そばと日本酒の祭典
代々木公園イベント広場は毎週なにかのイベントが行われ、散策が大好きな人にとってのホットスポット!先月は「タイフェスティバル」今月は「ベトナムフェスティバル」がすでに開催済み。そして今回、国際色豊かだった先週までとはうってかわり、代々木公園が日本の食文化一色に染まりました。
最寄りの原宿駅から徒歩3分。道中、金曜日の夕方だということを考えると「いつもならもう少し人がいるのにな」と感じてしまう少ない人影。「会場は空いてそう」。混んでいると食べ物を買うのに並ばなきゃ行けないので、こちらとしては有難いかぎりです。「そばと日本酒の祭典」はもうすぐです。
代々木公園イベント広場へ到着

会場入り口
広場に到着。「そばと日本酒の祭典」、サブタイトル「大江戸和宴」の門をくぐると会場。遠目に見えるテントの数は思ったより多くて人の数もそこそこ入っている模様です。入口の女性から案内図をもらって中へ入りました。

代々木公園イベント広場
中央に並ぶお食事スペースでは、会社帰りと思われるサラリーマン風やOL風のお客さんが楽しそうに会話を弾ませます。代々木公園の夜は心地よい風が流れ、ちょっと早い「ビアガーデン」の様相を見せていました。

2016年6月開催のベトナムフェスティバル
「タイフェス」と比べてしまうとお客さんの少なさが顕著です。タイフェスは2日間で30万人を集客。ベトナムフェスでも2日間で20万人を集客しました。「そばと日本酒の祭典」は記念すべき第1回目のイベント。回数を重ね知名度をあげてきた他のイベントと比べるのはちょっと酷ですが、今後の奮闘が期待されます。
一番の人気店「山都そば」を訪問
蕎麦が大好きなお父さん

蕎麦打ちの実演
会場を歩いていると小さなテントで黙々とそばを打ち続けるお父さんを発見。手際よく蕎麦を広げ、伸ばしては重ねる手際よい仕事ぶりが食欲を刺激します。
「普段はこんな狭いところで作らないんだけど、頼まれたからやってるんだよ」
本当にご苦労様です。私のように普段は蕎麦を食べるだけの人間にとって、蕎麦作りの実演は非常に興味深いもの。もう少し様子をみさせてください。
「このお店の店主が急に具合が悪くなってね。そんで急に頼まれて来たんだよ」
聞いてみないと分からないことってあるもんですね。少し愚痴りながらも一所懸命に手を動かします。
このお父さん、実は蕎麦屋で働く職人ではなく、日本料理の板前さん。趣味で蕎麦に打ち込んでいるそうです。今日は応援に駆け付けました。

蕎麦打ちのお父さん
美味しい蕎麦のお店を見分ける方法は何でしょうか。禅問答のような質問をしてみました。
「蕎麦は食べてみないと違いがわからないよ」
ごもっともです。でも、そこを何とか。
「そば湯にこだわる店はいい店だと思うね。「つゆ」に入れないでそのまま飲んでも美味しい。それが『そば湯』だよ。そば湯ってものは30分もすれば酸化して不味くなってしまうから、だから「つゆ」に入れて飲んでもらおうとするんだ。いい『そば湯』を出す店ならそのまま飲むことを勧めると思うね。つまり、そば湯にこだわるってことは「蕎麦」や「つゆ」にもこだわっている証拠だよ!」
なるほど。確かにそば湯はつゆに入れて飲むものだと思ってました。今度からそのまま飲んで味わってみます。そして、そば湯をそのまま飲むことを勧めてくれるお店を探します。
「ぜひこのお店の蕎麦食べていってよ」
もちろんそのつもりです。

蕎邑(きょうむら)
「会津山都そば蕎邑(きょうむら)」は福島県喜多方にあるお店です。自慢の「十割そば」は700円。ちなみに会場の全ての蕎麦が700円でした。
お父さん手作りの蕎麦を実食

十割そば
実食。お父さんの手打ちそば。お箸で持ってみると重みがあります。最初はお父さんに勧められたとおりに「つゆ」につけずに蕎麦だけを味わってみました。コシがあってそば粉の風味が喉を打ちます。そして「つゆ」解禁。美味しい「つゆ」ですが、蕎麦の風味がけっして負けることはありませ。一気に美味しくいただいてしまいました。

そば湯
最後はお父さんこだわりの「そば湯」。わざわざ湯釜から分けてくれた鮮度ばつぐんの一杯は、美味しいとかではなく、蕎麦の養分たっぷりの粋なお味。20分ほどすると確かに味が落ちてきて、そのままでは美味しくなくなりました。
各お店の盛況ぶり

蕎邑(きょうむら)の行列
夜も深まるころ、お父さんが目の前で手打ちする「蕎邑」は客足が絶えず常に行列。今夜の人気1番店でした。

韃靼そば増田屋
他にも、店構えが見事な「韃靼そば増田屋」も魅力的。韃靼(だったん)そばは、遊牧民族のタタール人が好んだことにちなんでその名がつけられたそうです。栄養分豊富でヘルシー志向の人に喜ばれそうです。

麦とろ人
「日本一の山芋の生産地」の群馬県太田市からは「とろろそば」が参戦。「日本一」の看板に弱い人達が行列を作っておりました。

***
並ばない店には誰も並ばない。残酷な現実を目のあたりにしました。
代々木公園の夜は21時まで続く
ライブイベント

ライブイベント ものまね中
会場では、お蕎麦や日本酒を楽しめるだけでなく、ライブステージも楽しめました。「蕎麦好きシンガー」「ミス日本酒」「ご当地アイドル」「ものまね芸人」など盛りだくさんの企画です。
撮影禁止なので遠目から撮りました。テントが邪魔で外からは舞台の上が見えずらいつくり。これじゃイベント会場全体が盛り上がりません。要改善です。

蕎麦好きシンガー 高遠彩子
高遠彩子のオフィシャルブログ
ところで気になりませんでしたか?「蕎麦好きシンガー」。
「蕎麦好きシンガー」とは、蕎麦が好きな歌手「高遠彩子」のこと。本当に蕎麦が好きなのか。それとも蕎麦イベントに呼んでもらうためのホラッチョか?
オフィシャルブログを読んでみたら、本当に蕎麦好きでした。
物販コーナー

まるまげキット
着物を着る時に髪を結う人もいると思いますが、こちらのお店では、5分で髪を結う事ができるグッズを販売。1,000円でその場で結ってもらうこともできます。この夏、少しばかし流行りそうなアイデア商品でした。
ところで。このイベントの第2回はあるのだろうか?

STAFF
代々木公園のイベントに足しげく通う者として僭越ながらイベント「そばと日本酒の祭典」に提言させていただきます。
蕎麦は1杯食べるとお腹いっぱいになってしまうのなので、ハーフサイズで食べ比べできるようにするといいですね。せっかく15種類もの蕎麦があるのですから3種類くらいは食べてみたいものです。
ライブイベント会場は周りにテントを設けて外から見えないつくり。もったいない。なぜなら、このライブイベントが会場全体の雰囲気を盛り上げるからです。
イベントは回数を重ねれば重ねるほど洗練されていくもの。第2回、第3回が楽しみです。
P.S. 翌日が仕事だったため日本酒は我慢いたしました。
大江戸和宴(おおえどわえん)| 日本最大級の”日本そば・日本酒”イベント