1.千葉真一&深作欣二監督の壮大な時代劇の映画
深作欣二監督が豪華俳優陣とともに創り上げた時代劇の傑作である柳生一族の陰謀、監督を師と仰ぐ千葉真一と大御所 萬屋錦之介が主演を努めます。映画会社の東映が威信を賭けて時代劇復興を目指した作品と言われています。


2.柳生一族の陰謀はどんな話
徳川第2代将軍秀忠の死を契機に、3代将軍の擁立をめぐる陰謀を重厚に描き上げた時代劇大作で第3代将軍を秀忠の長男徳川家光派と次男徳川忠長派が陰謀をめぐらします。家光擁立に奔走する柳生父子が挑む闘いが見ものです。

徳川忠長派
3.柳生一族とは??
戦国時代大和国(奈良県)柳生庄に一族の祖をもつ剣術家系、開祖的な人物としては、漫画バカボンドでも登場し、宮本武蔵が心頭する柳生石舟斎であり、柳生新陰流と言う剣術の流派を作り上げました。徳川家康により召したてられ幕府の剣術指南役となっていったのです。


柳生石舟斎

4.柳生柳生十兵衛と柳生但馬守宗矩
徳川家武術指南役の柳生家演じるのが、大御所俳優萬屋錦之助であり、その子で、柳生家最強と言われた十兵衛を千葉真一が演じ、重厚感あふれる時代劇になっています。




5.跡継ぎ争いの主役徳川2代勢力とは
2代将軍徳川秀忠の世継ぎとして長男の家光そして、次男忠永がいました。長男家光は不幸な風貌と吃音のため、周りの評判が悪い、かたや次男の忠永は、幼少から容姿端麗、頭脳明晰で、老中たちの期待をあつめていました。尾張、紀伊、水戸の御三家からの信望もあつく、秀忠も長男をうとみ、次男に期待していました。そんな中秀忠が急死したため、にわかに跡目争いの様相を呈してきます。家光派の春日の局の熱意と道議に共鳴した柳生但馬守宗矩と柳生十兵衛が、家光擁立のため影に日向に活躍します。

徳川家光

徳川忠長
6.豪華俳優陣
この映画には、萬屋錦之助、千葉真一、松方弘樹、西郷輝彦、丹波哲郎などの他にも豪華
俳優陣が出演しています。夏八木勲 、原田芳雄、浅野真弓、真田広之、芦田伸介 等、さすがに
東映が時代劇の復活をかけて作られただけのことがある出演者たちです。

春日の局

別木庄左衛門

出雲阿国
7.柳生茜役を演じた志保美悦子
柳生茜は柳生十兵衛の養女です。柳生一族の一員として、家光擁立に大きく貢献した影の立役者の一人です。これを演じたのが、女剣士の役をしたら、右に出る人がいない志穂美悦子です。
画像を探してみました。




現在の志穂美悦子
8.王制復古をたくらむ公家3人衆
お目付役となった柳生但馬守宗矩が、家光擁立のため、京都に登り、将軍宣下を朝廷へ促していたが、倒幕をくわだててていた、公家3人が但馬守の前に立ちはだかります。

中でも鳥丸少将文麻は独特の語り口調で、相手を翻弄します。麻呂は~と公家言葉を連発します。現在の公家言葉は、この人が元祖だそうです。

9.衝撃的なラストシーン
三代将軍の擁立を成し遂げた柳生但馬守宗矩、さまざまな陰謀を駆使し最期の闘いに勝ち抜いた宗矩であったが、証拠隠滅のために、十兵衛の側近をけしてしまいます。修業の旅の途中で、このことを知った十兵衛は、怒りに燃えて江戸にもどり、ひそかに家光の首を切って父柳生宗矩に転がします。夢だ~~~と鬼気迫る表情で叫ぶ宗矩衝撃のラストシーンです。

10.海外映画にも影響を及ぼした柳生一族の陰謀
KILLBILLは、主人公ザ・プライド役のユマ・サーマンに千葉真一が演技指導をしています。また、千葉本人の服部半蔵役で出演しています。
