Amazon.co.jp: オールマン・ブラザーズ・バンド : フィルモア・イースト・ライヴ - ミュージック
神がかりといってもいいほど素晴らしすぎる「フィルモア・イースト・ライヴ 」ですが、その成功から間もない1971年10月29日に、なんとデュアン・オールマンがオートバイ事故を起こし、僅か24歳という若さで他界してしまいます。
Eat A Peach
デュアン・オールマンの突然の死により制作途中であったスタジオ録音の新曲6曲に、1971年のライブ音源を収録した変則的な内容で1972年に発売されたのが「イート・ア・ピーチ」です。
アルバムタイトルはデュアン・オールマンがインタビューで「平和(Peace)のために何をしている?」と聞かれ「桃(peach)を食べている」と答えたことに由来しています。
イート・ア・ピーチ
Amazon.co.jp: Allman Brothers Band : Eat a Peach - ミュージック
後任のギタリストを補充することなく、「イート・ア・ピーチ」は、ディッキー・ベッツが中心となって完成させています。
このことにより、以後、ディッキー・ベッツが新たなバンドのリーダーを務めるようになります。
Dickey Betts
しかし、新たな悲劇がオールマン・ブラザーズ・バンドを襲います。
本作の発売から1年も経たない1972年11月11日に、デュアン・オールマンの事故現場から僅か3ブロックしか離れていないところでベリー・オークリーもオートバイ事故を起こし他界してしまったのです。
Brothers And Sisters
ベリー・オークリーがオートバイの事故で亡くなったのは、1973年に発売されたアルバム「ブラザーズ&シスターズ」のレコーディングの最中でした。
立て続けに起こった悲劇ですが、しかし、「ブラザーズ&シスターズ」は充実作であり全米初の1位を獲得するという大成功を収めています。
シングル・カットされた「ランブリン・マン」は全米2位、「ジェシカ」が65位とシングルでも好結果を残しています。
ブラザーズ&シスターズ
Amazon.co.jp: オールマン・ブラザーズ・バンド : ブラザース&シスターズ(紙ジャケット仕様) - ミュージック
この後、オールマン・ブラザーズ・バンドは1975年にアルバム「ウィン、ルーズ・オア・ドロウ」を発売します。セールスこそ全米5位となりゴールドディスクに輝いていますが、このレコーディング中に全メンバーがスタジオに揃うことが殆どなかったというほど人間関係はこじれていました。
結局、翌1976年にオールマン・ブラザーズ・バンドは解散してしまいます。
なんともあっけない幕切れとなってしまいましたが、オールマン・ブラザーズ・バンドがライブで聴かせてくれたインタープレイの素晴らしさは永遠に輝きを失うことはないでしょう。