『ヒーローインタビュー』はフジテレビ、トレンディドラマの集大成だったか!?
『ヒーローインタビュー』は、大手新聞社で左遷さながら突然、スポーツ部に異動させられたキャリアウーマンと、かつてはチームの主力バッターだったバツイチの2軍選手、轟仁太の恋の物語。キャリアウーマンの沢木霞を鈴木保奈美、2軍選手の轟仁太を真田広之が演じた。
制作は1994年。まさにトレンディドラマの流れをくみ、絶頂期のフジサンケイグループによる映画作品。脚本・野島伸司、監督・光野道夫、プロデューサー・大多亮という「東京ラブストーリー」「101回目のプロポーズ」など、フジサンケイグループのヒットドラマを手掛けたスタッフが手掛けている。
この映画は、1990年前後のトレンディドラマを楽しんだ人たちはそれなりに楽しめるはずだ。あの時代(バブルの残り香いっぱい)の雰囲気がふんだんに盛り込まれていて、郷愁を感じること間違いなし。フジ・トレンディドラマの集大成的な作品だからだ。
まあ、なんにしても、走馬灯のように、あの頃の思い出が頭の中を駆け巡るのは必至で、最近ちょっと疲れていて、楽しかった時の自分の姿を思い浮かべるにはちょうどいい映画だ。難しいことを考えずに、頭を空っぽにして観られる(ここが意外と大事なんだと思う)。


鈴木保奈美の髪形……。
1991年の「東京ラブストーリー」でトップに登り詰め、1992年の「愛という名のもとに」でその地位を不動のものにしながら、人気絶頂の1994年にF1解説者の川井一仁と結婚。世間を驚かせたが、この結婚には正直、違和感があった。大多亮や江口洋介と交際しながら、そこか!と誰もが思っただろう。案の定、3年で離婚してみせたのはさすが。
その後、とんねるずの石橋貴明と結婚するという離れ業にはもっと驚いたが、まあ、現在も仲良くやっていて、その美しさも健在なところを考えると、幸せなのだろう、きっと。人の人生はわからないものだ、余計なお世話だけど。
ところで、この映画での鈴木保奈美の髪形はいかがなものか。あれが当時のキャリウーマン的なのかどうかは知らないが、やはり、「東京ラブストーリー」の赤名リカ役の髪形が最高だった。あの頃、あんな髪形の可愛く活発な女子に、男は誰もが「カンチ!」と呼ばれたかったに違いない。
ちなみにこの映画では、役どころとしては、別に鈴木保奈美でなくても良かった気がしてしまう。彼女の魅力があまり引き出されてないと思えるからだ。


真田広之の肉体美……。
真田広之の野球選手というのもなかなかに違和感がありまくりだ。真田広之と言えば、まずはジャパンアクションクラブ。千葉真一率いる、アクション軍団のイメージが個人的には強かったのだ。とはいえ、ふと思い起こしてみると、『道頓堀川』で松坂慶子とベッドシーンをやり、『麻雀放浪記』では雀ゴロもやっていた。いつも闘っていたわけでもなく、アクションをやっていたわけでもなかったのだ。でも野球選手ではなかろうと・・・思う。
ただ、劇中の真田のサービスシーンは女性必見! さすがの肉体美。素振りをしているシーンだが、元強打者のスイングとしては、これも納得できない部分があるが、その鍛えられた肉体は、見ごたえがある。

世界的俳優、真田広之の軌跡
日本では渡辺謙のアメリカ成功が大きく取り上げられることが多いが、実は海外では、真田広之の評価も高いのだ。アクションスターから実力派俳優に転身をし、2000年頃からの世界進出。その活躍ぶりはかなりのものだ。以下はそのエピソード。ほかにも数多くのハリウッド映画や海外ドラマに出演している。
真田広之 - Wikipedia



とはいえ、真田広之といえばアクションシーン。この映画でも飛んでます!

