マドンナの生い立ち
マドンナは、1958年8月に、アメリカのミシガン州ベイシティで、8人兄弟の3番目として生まれました。
本名をマドンナ・ルイーズ・チッコーネ(マドンナを産んだ母親と同名)といい、父親は、イタリア系アメリカ人で、母親(マドンナが5歳の時に逝去)は、フランス系カナダ人でした。
父親は、自動車会社のエンジニアデザイナーでしたが、マドンナの生母が亡くなると、違う女性と再婚し、マドンナにとって、この父親と、継母との関係が幼少期の人格形成に暗い影を落としたと言われます。
その後、ピアノやバレエなどの習い事をしつつミシガン州の田舎で成長していき、大学も地元のミシガン大学へ進学しました。
しかし、この大学を中退するところから、マドンナの波乱万丈の人生がスタートします。
大学を中退したマドンナは、日本円で僅か5000円足らずの全財産だけを握りしめてニューヨークへと向かいました。
それから、食うや食わずの底辺生活者からスタートし、ニューヨークでやっと『パトリック・エルナンデス・レビュー』のオーディションに合格。
その他大勢のダンサーから彼女のキャリアはスタートしたのでした。
マドンナ世に出る!!ダンスクイーン時代
ミシガン大学を中退し、ニューヨークへ出たマドンナは、数年間の鳴かず飛ばずの下積みダンサー時代などを経て、1982年、ようやくチャンスを掴みます。
ニューヨークのDJ、マーク・ケイミンの口利きによって、ワーナー傘下のサイアー・レコードと契約することができたのです。
そして、この年、1982年10月にシングル『 Everybody』で、念願の歌手デビューを果たしました。
この『 Everybody』は、ビルボードのダンスチャートで最高位3位を記録、一気に注目が集まりました。
Burning Up
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シングル『 Everybody』で、念願の歌手デビューを果たし、ダンスチャートでスマッシュヒットを記録。
それで勢いを得たマドンナは、翌年の1983年7月に、満を持していよいよデビューアルバムを世に放ちます。
それが、『Burning Up』です。
このアルバムは佳作揃いで、デビューアルバムにして早くもマドンナ色が色濃く詰め込まれた秀作です。
結局、このデビューアルバム『Burning Up』はいきなり、全米で500万枚、全世界で1000万枚というビッグセールスを記録。
マドンナはデビューアルバムでいきなり、世界の音楽シーンのメインストリームに乗りました。
【収録曲】
Lucky Star
Borderline
Burning Up
I Know It
Holiday
Think of Me
Physical Attraction
Everybody
Like a Virgin
Like a Virgin
Buzz | Persuasion Blog
デビューアルバム『Burning Up』の商業的成功によって、大いに自信を得たマドンナは、次作は意欲的に自分の創作色を強めようと意気込んでいましたが、ビジネスとして更なる大成功を目論む所属のサイアー・レコードはそれを許さず、シックのナイル・ロジャーズをチーフプロデューサーとして招聘し、そのサポートと主導のもとに、マドンナのセカンドアルバムの制作が進められていきました。
こうしてでき上がったマドンナのセカンドアルバムが、『Like a Virgin』です。
『Like a Virgin』は、商業的には狙い通り、前作を上回るビッグセールスとなり、全米アルバムチャートでは初めての1位を獲得。
他の世界中の主要な国のチャートでも軒並み5位以内という好成績を収めます。
結局、『Like a Virgin』は全世界で2100万枚という驚くべき枚数を売上げ、この大成功によってマドンナは、世界中で一躍時の人となり、当時の世界トップのポップスターであったマイケル・ジャクソンやプリンスなどと肩を並べるほどの存在にまで駆け上がっていきました。
【収録曲】
Material Girl
Angel
Like a Virgin
Over and Over
Love Don't Live Here Anymore
Dress You Up
Shoo-Bee-Doo
Pretender
Stay
ハリウッドセレブ、セックスシンボル、多彩な活躍を始めたマドンナ
セカンドアルバム『Like a Virgin』の世界的ビッグセールスとその後におこなったヴァージンツアーの大成功によって、マドンナは世界的なポップアイコン、スーパースターの仲間入りを果たしました。
その後は、世界中で彼女の音楽はもとより、その美しく魅力的でセクシーな容姿からセックスシンボルとしても大人気となり、そのせいもあってか、音楽界だけにとどまらず、彼女の活躍の場はスクリーン(ハリウッド)にも広がっていきます。
