これギリギリ覚えてる?『紙芝居屋さん・豆腐屋さんのラッパ・バナナのたたき売り他』昭和の引き売り・口上売り編

これギリギリ覚えてる?『紙芝居屋さん・豆腐屋さんのラッパ・バナナのたたき売り他』昭和の引き売り・口上売り編

私たちが子どもの頃、自転車やリヤカー、鳴り物・売り声を使って、路上で商売をする人たちをたくさん見かけました。紙芝居屋さん、お豆腐屋さん、飴屋さん、焼き芋屋さんなど様々でした。またバナナのたたき売りなどもありました。今でも形を変えて続いているものもあれば、姿を消してしまったものもあります。昔懐かしい風景を一緒に思い出してみませんか?


子どもの頃、紙芝居屋さんに会ったことありますか?

「自転車を使った昔懐かしい商売」と言えば、真っ先に思い出すのが紙芝居屋さん。
おじさんが自転車を引きながら公園にやって来て、パタンパタンと組み立てると、あっという間に紙芝居の枠が現れる・・・。
自転車に載せた箱の引き出しの中には駄菓子がいっぱい!
その様子を見ているだけでワクワクしました。

青梅市にある「昭和レトロ商品博物館」に展示されています。
差し込んである紙芝居は、手描きの「ゴジラ」です。

紙芝居屋さんの自転車

漫画家の水木しげるさんや白土三平さん(「サスケ」や「カムイ伝」の著者)も、紙芝居を描いていた時期もありました。
しかしテレビやマンガ雑誌などの台頭で、子どもたちに人気だった紙芝居も需要が激減。
水木さんも紙芝居をやめ、漫画家になっていく様子が、NHKの連続テレビ小説『ゲゲゲの女房』で描かれていました。

『水木しげる記念館』からの依頼で、2009年に描き下ろされた作品だそうです。
記念館1階のゲゲゲの間にて原画を展示。
水木しげるロード・河童の泉広場で、紙芝居の実演を行われることもあるそうです。

水木しげるの紙芝居「鬼太郎とカラス天狗」

【黄金バット】黄金のドクロが正義の味方「どこ どこ ど~こから く~るのっか 黄金バーット!」 - Middle Edge(ミドルエッジ)

思い出の『ソースせんべい』

紙芝居と言えば『ソースせんべい』。
自分の顔より大きなせんべいを、バリバリ食べながら紙芝居を見るのは快感でした!

けれどいろいろな書き込みを読んでいると、『ソースせんべい』という名は同じものの、なんか皆の思い出が微妙に違うのです。

素材はえびせんべいだったりミルクせんべいだったり。
塗ってもらったものも、ソースだったり水飴だったりジャムだったり。
あなたの食べたものはどれでしたか?

「これ、これ!」
このイラストを見た時、とても懐かしい気持ちになりました。

いえいえ、関東でも昭和40年代は、紙芝居屋さんがまだ確かにいましたよ。
私が会ったおじさんも水飴でした。

えびせん+ソースタイプ

オレンジジャム

この梅ジャムもオレンジジャムも、東京の荒川区にある「梅の花本舗」で作られたものです。
現在も社長の高林さんが、おひとりで作り続けていらっしゃるそうです。
(ただし現在オレンジジャムは、特別に頼まれたとき以外は、基本的には生産していないそうです。)
紙芝居屋さんの衰退とともに、販路は駄菓子屋・縁日に移っていきました。

梅ジャム

花丸せんべいのコメント欄には、『ミルクせんべいにソース・梅ジャム・水アメつき。3つの味をお楽しみください。』と書いてありました。
なあんだ、結局、全部が「あり」だったんですね。
この3種類を食べ比べてみたくなってしまいました。

花丸せんべい

私の紙芝居屋さんの最後の記憶は、水飴だけではなく、なぜかあんず(すもも?)ものせてくれたこと。
理由はわからず、思わぬおまけに大喜びしました。
翌週、お金を持って公園で待っていたのですが、おじさんは現れませんでした。
それっきり紙芝居屋さんを見ていません。
あのあんずはお別れの意味だったんですね。

