懐かしのゲームブック goto14選!by シミルボン

懐かしのゲームブック goto14選!by シミルボン

今や小学生でもスマートフォンを片手にゲームする時代となった。しかし、我々ミドルエッジ世代は本を片手にゲームをしていた。そう、それこそが「ゲームブック」である。そんなゲームブックに関するコラムをシミルボンさんからご提供頂いたミドルエッジ初のコラボ記事。



記事提供:シミルボン ライター:HUGO HALL

ゲームブックと聞いて、お、あったね……とか思わずつぶやき、 遠い目線するようなら、キミは立派なオッサン or オバハンだ、おめでとう。

念のためゲームブックのあらましをざっくり説明すると、文章の途中に選択肢があり、 選んで読み進むとストーリーが変わっていく本を読み進んで遊ぶゲームのこと。 本のクセして、サイコロ振ったり、メモをとったりすることでより遊びこめるようにした本格化も多々あり、 お子様層を中心に、80年代大ブームを巻き起こしたもんだった。あの頃は、他にあまり手頃な遊び道具もなかったしねえ。

ところで最近、このゲームブックについての話を、ネット世界を中心にしばしば目にしないだろうか。 時代が一巡して、ゲームブックがささやかながら注目されだしている様子なのだ。 新作まで出版されていたりするのだから、タダ事じゃない。

 そこで、そのスジの関係者にご登場頂き、懐かしのゲームブックを振り返ってみたしだいである。 ちなみにオレも、80年代からゲームブック作りにずっと関わっている中のヒトだったりもする。 そのあたりをかわれて書いているんですよ。


コレクター登場

ドロシー! 氏はフリーのゲームプランナー。 そのスジでは屈指のゲームブックコレクターとして知られている。 なんせゲームブック「ドルアーガの塔」3部作の影響を受けてゲーム業界入りを志したお方。 蔵書は同人を含めると1000冊を越える(増加中)。


たわむ本棚に入りきらず、段ボールに詰めたままの本も多数とか。 そもそも、そんな大量にゲームブックが出回っていた事自体がビックリだ。


今回、その ドロシー!氏にどや、懐かしいやろ?  という視点にたって、とりあえずはコレ! というゲームブックを14作、 蔵書の山からサルベージして、コメント付きで挙げてもらった。 14という数字でニヤリとしたら、すでにゲームブック通だね。
*今回紹介した本のリストは、コラムの一番最後にあります。



懐かしのゲームブック名作14選

火吹山の魔法使い

・ご存じ、日本でのゲームブックブームを牽引した、スティーブ・ジャクソン、イアン・リビングストンの2氏による記念的作品。初版はサイコロ付きだった。

・いい意味で汚らしい、生活感のあるファンタジーにカルチャーショックを受けたものが多い。
・難易度は高くないが、最後の宝箱を開けるところでカギが足りずにむせび泣いたプレイヤー多数。
・後年扶桑社版から、表紙を変えて、文章もちょっとだけ修正したものが再発売された。部数が少ないのでプレミアがついている。

・ゲームブックの始祖みたいな扱いをされている。ブームの火付け役だし、あるい意味始祖なんだけど、ゲームブックそのものはこれ以前にも存在していた(コラム後半参照)。

ドルアーガの塔

・いまだに大人気の国産ゲームブックの金字塔。1階1階マッピングができる。当時、マッピングは面倒ではなく楽しい行為だった。

・少しずつ強くなっている、RPG的な楽しさがある。
・ゲームブックオリジナルの魅力的な仲間が登場し、そのスピンオフが作られた。(「パンタクル」)
・創土社から復刊したバージョンでは、第3巻は約50パラグラフの加筆があり、とあるフロアはまるまる違う構造になっている。


記事提供:シミルボン

ソーサリー!

・1巻で張られた伏線が4巻で回収されるなど、全4巻の壮大なストーリー。各巻ごとに趣向が凝らされており、飽きさせない作りになっている。

・1巻は丘を越えて町を目指す。自然が舞台。
・2巻はスラムよりタチが悪い、凶悪な町を探索する。
・3巻は平野を通過する自然が舞台。敵の間諜(7匹の大蛇)を倒す必要があり、緊張感を加味。
・4巻は砦が舞台で。ラストダンジョンらしく、ワナや危険なモンスターが満載。
・読者自身が魔法を暗記していないと、ゲーム中でも使えない、独自の魔法システム。
(魔法を覚えなくていい戦士ルートもあるが、実はそっちのほうが難しい)

・創土社から復刊もされた。オトナ風味の表紙はこれはこれでアリ。

ルパン三世

・「ルパン三世」をゲームブック化した人気シリーズ。19冊続いた。これとは別に、小説も出ていた。

・自分はルパンなものもあれば、ルパンを欺こうとする主人公を操作するものもある。
・当時のゲームブックは往々にしてそうだが、版権物なのに残酷な死に様も多い。
・「暁の第三帝国」「黄金のデッド・チェイス」「密林の追撃」の3冊だけ、電子書籍化している。

展覧会の絵

・他と一線を画す、叙情的なストーリ重視のゲームブック。

・当時、冒険者が敵を倒すストーリーが多かったのに、主人公は吟遊詩人。歌を吟じて物事を解決する。
・ムソルグスキーの名曲「展覧会の絵」をモチーフにゲームにしたもの。1枚1枚、異なる絵の中を冒険し、主人公が鳥になることもある。
・感動的なラストも相まって、「ウォーロック(当時国内で刊行されていたゲームブック専門誌)」の人気ランキングでは1位にとどまり続けた。
・ちなみに作者森山安雄こと平田真夫氏はシミルボンでも活動中。


死のワナの地下迷宮

・領主が、冒険者を殺すために作った娯楽のダンジョンを攻略するダークな世界観。
・まともに遊んだらクリアできないくらい高い難易度。
・他の挑戦者が敵になったり味方になる、ただダンジョンを攻略するだけではないストーリー性。

・後年、ホビージャパンから、ゲームブックを知らない人向けのラノベ版も発売された。
イラストがラノベ調なだけでなく、1部の男性を女性化するなどのアレンジがされている。ただし、難易度はそのまま。


記事提供:シミルボン

ドラゴンファンタジー

・読者に語りかける独特の口調、しゃべる剣と冒険するバディーもの、ブリティッシュジョーク、これらが軽快に混ざりあっている。

・真面目に遊ぶのがバカバカしいくらいテキトーな難易度。なのでよく死ぬ。死すらも楽しい。ゲームブックのモンティー・パイソンと言われることも。
・死を意味する14(へ行け)はこの本が元ネタ。必ず死ぬととばされるセクションナンバーなのだ。

・ちなみに、この本のイラスト(日本語版)はオレ、HUGOが描きましたよ。いまだに外人だと思われていることがありますよ。スマンことですよ。
・こちらも創土社から「グレイルクエスト」という原作タイトル通りに名を変え復刊された。けれどオトナの事情で中断中。

グーニーズ

・人気映画のゲームブック化。公開前に台本ベースで制作が開始しており、決定稿にはないイベントが再現されている。
・一部の時間制限があり、緊迫した展開が楽しめる。
・折紙とかギミックてんこ盛り。

・おまけで2人用のボードゲームも収録されている。2枚のボードを使って地下と地上を行き来する、無駄に豪華な趣向。
・作者は外人名がついているけど日本人で、これまたHUGO……ま、いいや。

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