西武特急レッドアロー5000系の歴史
西武5000系電車 - Wikipedia
初代レッドアロー5000系はこの車輛です。

西武初代レッドアロー5000系
ひたすら秩父を目指した5000系
2017年5月時点での西武鉄道の特急は、すべて10000系で運行されており、運転区間は、定期運用は池袋ー西武秩父間の「ちちぶ」号、池袋ー飯能間の「むさし」号、西武新宿ー本川越間の「小江戸」号の3種類です。
また、西武鉄道は傘下にプロ野球球団の西武ライオンズを所有し、また西武遊園地などのレジャー施設も保有していることから、臨時の特急として、支線の西武遊園地駅に入線する運用など、臨時の運用もあります。
西武新宿線には、特急は当初は設定されていませんでしたが、1976年に西武新宿ー西武秩父間の特急が設定されたことから、その運用に5000系レッドアローが充当されることになり、名称を「おくちちぶ」号とされました。
しかし、5000系は、西武新宿線本川越ルートに入ることはなく、1993年に「小江戸」号が設定された際には、現在の10000系が投入されました。
なので、5000系は、ひたすら秩父を目指した電車だと言えます。
秩父って何があるの?
秩父は、埼玉県西部にある都市です。セメントの生産が盛んで、秩父セメントという会社がありました。秩父セメントは、現在の太平洋セメントです。
セメントを輸送するための鉄道「秩父鉄道」もあります。

秩父 羊山公園
羊山公園 - Wikipedia
秩父のお祭りといったら何といってもこれ「夜祭り」
秩父観光協会 » 秩父夜祭

秩父夜祭
秩父夜祭 - Wikipedia

長瀞
長瀞町 - Wikipedia
秩父は、東京都心から電車一本で行ける気軽な観光地ですが、道路は細い国道299号線しかありません。渋滞すると抜け道もありませんし、正丸峠という難所も存在します。
なので、西武秩父線は非常に重要な路線であることがわかります。
この「正丸峠」を西武鉄道が克服したことが、秩父の街の発展につながっているのでしょう。
現在の主力車輛 西武特急10000系

西武10000系特急電車
2017年現在西武鉄道の特急運用を任されている10000系です。
この10000系、通産省のグッドデザイン賞を受賞したのですが、初代特急5000系が1970年に受賞した「鉄道友の会ブルーリボン賞」には選ばれませんでした。
鉄道好きにとって、この10000系、面白みがほとんどないのです。
ひたすらビジネスに特化したのかもしれません。通産省のお墨付きをいただいたくらいですから。
5000系が初代の個性的な頑固親父だとしたら、今の10000系は、お勉強のできる出来のいい、何をやってもそつなくできる優秀だが、堅物な子供みたいなイメージですね。
5000系のカラーリングは絶大な人気

10000系特急電車のノーマルなカラーリング
特急レッドアロー号とは? :西武鉄道Webサイト

5000系のカラーリングをした10000系
特急レッドアロー号とは? :西武鉄道Webサイト
上の写真をご覧いただくとわかる通り、普通のカラーリングは、とにかく「地味」な配色です。
個人的には、「灰色」ではなくカラフルなほうが・・・と思います。
黄色い普通列車のほうが、個性的に見えます。
まだこっちのほうが個性的(だと個人的には思う。あくまでも個人の感想です( ^ω^)・・・。)

西武鉄道の黄色い電車 2000系
西武2000系電車 - Wikipedia
10000系の後継も計画されている

西武鉄道40000系
S-TRAINとは? :西武鉄道Webサイト
普通列車としても、観光列車としても使えるように設計されたS-TRAINが、運行を開始しました。
うん、これなら乗ってみたい☝。
休日には、西武秩父から西武鉄道、東京メトロ、東急東横線、みなとみらい線を経由して横浜の元町・中華街まで快適に座って行けるダイヤもあるようです。

新型特急の設計イメージ(実物ではありません。)
電車図鑑 :西武鉄道Webサイト
5000系の人気は、非常にゴツゴツしたデザインと、日本人が思い描く特急電車のイメージにぴったりな、「白地に赤いライン」が、いかにも「特別な車両」という印象を感化して、観光地に行くまでの道のりも楽しめるといった要素が大きいと思います。
S-TRAINが始動し、2018年度からは新型特急もデビューの計画もあるなど、5000系が切り開いてきた西武鉄道の観光用電車は、近年中に大きく変わりそうですね。
ただ、長年親しまれてきた「黄色い電車」も、残してほしいと思うのは贅沢なのかな???。
5000系は富山にいます。

富山地方鉄道 16010形電車
富山地方鉄道16010形電車 - Wikipedia