『きけ、わだつみの声 Last Friends』とは?

キャッチコピーは「愛する人を守りたかった。」
きけ、わだつみの声 Last Friends - Wikipedia
1950年公開の「日本戦歿学生の手記 きけ、わだつみの声」
きけ、わだつみの声 Last Friends予告編
主要キャストは人気若手俳優たち
勝村(少尉) 織田裕二

仲間思いの正義感溢れる性格。急遽妻をもらう事になるが指1本触れず出征する。
けん
芥川(少尉) 仲村トオル

結核の恋人・三千代の身体を心配しつつ出征。戦争がなければ実家の病院の跡継ぎだった。
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大野木(上等兵) 的場浩二

壊滅した部隊から従軍慰安婦のクニ子と一緒に勝村の部隊と合流する。
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鶴谷 緒方直人

平成7年ラグビーの試合中に昭和18年、戦時中にタイムスリップしてしまう。
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風間トオル

優しく穏やかな性格。実力者である父親に反発し幹部候補生の試験を受けず、一等兵のまま戦地へ。
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鶴田真由

従軍看護婦としてフィリピンの野戦病院に勤務している。
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ストーリー

真夏のラグビー場で仲間たちとスクラムを組んでいた鶴谷は、見慣れぬ選手達が周りにいるのを見る。走っていたはずが、雨が降り出すと突然意識を失いそのまま倒れてしまう。気が付くと神宮外苑でずぶ濡れになって行進をしている学生達の中にいた。

ぼや~っと透けて見える選手がいる事に気づく鶴谷。
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急な雨。気づくと倒れている自分を覗き込む3人の若者。
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動転した鶴谷は、周囲の学生等にどうなってるのかとたずねると、学生は「戦争に行くのだ」と答える。学生達は相原、勝村、芥川と名乗り、早稲田、明大、東大のラグビー選手だという。生きてまた再びこの場所でラグビーをやりたいという彼らの言葉に、仰天する。平成7年、ラグビーをしている最中に、わけがわからぬまま鶴谷は昭和18年10月21日の国立競技場の前身、明治神宮外苑競技場で学徒出陣の行進に混じっていたのだ。

「ここは?!」ラグビー場に居たはずなのに・・・
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「何故戦争に行くんだ?」「何故戦争に反対しないんだ!?」と学生達に問うが相手にされない鶴谷は、赤紙が来ても戦争には行かない、「逃亡者」としてこの時代を生きる道を選ぶ。
勝村は陸軍少尉に任官され、フィリピンの戦線に送られた。勝村は、共に戦線に送られる兵士が乗る輸送船の中で相原と再会する。2人が乗る輸送船は米軍の魚雷を受け沈没。兵士達はフィリピン・リンガエンの海岸に命からがら泳ぎつく。

ギュウギュウに兵士を詰め込んだ輸送船内部。
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「相原さん!俺、明大ラグビー部の勝村です!」知った顔に出会えて笑顔になる2人。
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なんとか海岸に泳ぎ着くも、この時点ですでに半数以上の兵士が敵の攻撃により負傷・戦死していた。
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相原は足を撃たれ重症を負ってしまい野戦病院に運び込まれた。リエンガンの野戦病院では、映子達従軍看護婦がひっきりなしに担ぎ込まれる傷病兵の手当てに休むまもなく働いていた。
勝村は戦場で、日本機が米国艦隊に体当たりするのを見る。「特攻」という作戦があることを知り怒り驚愕する。

相原の負傷した足の手当てをする従軍看護師の悦子。
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同じく上陸時に負傷した谷川上等兵と相原。映画監督になりたかったと今や叶えられそうにない夢を語る谷川。
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野戦病院で近藤中尉が率いる部隊と合流。近藤は「まずは食料を出させろ!」と勝村に命じる。
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野戦病院に、慰安婦を連れて1人でバギオから来たという大野木上等兵が現れる。所属部隊が壊滅状態である今、大量の武器を持っている大野木も勝村たちと行動を共にすることになる。
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その頃、航空隊に入隊していた芥川は、特攻部隊に配属された。一日だけもらえた休暇に故郷に向かったが、そこで恋人・三千代が死んだことを聞かされた。愛する家族と美しい故郷に別れを告げ、特攻として二度と降り立つことのない大地から大空に飛びたった。