『ヒーローインタビュー』あらすじとキャスト&スタッフ
あらすじ
●キャスト
沢木霞…鈴木保奈美 轟仁太…真田広之
梶原監督…武田鉄矢 星野…いしだ壱成
水島…江口洋介 轟球子…安達祐実
後藤…岸谷五朗 三浦…武田真治
山本…関根勤 操縦士…萩原聖人
桑田…寺脇康文 石井…鶴見辰吾
橘局長…北村総一朗 緒方デスク…山本圭
木村コーチ…石丸謙二郎 二軍コーチ…新井康弘
ほか
●スタッフ
監督…光野道夫
プロデューサー…大多亮
脚本…野島伸司ほか
音楽…服部隆之、井上鑑
主題歌…CHAGE&ASKA「HEART」
オープニングテーマ…CHAGE&ASKA「NATURAL」
挿入歌…CHAGE&ASKA「PRIDE」


脇役の方々、なかなかスゴイ!
まあ、キャストも改めて見るとなかなかスゴイ。全員ではないが、一部、お顔をご拝顔いたしましょう。







これは聴いておきたい! 絶頂期、CHAGE&ASKA の3連発!
CHAGE&ASKAは、まさにフジテレビ全盛の時にその流れに乗った! 1991年の『101回目のプロポーズ』の主題歌「SAY YES」が大ヒット。デビュー12年目で初のシングルチャート1位となり、オリコン13週連続1位、約282万枚を売った。その後、シングル、アルバムと次々とミリオンヒットを飛ばし、まさに天下を取ったCHAGE&ASKAによる3連発。どうぞ!
1994年はこんな年だった!!
いま、思い起こせば、なかなかいろいろありました。
・日本人初の女性宇宙飛行士・向井千秋さん宇宙へ
・大江健三郎氏がノーベル文学賞受賞
・リレハンメルオリンピック開催
・オウム真理教によって松本サリン事件発生
・日本の首相官邸がウェブサイトを開設
・郵便料金を現在の料金に値上げ(葉書 50円、封書 80円)
・初の気象予報士国家試験が行われる
・ナリタブライアンが三冠馬に

さて、1994年のヒット曲は以下の通り。
1位 innocent world MR.CHILDREN 181.3万
2位 ロマンスの神様 広瀬香美 174.9万
3位 恋しさと せつなさと 心強さと 篠原涼子 with t.komuro 162.3万
4位 Don't Leave Me B'z 144.4万
5位 空と君のあいだに 中島みゆき 141.6万
6位 Hello,my friend 松任谷由実 135.7万
7位 survival dAnce~no no cry more~ trf 135.4万
8位 あなただけ見つめてる 大黒摩季 123.6万
9位 Boy Meets Girl trf 122.2万
10位 世界が終るまでは・・・ WANDS 122.1万
何といってもベスト10すべてがミリオンヒット。CDがよく売れた時代だった。
ということで、MR.CHILDRENの名曲を。この曲を聴いたあの時代からもう20年以上経ってるなんていまだに信じられない・・・。
ちなみに、邦画ランキングは以下の通り。
『ヒーローインタビュー』も6位に入っている。
しかし、この当時はアニメや子供向きがほとんどだ。
1位 平成狸合戦ぽんぽこ 26.3億円
2位 ゴジラVSメカゴジラ 18.7億円
3位 男はつらいよ 寅次郎の縁談 15.7億円
4位 ドラゴンボールZ 危険なふたり!超戦士はねむれない 14.5億円
5位 ドラえもん のび太と夢幻三剣士 13.5億円
6位 ヒーローインタビュー 13.4億円
7位 美少女戦士セーラームーン R 13.0億円
8位 RAMPO 奥山監督版 12.0億円
9位 ドラゴンボールZ 超戦士撃破!!勝つのはオレだ 11.2億円
10位 クレヨンしんちゃん ブリブリ王国の秘宝 10.0億円