寺に帰った時には、雨が降っていた。階段で待っていたのは、
【変てこなの】だった。
【変てこなの】は、ヒロキに肩に顔を埋めて「17歳になったから、もう会えない。最後にお別れを言いたくって」、と言い【変てこなの】は消えていた。
翌朝、タツ子が階段を掃除してと一枚の写真を見つける。
写真をヒロキに見せ「この写真、風に飛ばされ境内中を飛び回った後、昨夜の雨でここに落ちてきたのね。なぜか、涙でメイクが落ちているように見えるわ」
月日は流れ、ヒロキは住職になる。お経をあげるヒロキの隣には、妻が座ってる。百合子にそっくりの。寺の本堂で女子高生が「別れの曲」を弾いている。
原作の山中恒の一言で
DVDが販売されています
誰でも、ティーンエイジャーの頃に経験する切なくて胸が痛くなるような思いを、この映画は見せてくれる。尾道の風景とショパン「別れの曲」マッチしている。母の果たせなかった夢を体現する少女が現出するアイディアは見事である。