「キャプテン翼II」は世界が舞台!

翼の所属チームはサンパウロ
キャプテン翼2をプレイ - 名作ファミコン日記
無印「キャプテン翼」の続編ストーリー
80年代の少年たちをとりこにした漫画「キャプテン翼」。
ブラジルへ行ってプロのサッカー選手を目指す少年の物語は、小学生大会、中学生大会で優勝し、国際ジュニアユース大会での戦いを終えるまでが描かれている。
原作はジュニアユース大会で優勝した翼がロベルトの待つブラジルへ旅立つシーンで最終回を迎えた。
大人気のうちに幕を閉じたこの物語は1993年、Jリーグ発足にともなってその後のストーリーが新たに展開されていくことになる。
しかし、それより前にテクモ版「キャプテン翼II」として、ファミコンで翼たちの物語が描かれていたのだ。
そのストーリーを紹介していこう。
原作とは異なる、もうひとつの続編ストーリー

舞台は原作最終回から3年後だ
裏技・小ネタ・バグ | キャプテン翼2 攻略・解析
原作の続編漫画である「キャプテン翼 ワールドユース編」では、当時のサッカー情勢に照らして翼はブラジルから欧州リーグへ移籍している。
しかし、このテクモ版「キャプテン翼II」では無印の原作の設定をそのまま受け継ぎ、翼はブラジルのサンパウロFCの一員となっているのだ。
翼がブラジルに来てから3年、ここで翼はロベルト本郷監督のもと、ブラジル国内の大会であるリオカップ優勝を目指すことになる。
ドライブシュートが効かない!?

翼の十八番・ドライブシュートが通用しない
キャプテン翼2をプレイ - 名作ファミコン日記
海外のチームは強敵揃い
日本国内では無敵の必殺技として数多くのゴールシーンを演出してきたドライブシュート。
しかし、この「キャプテン翼II」では早々にドライブシュートが通用しない相手が現れる。
原作でも、イタリア代表のヘルナンデスやドイツ代表のミューラーなど、名のあるキーパーからはドライブシュートといえど簡単にはゴールを奪えなかった。
海外の強豪が相手となると、ドライブシュート以上の技が必要となってくるのだ。
そして、このドライブシュート以上の必殺シュートの習得が「キャプテン翼II」のストーリーにおいて重要な位置を占めることになる。
リオカップの決勝戦はカルロス率いるフラメンゴ

カルロスくんのミラージュシュート!
キャプテン翼2をプレイ - 名作ファミコン日記
サンパウロは順当に勝ち進んでいき、決勝戦でカルロス・サンターナ率いるフラメンゴFCと対決することになる。
このカルロス・サンターナこそ、ゲームの副題ともなっている「スーパーストライカー」であるジャイロの再来と呼ばれている男なのだ。
他にサンタマリアやジェトーリオといった選手も必殺シュートを持っている。
サンパウロはこの強敵を相手にリオカップで優勝することができるのか。
日本での高校サッカーの戦いも描かれる

新田くんの隼ボレーシュート!
南葛高校 選手紹介
高校サッカー編では南葛高校を優勝に導こう
翼のいない高校サッカーでプレイヤーが操作するのはもちろん南葛高校だ。
原作では日本に帰ってきた岬をはじめ、石崎や井沢、森崎など南葛中の主要メンバーはもちろんのこと、浦部や岸田など大友中学の面々も南葛高校を受験していた。
あれから3年、大友中の隼シューター・新田瞬も南葛高校サッカー部に加わり、全国大会優勝を目指していく。
後に描かれる原作とは異なる高校サッカー界

中学生の時はフランスにいた岬くん、高校では南葛で優勝旗を目指す!
キャプテン翼Ⅱ スーパーストライカー ~げーむのせつめいしょ(仮)~ (ファミコン編)
原作続編の「キャプテン翼 ワールドユース編」では、高校サッカーは東邦学園のV3という結果となった。
しかし、このゲームでは昨年は南葛高校の優勝、一昨年は東邦学園の優勝となっている。
つまり、この3年目の大会で南葛と東邦の雌雄が決するのだ。
1年生の時は日向や反町、若島津などの実力者が揃う東邦が優勝し、2年生の時は新田が加入した南葛がリベンジを果たしている。
シーソーゲームのように揺れ動く両校の戦力バランスは、3年目のこの年に沢田タケシが東邦学園高等部に進学してくることを考えれば、東邦学園が一歩リードしていると予想される。
はたしてキミは南葛を優勝に導くことができるだろうか。
大会後、翼はサンパウロを率いて全日本と強化試合へ
高校サッカー大会が終わると、日本は世界ワールドユース大会に向けて選抜チームを結成することになる。
そして、その強化試合の相手がブラジルのリオカップで優勝したチーム、すなわち翼が率いるサンパウロFCなのだ。
ここで、プレイヤーは翼のいるサンパウロにチェンジ。
日本戦の前に世界のクラブチームとの戦いもある。
そこではあのSGGK・若林くんのいるハンブルグSVとも対戦するぞ。
リオカップ優勝の勢いのまま、全日本戦まで一気に勝ち切ろう!
ワールドユース大会が始まる