あさり売り・豆腐売り・アイスキャンディー売り

あさり売り

早朝、「あさりー、あさり。あさりー、あさり。」と言いながらやって来る、あさり売りのおじさん。
自転車の荷台の箱に、朝採りのあさりがいっぱい詰め込まれていました。
馴染みのおじさんを呼び止めて、容れ物を持って買いに行きました。

それで作ってもらうお味噌汁のおいしかったこと。
味の記憶は長く残るものなのですね。

豆腐売り

豆腐売りと言えば、このラッパ。
遠くからでもよく聞こえました。
おなべやボールなどをもって待っていると、ニコニコしながら止まってくれました。
時々、自転車に揺られたせいで角の崩れてしまった豆腐を「おまけだよ」と言ってもらうこともありました。
こんなふうに、やり取りを楽しむのも、引き売りの良いところでした。

アイスキャンデー売り

飴売り・金魚売り・風鈴売り

飴売り

めったに来ないけど、駅前に自転車を止めて柵のような台を出す飴屋さん。
すでに出来ている鳥や犬や魚の形の飴を、次々に飾っていきます。
注文があれば、目の前ですぐに作ってくれました。

糸切りばさみのようなもので、飴にちょんちょんと切り込みを入れ、グイッとのばしてたちまち龍ができると、本当に感動したのを覚えています。
ずっと見ていたくて、なかなかそこから離れないので、親に手を引っ張られて帰りました。

これは、『昭和レトロ和風ドールハウス』rikaさんが、オークションに出品されていた「路地裏の金魚売り」という作品です。
「きんぎょ~~え、きんぎょ!」という、おじさんの売り声が聞こえてきそうなくらい、細部までリアルにできています。
あ~、欲しかった、これ!

金魚売り

おじさんが通っていくだけで、「チリンチリン、チリンチリン」と涼やかな音色が・・・。
普通の住宅街では見なくなりましたが、今でも銀座のような人の集まるところでは、季節になると
売り歩く方がいるそうです。

風鈴売り

焼き芋屋・夜鳴きそば

焼き芋屋さんは今でも残っていますが、みんな軽トラックですよね。
あの頃の焼き芋屋さんはリヤカーでした。
アツアツ、ホクホク。幸せな味でした。

この画像は、鉄道模型のジオラマ用のものです。
本当によくできていますね。

焼き芋屋

夜鳴きそば

バナナのたたき売り・ガマの油売り

独特の口上を述べながらバナナを売るたたき売り。『啖呵売』と言われています。
昭和の頃はよく見かけた光景でした。
門司港周辺で行われたバナナのたたき売りが元祖と言われています。
商品の輸送の際に、まだ温度管理が十分できない時代だったため、門司港から神戸に運ぶ過程で悪くなったバナナをいち早く捌くため行われたそうです。

バナナのたたき売り

うーん、なんかちょっと違和感が・・・。

ペッパーくんのバナナのたたき売り

「1枚が2枚に、2枚が4枚に・・・」と言いながら、日本刀で紙を細かく切っていくガマの油売りのおじさん。
傷薬としての効能をみせるため、その刀で自分の腕に傷をつけ、薬を塗る!
見るのがとても怖かったのに、やっぱり引き寄せられるように見てしまいました。

ガマの油売り

筑波神社とガマの油売り

昭和の引き売り・口上売りは、その仕事のベースに、人とのやりとりが必ずありました。
人を惹きつけるために鳴らす音や声。
人を楽しませるために生まれる口上。
この人だから買いたい、この人だからおまけしようと思う人情。
そんな心の通い合いが、昭和の個々の商売を支えていたのだと思います。

記憶の片隅に眠っていたあの頃の記憶を、少しでも懐かしんでいただけたら幸いです。

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