ストライパーってどんなバンド?

The Yellow And Black Attack
ストライパーは1984年にデビューミニアルバム“The Yellow And Black Attack”をリリースしましたが、成功のきっかけになったのは1985年にリリースされた1stアルバム“Soldiers Under Command”でした。
“Soldiers Under Command”がセールス的に成功した事でこのデビューミニアルバムは、1986年ジャケットのデザインを変更して“My Love Always Show”と“Reason For The Season”の2曲を追加して再販される事になりました。


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Soldiers Under Command
1stアルバム“Soldiers Under Command”は、アメリカでは50万枚以上のセールスを記録した時に授与されるゴールドディスクを初めて受賞しました。ゴールドディスクを受賞した事で成功の手応えを掴んだ彼らは次回作で勝負に出ます。ちなみに1985年には初来日公演を行い日本のファンにその存在をアピールしました。衣装はもちろん舞台セットから使用する楽器に至るまであらゆる物を黄色と黒のストライプで統一した彼らのステージは心無い人々からまるで工事現場みたいだと揶揄されましたが、勢いのあるパフォーマンスでファンを魅了しました。
To Hell With The Devil
1986年2ndアルバム“To Hell With The Devil”をリリース。シングルカットされた収録曲“Calling on You”のPVには巨額の制作費が投じられました。結果“Calling On You”はMTVのリクエストチャートで2位を記録して他にシングルカットされた“Free”、“Honestly”のヒットも追い風となり、アルバム“To Hell With The Devil”は100万枚以上のセールスを記録した時に授与されるプラチナディスクを受賞しました。


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【収録曲】 1. Abyss (To Hell With The Devil) 2. To Hell With The Devil 3. Calling On You 4. Free 5. Honestly 6. The Way 7. Sing-Along Song 8. Holding on 9. Rockin' The world 10. All Of Me 11. More Than A Man ジャケットが違っていますが、当初のジャケットはアメリカ国内では過激ということでジャケットを変更してしまいました。ジャケットが変わっただけで収録曲は同じです。ストライパー初心者の方にはこのアルバムをオススメします。 価格は2016年9月8日の時点のものです。中古品等は価格が変動する恐れがあります。ご購入の際は最新の情報を確認して下さい。
In God We Trust
1988年3rdアルバム“In God We Trust”をリリース。前作“To Hell With The Devil”の作風を引き継ぎながらもよりポップスの要素が色濃くなったこの作品は、従来のハードロックファンだけではなくこれまでハードロックを敬遠しがちだったポップミュージックファンにもアプローチを試みる作品でした。それが功を奏しこのアルバムもゴールドディスクを受賞しました。初めてゴールドディスクを受賞した1985年から3rdアルバムをリリースした1988年辺りが彼らの全盛期だったと言えるかもしれません。

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ストライパーの音楽の特長について①
ストライパーの音楽の特長の一つ目は、マイケル・スウィートのハイトーンヴォイスとそれを支えるオズ・フォックス&ティモシー・ゲインズのコーラスです。マイケル・スウィートのハイトーンヴォイスの凄さは“In God We Trust”で聴く事ができます。この曲のエンディングでシャウトしますが圧巻の一言です。マイケル・スウィートはイケメンで歌が上手くて、しかもギターまで弾けるという非の打ち所が無いアーティストです。
そのマイケル・スウィートのハイトーンヴォイスにオズ・フォックスとティモシー・ゲインズがコーラスとして加わり、彼らがクリスチャンという事もあってまるで聖歌隊のような美しいハーモニーを聴かせてくれます。
ストライパーの音楽の特長について②
ストライパーの音楽のもう一つの特長は、正統派ハードロックを土台にしたマイケル・スウィートとオズ・フォックスが奏でるギターのハーモニーです。特にギターソロにおいて、このハーモニーは美しいフレーズを奏でその魅力を存分に発揮します。
けっきょくストライパーの魅力って何?
ストライパーの魅力は、まずメンバーのルックスが非常に良いイケメン揃いだという点です。これは大きなアドバンテージでこれだけで女子達の支持を得られます。
メンバーのルックスの良さに加え、音楽的特長であるボーカル&コーラスのハーモニーとツインギターのハーモニーの美しさ、ストライパーというバンドの魅力を一言で言い表すなら「綺麗」という言葉がふさわしいと思います。

ストライパーのイメージ戦略
前項でストライパーの魅力を「綺麗」という言葉を使って表現しましたが、「綺麗」と言った理由はルックス及び音楽的特長だけではなくて、彼らのイメージ戦略も「綺麗」をキーワードに用いる事によって窺い知る事ができます。
●世間とは逆を行くスタイル、悪魔にはキリストで対抗
1980年代LAメタルが流行していた時、多くのバンドが“Sex, Drug, Rock’n Roll”の伝統を受け継いで、いわゆる不良っぽい悪ガキキャラクターを前面に押し出したイメージを重視していました。
ストライパーは“Rock'n Roll”はそのまま残し“Sex"と“Drug”を省いてしまい、自分達は清廉潔白である事を世間にアピールして他のバンドとの差別化を図りました。
そしてヘヴィメタルという音楽には必ず付いて回る悪魔信仰という悪い評判には、自分達がクリスチャンである事を公表してキリスト教で対抗しました。
●誤解されたセールスポイント
ストライパーがバンドを結成した初期の頃は、ステージ上から聖書をばら撒きクリスチャンである事を前面に押し出してキリスト教を自分達のセールスポイントにしました。そうした彼らの行動はキリスト教の一部保守的な信者から非難され、従来のロックファンからはその優等生ぶりが鼻につき嫌われる事になりました。彼らは本当のクリスチャンなので自分達が良かれと思ってやっていた行動が世間を敵に回す事になり不本意だったとは思いますが、この事が良くも悪くも彼らを有名にしました。
その後彼らはステージ上で聖書をばら撒くパフォーマンスは止めて、ステージ以外の場所ではクリスチャンとして恥ずかしくない振舞いを心がけて少しずつ周囲の信頼を勝ち取り、人柄だけではなく彼らの音楽性も評価されてヘヴィメタルバンドとして認められるようになりました。
ストライパーの反骨精神は衰えない!
ストライパーの成功はクリスチャン・ヘヴィメタルという新しいジャンルを確立する事になりました。
彼らの成功を機に新しいクリスチャン・ヘヴィメタルバンドが次々に登場して後続しましたがどれもパッとしませんでした。それはストライパーこそが元祖であって他は模倣でしかなかったからです。
ストライパーは周囲とは迎合しない、自分達の個性を貫いたバンドでした。彼らの姿勢はロックンローラーが本来持っている反骨の精神であり、その反骨の精神はとかく世間に流されてしまいがちな我々大人達にとって勇気を与えてくれると思います。

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