70年代映画『もう頬づえはつかない』女性の自立がテーマだった昭和の時代

70年代映画『もう頬づえはつかない』女性の自立がテーマだった昭和の時代

1970年代の終わりに東京でひとり暮らす早稲田大学の女子学生、まり子を主人公に都会の寂しさや男との関係に悩みながらも自立していく。若い頃の桃井かおりや 奥田瑛二、村上弘明などが出演している。


映画『もう頬づえはつかない』の時代

映画『もう頬づえはつかない』は、早稲田大学の学生だった見延典子の小説を東陽一監督が映画化した。女性の自立をテーマにした1979年のATG(日本アート・シアター・ギルド)映画の作品。
主役は桃井かおりが演じ無名だった 奥田瑛二や村上弘明が出演していることでも有名な映画だ。

映画『もう頬づえはつかない』が公開された1979年はインベーダーゲームの全盛期であり、初代ウォークマンが販売された昭和の時代だ。

映画『もう頬づえはつかない』あらすじ

早稲田大学の学生まり子(桃井かおり)は、東京でひとり暮らしをしている。かつて同棲していた男(森本レオ)とバイト先で知り合った同じ大学の学生(奥田瑛二)のふたりと付き合い、妊娠してしまう。彼女にはお腹の子供がどちらの子どもなのか?

二人の男性の反応とまり子の選択を通し、ひとりの女性の自立を描く。

コンビニなんてなかった70年代の終わり、商店やスーパーで買い物をして、茶色い紙袋に入れてもらい持ち帰っていた。

1970年代の四畳半フォークに代表される若者の貧しい暮らしは、アパートに風呂は無い。
銭湯を利用した。

電話は10円玉を沢山持って、公衆電話へ。
1982年(昭和57年)12月にテレホンカードが発売された。

映画『もう頬づえはつかない』主題歌

1979年8月発売された『もう頬づえはつかない』
歌:荒井沙知
作詞:寺山修司、作曲:田中未知、編曲:J・A・シーザー

この曲は1983年に日吉ミミによりカバーされている。

『もう頬づえはつかない』荒井沙知 

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もう頬づえはつかない 歌詞 荒井沙知 ※ Mojim.com Mojim 歌詞

映画『もう頬づえはつかない』登場人物ダメンズ(駄目な男)3人

まり子と同じ早稲田の学生、印刷工場のバイトで知り合い肉体関係に発展している。

まり子の歯ブラシではを磨き、自分の物を使うように言われる。
当然のことながら、まり子は自己主張する女性だ。

奥田瑛二(橋本クン)

映画「もう頬づえはつかない」 - Staff Blog

まり子とのエッチな関係にどっぷり使っている大学生の橋本クンを当時29歳の奥田瑛二が上手く演じている。
30代でブレイクするまえの奥田瑛二のちょっとだらしないくて、たよりない役柄が好きだ。

かつては、まり子と同棲していた早稲田の法学部出身のルポライター恒雄(大学の先輩)。
どこかへいってしまい1年、まり子が住むアパートに帰ってくる。

恒雄はインテリ崩れのダメンズ。魅力は自由に生きていること。
しかし、まり子はそんな恒雄のことが橋本クンより好きなのだ。

恒雄(森本レオ)

桃井かおり(Kaori Momoi)「もう頬づえはつかない」(1979年) : 夜ごとの美女

まり子が恒雄に見た夢。1970年代の終りに慶応大学法学部卒の吉田ルイ子という人がアメリカのニューヨークに在住して女性カメラマン、ジャーナリストの活躍していた。

『もう頬づえはつかない』のまり子が目指していたのは、吉田ルイ子のような日本の社会の枠とらわれない自由に生きる女性だったのかもしれない。

まり子が住むアパートの大家の高見沢は、美容院のママ(加茂さくら)の旦那さん。
他に女がいることがママにバレてハサミで腿を刺されて救急車で運ばれる。
ダメンズおじさん。

伊丹十三(高見沢)

映画「もう頬づえはつかない」 - Staff Blog

もう頬づえはつかない、まり子の選択

まり子(桃井かおり)が妊娠したことを恒雄(森本レオ)に告げると。
「堕ろしてくれ」と中絶をするように説得される。

ピンクの電話(公衆電話)が懐かしい。

一方の橋本クンは(奥田英二)は実家に戻ったりして、就職が決まるとまり子を故郷に連れて帰ると言う。結婚して責任を取るつもりなのだ。

「よう!日本一!」橋本クン偉い!さすが鹿児島出身の九州男児!などと思ってしまう。

しかし、まり子は中絶を選択する。

バンカラ早稲田の女子大学生だ。花嫁候補生の女子大生なら結婚を選ぶであろう。

中絶を終えて部屋に戻ったまり子は、引っ越しの準備をする。

待つだけの女から、男に頼らず自分の人生を歩き始めるのだ!
自立したまり子は、もう頬づえはつかない!

フェミニズム、バンザイのハッピーエンドだ。

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