芥川は、同じ早稲田の同級生と共に敵艦隊に体当たりすべく飛び立った。
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一方、鶴谷は憲兵と警察に追われる逃亡者。小船に乗り瀬戸内海を渡り無人島にたどり着く。憲兵達の山狩りにあうが、なんとか泳いで逃げることに成功する。

岸からは「2度と戻ってきたらいかんよ」母の泣き声が。
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鶴谷を逮捕するべく警察・憲兵が必死に山狩り。憲兵たちが島に上陸したのを見て間一髪で泳いで逃げた鶴谷。
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戦線は激化の一途をたどり、勝村部隊は後退を余儀なくされた。兵士はどんどん戦死していき、医薬品も弾薬も残りわずかだ。勝村は負傷者達、看護婦達に投降をすすめる。
投降者たちの手榴弾を袋に詰めた勝村は、ラグビーボールのように脇に抱え「トライ、トライ、トライ!」と叫んで、敵戦車に向かっていった。

「天国でも撮影所はあるでしょう」指はカメラのシャッターをきる形に曲げられたまま戦死。
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「最後のトライだ!」戦車に突っ込んでいく勝村。
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2人だけになってしまった相原と悦子。「好きだ。こんなところでしか、好きな人と出会えなかった」告白して息を引き取ります。
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広島憲兵隊に捕らえられた鶴谷はこの戦争は負けると訴える。怒り狂った憲兵に斬られるその瞬間、原爆が投下された。

憲兵からボコボコにされても「この国は負ける!」と叫ぶ。
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斬られた!と思った瞬間激しい閃光が!原爆が投下され、気づいた鶴谷の前は一面焼け野原。
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瓦礫の下敷きになりながらも生きていた鶴谷は「勝村、相原、芥川!帰ってこい!」と叫ぶ。仲間の幻を見た鶴谷は気づくと平成7年のラグビー場に戻っていた。フィールドには勝村、相原、芥川、大野木、みんなが駆け寄ってきた。

私的、見どころ!3選
①近藤中尉(遠藤憲一)の極悪非道っぷり!

勝村部隊と合流し、すぐに地元民の家を襲い食料を強奪。
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女子供も年寄りも容赦ナシ!問答無用で襲う。
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若い女は裸にひん剥く!
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手を上げて泣きながら命乞いをする老人を斬りつける近藤。勝村は怒り近藤の背中に銃口を向けるが「上官の殺害は死刑」と仲間に止められる。銃を向けられていたのを気づかなかった近藤は「勝村少尉、あとでおすそ分けしてやる」とニヤニヤ。
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欲情の塊のような鬼畜近藤は「どうだ、一番キレイな看護婦渡さないか」と勝村に相談。黙り睨みつける勝村に「女寄越せぇ!!」と絶叫。上官殺しは死刑だが、この時ばかりはそんな言葉は勝村の頭からは消えていた。
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②最期の言葉・想いは大切な人へ届きました

芥川の妹と母。道すがら突然弾かれたように後ろを振り向く2人。「今、さよならって聞こえたわよね?」「うん!兄さんの声だった!」どんなに目を凝らしても今歩いてきた道に人影はない。
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勝村の嫁と母。同時に玄関の外へと駆け出す。「あの子の声が聞こえた!帰ってきたんじゃない!?」しかし、愛する者の姿はなかった。
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③大野木とクニ子

赤いバンダナ(?)がまず兵士らしくなく最初は脱走兵を疑われた大野木。「戦利品」と敵から頂戴してきた弾薬や武器をたくさん持って勝村たちの前に現れます。持ってきたのは弾薬だけでなく、慰安婦のクニ子も連れていました。
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近藤部隊の兵士たちに襲われる映子たち従軍看護婦を捨て身で守ろうとします。「私が相手(欲求解消の)してやるよ!」と、そこに大野木が機関銃を空に向かって撃ちながら現れます。「クニ子、もうそんな事しなくていいんだ」2人はバイクに乗って海岸を激走。敵の砲弾に撃たれ、地雷に吹き飛ばされる。
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