「忍者くん」と「忍者じゃじゃ丸くん」

コミカルな1.5頭身が可愛い「忍者くん」シリーズ
ジャレコのファミコン参入第3弾が「忍者くん」、第6弾が「忍者じゃじゃ丸くん」
ジャレコのファミコン参入第3弾が「忍者くん」、そして第6弾が「忍者じゃじゃ丸くん」でした。
元はUPL社がアーケードゲームとしてリリースした作品を1985年5月、ジャレコがファミコン用に移植したものが「忍者くん」。
そして同年11月に同じくジャレコから発売されたのが「忍者じゃじゃ丸くん」です。
いま思えば、この怒涛のゲームリリースも凄まじいと感じるものですが、両ソフトの特徴としては元がアーケード版の「忍者くん」が各社の手によって複数ハード機に登場したのに対して、「忍者じゃじゃ丸くん」はほとんどがファミコンでのリリースとなった点でしょうか。
MSXやFM-7、X1にも移植された「忍者くん」

なかなかに残念だったMSX版「忍者くん」
もっぱらファミコンユーザーに愛された「忍者じゃじゃ丸くん」
「忍者くん」アーケード版を移植したジャレコが、自社ライセンスものにしてしまいたかったから「忍者じゃじゃ丸くん」という名前に変更したんじゃないの?なんて、大人の事情を思わずにいられないこの流れ。
実際、すでにジャレコの「忍者じゃじゃ丸くん」シリーズが広く認知された後の1988年5月、「忍者くん」本家のUPL社から、「忍者くん」続編がファミコンで登場しています。
「忍者くん 阿修羅ノ章」がそれです。
そんな、なにかしら因果めいたものを感じさせる「忍者くん」と「忍者じゃじゃ丸くん」。
ではそんな大人の事情はさておき、二人の間柄は一体どうだったのでしょう。
同一人物?赤の他人?それとも兄弟?

ドット絵で見る限り、同一人物のような…
パッケージでみる「忍者くん」と「忍者じゃじゃ丸くん」
ドット絵では同一人物に見えてしまうのでゲームパッケージで見比べてみます。

「忍者くん」パッケージ

「忍者じゃじゃ丸くん」パッケージ
こちらは同じファミコン版のパッケージから。
どうでしょうか。
一見すると、同じ赤頭巾の忍者にみえますね。
もうちょっとアップでみえる画像を探してみると、他機種版のパッケージが見やすかったです。

FM-7版「忍者くん」パッケージ

MSX版「忍者じゃじゃ丸くん」パッケージ
う~ん、どうでしょう。
足袋の色が?もありますが、どうやら髪の色が黒髪と茶髪の違いがあるように見受けられます。
もちろん、本人が染めたのかもしれませんが。
どうやら見解としては「忍者くん」の弟が「忍者じゃじゃ丸くん」
こちらが「忍者じゃじゃ丸くん」のゲーム設定です。
「兄の忍者くんは修行中のため」ということが明記されているようです。
そして、「忍者じゃじゃ丸くん」は「忍者くん」の正式な続編ではないとの見解も記されています。
「忍者くん」本家の続編が「忍者じゃじゃ丸くん」シリーズと同じ時期に発売されていますから、事実その通りなんだと思います。
大ヒットしたのは、販売本数100万本越えを果たした弟の「忍者じゃじゃ丸くん」。
当時はもしかすると、様々な大人の駆け引きがあったのかもしれませんね。
『忍者じゃじゃ丸くん(ジャレコ)』沼田健のノスタルジーX(エックス) ~昭和あるあるマンガはじめました~vol.26 - Middle Edge(ミドルエッジ)