彼もまた平穏すぎる日常には、なじめないでいた。だから、チャールズが、カタキを見つけたというと、ジョニーの瞳もかがやく。2人は、カタキのたむろする淫売宿へ向かった。
顔をみられてはまずいチャールズが裏にまわり、ジョニーは娼婦のベッドで待機する。
やがてチャールズが飛びこみ、銃撃戦は開始された。
火を吹く銃口、逃げまどう素っ裸の女たち。1人、1人と血まつりにあげられていく、にくき奴ら。
チャールズとジョニーには、ベトナムの戦野でのあの興奮がよみがえる。
そして、静けさがあたりに漂った時、傷ついたチャールズは血みどろに横たわるジョニーを助けおこした--。「さあ、家へ帰ろうぜ」。瀕死の身で、彼らは家までたどりつけるだろうか。だが、彼らは帰れるような気がした。死によってはじめて、あのなつかしいアメリカへ無心に帰れるような気がしていたのだ。
映画解説
「ローリングサンダー」(1978) 感想 - 今日観た映画の感想
彼らにとって復讐は大義名分のある『正義のための戦争』であり、その戦いに身を投じている間だけが、唯一生きている時間でもあるわけです。
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テーマ曲
音楽は、バリー・デ・ヴォーゾンが担当し、デニー・ブルックスというシンガーを主題歌に起用しています。
この映画では、ベトナム後遺症を扱っており、日常生活に馴染めない哀しみや存在感を失い苦痛の日々を過ごす男達が、復讐によって戦いの意義を見つけるという切ない映画でした。
興味のある方は、是非ご覧ください。