TOTOウォシュレットの新聞・雑誌広告
おしりだって、洗ってほしい。
紙じゃ、きれににならないものね。
実はINAX(現LIXIL)が先行していた温水洗浄便座
「ウォシュレット」は温水洗浄便座の代名詞のように使われることが多いが、ソニーのウォークマン同様にウォシュレットはTOTOの登録商標である。
この秀逸な「ウォシュレット」のネーミングは、当時TOTO宣伝課長だった重岡洋昭によるもの。
「これからはお尻を洗う時代です。さあ洗いましょう」と呼びかける「レッツ・ウォッシュ」を逆さにしたものであったという。
「ウォシュレット」というネーミングの浸透によって温水洗浄便座の元祖はTOTOであると認識している人も多い。
しかし、実は国内で温水洗浄便座を初めて開発・販売したのはTOTOではなくINAX。
INAXは1967年に温水洗浄便座一体型便器の「サニタリーナ61」を発売、1976年にはシートタイプの「サニタリーナF1」を発売していた。
しかし、「お尻は拭くもの」という概念を覆すことができずに苦戦していた。
そこに参入したTOTOは、『コピーライターの神様』仲畑貴志と、『元祖・不思議ちゃん』戸川純によるTOTOのテレビCMによって、『温水洗浄便座=ウォシュレット』というイメージを瞬く間に構築した。
INAXは10年以上のアドバンテージがありながら、TOTO「ウォシュレット」に抜き去られ、「シャワートイレ」の名称で挽回を図ったが今日までその高き牙城を崩せていない。
最高のトイレ品質と、最高のトイレ宣伝で世界を獲れ!
ウォシュレットの果敢な宣伝によって、広がった温水洗浄便座。
なんと一般世帯での普及率は81.2%である。
(2014年 出典:内閣府 消費動向調査)
日本のトイレはこうして、その機能性や品質から世界一と言われるようになった。
温水洗浄便座を日本で経験し、病みつきになってしまった訪日外国人も多い。
世界中では水洗式のトイレ自体も先進国のわずかな国しか普及していなく、温水洗浄便座の認知度はかなり低いという。
日本の温水洗浄便座が世界を席巻するためには、機能や品質だけでは難しい。
やはり、効果的な宣伝によって「お尻は洗うもの」という概念を刷り込んでいく必要がある。
そして、TOTOが日本市場の開拓に成功したこの「おしりだって、洗ってほしい。」のCMに大きなヒントが隠されているのではないか。
いつか世界中で日本の温水洗浄便座が使われるようになったとき、その要因の一つとして改めてこのテレビCMが見直される日が来るのかもしれない。
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