『ツィゴイネルワイゼン』(鈴木清順)
ツィゴイネルワイゼン [DVD]
とにかく長い映画です。一言で言えば「難解なアート」とでもいえばいいのでしょうか?
ファンタスティックなのはもちろんなのですが、この作品も不気味な感じを持っています。
チョット理解できないようなキャラクターを次々に登場させては見る者に時間を感じさせなく
なってしまいます。
この時代には結構こう言った難解で不気味な感覚を表現することが流行だったのでしょうか?
でもこの醜悪さは日本人ならではの感受性でしか作れないし、
受け止められないものだと思いました。
第5回
『駅 STATION』(降旗康男)
駅 STATION [VHS]
解説・あらすじ - 駅 STATION - 作品 - Yahoo!映画
八代亜紀の「舟歌」が印象的でしたね。
この作品は倉本聰脚本でしたね。如何にも高倉健の演技とも思いましたが
意外と深く考えさせる作品だったと思います。
3人の女性との出会いはそれぞれに意味合いが違い本来の事件とかけ離れたところで
見る者を引き付けていくのを感じました。
いずれにせよ「これぞ昭和」を感じさせてくれていたと思います。
第6回
『蒲田行進曲』(深作欣二)
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映画『蒲田行進曲』あらすじ&ネタバレ考察・ストーリー解説 | MIHOシネマ
僕は「幕末」の時代に凄く興味があり様々な小説や歴史書、資料まで追い続けてきています。
しかしその時代を映画という作品に仕上げるという視点の物は初めてでした。
大河ドラマやスペシャル番組など色々バージョンがあるなか、作成する人たちのことを
考えたことは一度もありませんでした。
勿論「新選組」の関係した事件、エピソードなどは皆さんもよくご承知のことと思います。
しかしこの映画はどこが映像として「キモ」になるかをよく考えてる人たちの物語です。
コメディータッチの作品とは思いますが、
そこにも「感動」という大切なものをよく表現したな~。と感心させられたのを憶えています。
個人的には「興味」「ストーリー」「感動」を満足させてくれた逸品だと思っています。
第7回
『楢山節考』(今村昌平)
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楢山節考(1958) | 映画-Movie Walker
こんな時代があったのです。こんな「常識」も確かにあったのです。
そのすべては「貧困」から生まれていました。今、「飽食の時代」に生きる我々が
この作品を見た時にそのお全てを何故か自然と受け入れてしまうのは受け継がれた
前時代の記憶なのかもしれません。
これは日本だけではなく世界中のあちこちで形の違いはあったかもあしれませんが
理解できる共通の「記憶」だと思います。
また現在も引き継がれ続けているかもしれない「常識」かもしれません。
この作品はそれをもっともシンプルな「親子の情愛」で語っています。
親が子を産み、育み、育てるそして子供は親にこれ以上ない「安心と信頼」を
寄せ育っていく。そしてその別れを「常識」として受け入れなければならない。
こんなつらい別れが見る者すべての人の「感動」を揺り動かさざるを得なくなるのでしょう。
物語の内容は見てくれればわかる通りです。まだ見ていない人々に必ず見てほしい
1作品です。