おなじみのメンバーが勢ぞろい!
キャプテン翼2をプレイ3 - 名作ファミコン日記
ワールドユース大会開幕!
さあ、いよいよ本作の山場、ワールドユース大会が幕を開ける。
このスターティングメンバーの並びを見るだけでワクワクしてくる人も多いはずだ。
ベンチにも沢田くん、井沢くん、反町くんら優秀なプレイヤーが控えている。
能力は非常に高いがガッツの消耗が激しい三杉くんを投入するタイミングも、勝敗を分ける大きなポイントとなるだろう。
この全日本ユースでワールドユース大会を勝ち抜くのだ!
まずはアジア予選だ!

中国は空中サッカーを仕掛けてくる
キャプテン翼2をプレイ3 - 名作ファミコン日記
アジア予選の難関は中国と韓国だ。
中国はリ兄弟の昇竜脚、韓国はキムとシャのツインシュートに注意しよう。
こちらには若林くんがいるが、いくらSGGKと言えども世界レベルの必殺技はそう簡単に止められない。
激闘!予選リーグ

予選リーグで早くもフランスと激突!
ゲーム風呂 キャプテン翼II スーパーストライカー (FC)
予選リーグではなんといってもピエールとナポレオンのいるフランスが脅威。
原作でも、負傷者や退場者がいたとはいえ苦戦を強いられた相手だ。
スライダーシュートやキャノンシュート、エッフェル攻撃など相手の攻めは強力だが、守りが薄いのが突破口になる。
サイクロンを完成させろ!
かつてジャイロが使っていたサイクロン
スーパーストライカーと言われたジャイロが使っていた必殺シュート、それがサイクロンだ。
海外レベルでは翼のドライブシュートもそう簡単に通用しない。
そこで、翼は大会期間中にサイクロンを編み出すための特訓を重ねる。
その成果がついに現れる時が来た。
これが最強の必殺シュート・サイクロンだ!
サイクロンはバックスピンをかけたボールにドライブシュートを放つことで完成する。
その軌道は一度沈んで浮き上がり、ドライブシュートのように再び落ちて、さらに螺旋状の渦を描きながら相手ゴールに突き進むというもの。
現実ではありえないシュートだが、キャプテン翼の世界で「現実では」などと考えてはいけない。
ガッツの消費量が非常に大きいので、ここぞという時に使おう。
ワールドユース大会を勝ち上がれ!
準々決勝の相手はアルゼンチン

天才ファン・ディアスも健在だ
キャプテン翼2をプレイ4 - 名作ファミコン日記
ジュニアユース時代も日本を苦しめたアルゼンチンの天才、ファン・ディアス。
今回はパスカルやガルバンに加え、サンパウロで翼のチームメイトだったバビントンもアルゼンチン代表として全日本の前に立ちはだかる。
準決勝では宿敵・西ドイツと対戦だ

西ドイツの若き皇帝、カール・ハインツ・シュナイダー
キャプテン翼2をプレイ4 - 名作ファミコン日記
原作無印でのラスボス・西ドイツ。
攻めのシュナイダー、守りのミューラーのほか、カルツ、シェスター、マーガスなど、そうそうたる顔ぶれが並ぶ。
かなりの強敵だ。
決勝の相手はロベルト率いるブラジルだ

スーパーストライカー・コインブラ
決勝戦の相手はブラジルだ。
翼がリオカップで戦った相手たちが一斉に集い、まさにドリームチームといえる布陣となっている。
それに加え、ゴールキーパーにはゲルティスという謎のキーパーがスタメンで出場してくるのだ。
しかし、真におそろしいのは後半戦から出場してくるコインブラ。
彼こそ「スーパーストライカー」と称される真のエースである。
あまりの速さにボールが消えてしまう必殺のマッハシュートに加え、彼がフィールド上でボールを持つと、なんと通常の選手の2倍のスピードで移動するという能力を持っている。
コインブラにボールが渡ってしまうと、シュートレンジまで一気に持っていかれることも覚悟しなければならない。
この最強の敵を相手に、翼は勝利を掴むことができるのか。
キャプテン翼のアナザーストーリー
連載が終了した漫画の続きとなるオリジナルストーリーをゲームで展開した後、原作が復活して正式な続編ストーリーが語られる。
なんともややこしい話だが、これがキャプテン翼の物語だ。
もちろん、作者の高橋陽一先生が描いたストーリーこそが正式な翼たちの未来なのだが、このゲームのファンの中には「テクモ版のキャプテン翼こそ正史」と言う人もいる。
それだけこのゲームのストーリーは完成度が高いものだったのだ。
原作の続編とゲームの続編、両方を比較しながらプレイしてみるのも面白いかもしれない。