真が使われています。
プレス・トゥ・プレイ
それにしてもこのジャケットは、ジョンとヨーコの「ダブル・ファンタジー」にそっくりですよね。
ポール&キャシー
さて、ポールといえば、マッカートニーだけではありません。サイモンもいます。そう、サイモン&ガーファンクルのポール・サイモンです。
ポール・サイモンの彼女といえば、サイモン&ガーファンクルの初期の歌詞の中にもちょこちょこ登場するキャシーが有名です。サイモン&ガーファンクルのデビュー・アルバムが不振だったため、ポール・サイモンは単身イギリスに渡り音楽活動を行っていました。その時にソロ・アルバムが作られイギリスで発売されたのですが、そのジャケットに写っている女性がキャシーです。
ポール・サイモン・ソングブック
大ヒットしたサイモン&ガーファンクルのセカンド・アルバム「サウンド・オブ・サイレンス」に収録されている「キャシーの歌」ですが、本作にも収められています。
ポール・サイモンの奥さんと言えば、離婚したとはいえスター・ウォーズのレイア姫役で有名なキャリー・フィッシャーが知られていますが、当時はキャシーと大恋愛だったのでしょうね。
その一方で、相方のアート・ガーファンクルはどうかといいますと、残念ながら2ショットではないものの当時の彼女が写ってるアルバムがちゃんとあります。
愛への旅立ち