細野晴臣・忌野清志郎・坂本冬美のユニット“HIS”『日本の人』高音質のスペシャルとアナログ盤を発売!!
演歌の坂本冬美、ロックの忌野清志郎、テクノの細野晴臣の3名からなるユニット“HIS”のアルバム『日本の人』が、坂本のデビュー30周年を記念して高音質SHM-CDとアナログ盤が発売された。
今回、『Oh,My Love ~ラジオから愛のうた~』『幸せハッピー』の2曲をボーナス・トラックとして収録。この2曲は2005年にNHKのラジオ放送80周年を記念して作られた作品。坂本冬美名義で発表されているが、曲を依頼された細野が作詞を清志郎に、歌を坂本に指名して作られた。実質的にはHISの3人の再会曲である。
また、2016年に『日本の人』は発売25周年の節目にあたり、坂本とのW記念となるこのアルバムの再リリースは、とても意味のあるものとなっている。
Amazon.co.jp: HIS : 日本の人 [Analog] - ミュージック
1991年に発表された『日本の人』は、5曲のカバー曲と9曲のオリジナルの計14曲が収録されている。タイトル曲『日本の人』は、細野の楽曲『中国の人』(1985年)に清志郎が詞をつけて生まれ変わった曲である。収録曲『恋人はいない』は坂本冬美のソロアルバムにも別バージョンにて収められている。
HISの作詞・作曲の大半は、清志郎が手がけており、曲によって歌を坂本と清志郎にふりわけている。のどに鈴が入ったような坂本の美声のこぶしと、柔軟自在な清志郎の歌声が一枚のアルバムに共存すること自体めずらしく、デュエット曲ではお互いの個性を生かして歌われている。本作では、ロックや演歌に敬意を払いながらジャンルの枠を超え、清志郎と坂本の爽快な歌声を聴くことができる。
また、細野はYMO散開後に、テクノ、アンビエント、ワールド・ミュージックなどを統合した音楽で注目される中、音楽的なプロデューサーとしてHISのメンバーとして参加。「日本の人」では、アコースティックな感覚を生かし、簡潔で透明度の高い唯一無二のサウンドを披露している。
音楽ユニット「HIS(ヒズ)」
1990年の『ロックが生まれた日』というイベントにSMI(坂本冬美、RCサクセションの忌野清志郎、MOJO CLUBの三宅伸治によるトリオ)が出演したことからはじまった。当時溜池山王にあった東芝EMIのロビーの催しで坂本がうたっているのを、同じレコード会社にいた清志郎が聞いて強い印象を受け、一緒にやりたいと声をかけたのがバンド結成のきっかけだ。
坂本にとって、清志郎はポップスシンガーとしての境地に導いてくれた恩人。「25年前の出会いがなかったら、ただの『演歌歌手』で終わっていたかもしれないし、カバー曲『また君に恋してる』を歌うこともなかったかもしれない」と坂本は振り返っている。

HIS(ヒズ)
当時、バンドは初々しい学生服姿のジャケット写真で話題を呼んだ。
坂本は「とても恥ずかしかったけれど、いつもの着物姿じゃないから開き直って撮影ができました」と明している。しかし、CD再発売に合わせ、再びセーラー服を着る事は今はできないという。
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