まずは、『Vision Quest』という1985年製作の青春映画に、クラブシンガー役としてカメオ出演します。
この時期の女優活動の始まりです。
この作品では、この映画のサウンドトラックとして主題歌の『Crazy for You』をマドンナが歌いました。
その後もマドンナは女優活動を続けて、今度はコメディ映画となる『Desperately Seeking Susan』(邦題:マドンナのスーザンを探して)にも女優として出演しています。
もっとも、タイトルとは違いこの映画のマドンナは主演ではなく助演女優です。
この映画でも、マドンナは主題歌である『Into the Groove』を歌い、スマッシュヒットを飛ばしました。
マドンナはこの時期、27歳の時に、私生活でも、俳優のショーン・ペンと最初の結婚をしています。
True Blue
True Blue
True Blue / トゥルー・ブルー (Madonna / マドンナ)1986 - 洋楽和訳 (lyrics) めったPOPS
1986年6月にリリースされたマドンナの通算3枚目のスタジオアルバム『True Blue』は、音楽的にもマドンナを神の領域へ引き上げたと言われる素晴らしいアルバムとなりました。
これまでも、アルバムもシングルもセールスは抜群で、世界のトップに君臨する人気者であり、セックスシンボルであり、スーパースターではありましたが、どちらかといえば人気先行のアイドルスターという扱いで、音楽的才能自体はまだそれほど評価はされていませんでした。
しかし、この3rdアルバム『True Blue』において、マドンナはそういった世評をいとも簡単に覆して見せました。
結果として、このアルバムは全世界で大反響を巻き起こし、全米、全英はもちろん、世界28か国で1位を獲得するというとてつもない記録を作りました。
【収録曲】
Papa Don't Preach
Open Your Heart
White Heat
Live to Tell
Where's the Party
True Blue
La Isla Bonita
Jimmy Jimmy
Love Makes the World Go Aorund
Like a Prayer
Like a Prayer
1989年3月に発表されたマドンナ4枚目のスタジオアルバムは、もうずっと前から、世界中どこへ行ってもトップクラスの有名人スーパースターとなっていたマドンナの私生活の変化とともにその心情を吐露したような作品となり、またまた世界中で大反響のアルバムとなりました。
まず、このアルバムリリース直前に、マドンナは4年間ともに生活した夫のショーン・ペンと離婚。
そして、タイトルチューンとなった『Like a Prayer』においては、そのプロモーションビデオの中で、マドンナに聖痕が浮かんだり、十字架を燃やしたり、キリストと思しき黒い男とマドンナが祭壇上で性行為をするという内容から、カトリック教会をはじめ各種キリスト教団体から猛反発を受け、世界的大問題に発展しました。
アルバムは結局、商業的には大成功を収め、全米アルバムチャートでは6週連続の1位を記録、全英はじめ世界の多くの国においても1位を獲得しました。
【収録曲】
Like a Prayer
Express Yourself
Love Song
Till Death Do Us Part
Promise to Try
Cherish
Dear Jessie
Oh Father
Keep It Together
Spanish Eyes
Act of Contrition
激動の1980年代〜1990年代を駆け抜け、今も女王として君臨し続けるマドンナ
その後も、音楽シーンのみならずエンターテインメントの世界のトップで常に大活躍を続けるマドンナ。
1990年には、映画『ディック・トレイシー』に出演、同作のサウンドトラックの中の楽曲としてリリースされたシングル『Vogue』は、世界中で爆発的な大ヒットを飛ばし、ニューヨーク発の新しいダンスムーヴメント「ヴォーギング」の火付け役の役割を果たしました。
このシングルは、全世界のシングルチャートで軒並み1位になり、600万枚以上のセールスを記録。
シングル曲としては、マドンナ最大のヒット曲となりました。
1997年には、主演女優を務めた映画『エビータ』で、第54回ゴールデングローブ賞の「主演女優賞」を受賞します。
これまで、音楽活動に比べて、あまり評価をされてこなかったマドンナの女優活動でしたが、この作品で女優としても一流であると認められました。
この後も様々な、アルバムやシングル(サントラ曲等も含む)を時代とともに、リリースし、そのどれもいつの時代もヒットを飛ばし、世界中で話題になるマドンナはまさに不世出のスーパースターであり、女性としては前例がなく、今後も出ないほどのポップスターでありアーティストでしょう。
女王とも女帝とも呼んでも違和感のないマドンナ。
まだまだ健在で、今後も私たちを楽しませてくれることでしょう。