日本が世界に誇る名優・故三船敏郎さんがハリウッドで殿堂入り!
映画「七人の侍」など多くの黒沢明監督作品に出演した俳優の三船敏郎さんが来年で没後20年となるのを前に、米・ハリウッドで殿堂入りを果たした。
記念式典はスターの名前入り星プレートが歩道に埋め込まれたハリウッドの殿堂「ウオーク・オブ・フェーム」で行われた。同式典には、息子や孫をはじめ日米の映画関係者、ファンらが駆けつけた。

米・ハリウッドで開かれた故三船敏郎さんのハリウッド殿堂入りの式典に出席した、三船敏郎さんの息子の三船史郎さん(中央右)と孫の三船力也さん
「ハリウッド・ウォーク・オブ・フェイム」のオフィシャルサイトで「日本の俳優で最も世界的な名声を手にした人物」として紹介されている三船さん。
故・黒澤明監督とのタッグで『七人の侍』『用心棒』など数々の名作邦画をつくりあげ、アメリカのテレビドラマ『将軍 SHOGUN』やフランス映画『レッド・サン』にも出演するなど海外でも広く活躍した。
また、『スター・ウォーズ』や『スター・ウォーズ ジェダイの復讐』、『ベストキッド』などのオファーを断っていることも有名。現在でも「もしも、ダースベーダーが三船敏郎だったら・・・」といった話題ものぼる。

『七人の侍』

『用心棒』

『将軍 SHOGUN』 パンフレット

『レッド・サン』 チラシ
同式典の壇上にあがった、孫で映画『MIFUNE:THE LAST SAMURAI』(2017年公開)のプロデューサーも務めた三船力也は、「来年で祖父が亡くなってから20年になりますが、いまだに祖父の功績が広く認められていることを大変うれしく思います」とコメント。
「私が9歳の時に祖父は亡くなりましたが、家でとても紳士だったこと、しゃがれ声で、ふるまいが男らしくて、『本物の侍』のようにいつも姿勢が正しかったことを覚えています」と偉大な祖父との思い出を語った。
地元メディアによると、殿堂入りは2594番目。日本関係者は、米国で活躍した俳優の早川雪洲さん、マコ岩松さんのほか、怪獣ゴジラが選ばれている。

米国の「ハリウッド・ウォーク・オブ・フェーム(名声の歩道)」に埋め込まれた三船敏郎さんの名を刻んだ星形の敷石と三船さんの写真
三船敏郎
1920年4月1日生まれ。中華民国山東省青島市(同市は1914年より1922年まで日本の占領下)出身。
日本が世界に誇る名優。ヴェネツィア国際映画祭 男優賞を2度受賞し、日本では”世界のミフネ”と呼ばれた。
黒澤明とともに、敗戦で打ちひしがれていた日本が世界から尊敬されるきっかけを作った人物の一人とも言われる。

三船敏郎
【受賞歴】
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