ザ・ナック
名前を言われても分からない。顔を見ても気づかない。しかし、曲を聴くと「知っている」!
しかも、その曲は永遠に輝きを失わない。
そんなミュージシャンが古今東西けっこう存在するわけですが、ザ・ナック、彼らもそのひとつと言っていいのかもしれません。

The Knack
ザ・ナックは、アメリカ・カリフォルニア州ロサンゼルスで結成し、1979年、アルバム「ゲット・ザ・ナック」でデビューしました。
このアルバムは、全米6週連続1位を記録し、シングル・カットされたデビュー曲「マイ・シャローナ」も5週連続1位に輝く大ヒットとなりました。
そうです。このデビュー曲「マイ・シャローナ」こそが、歌ってる人はしらなくとも、曲を聴けばそれと分かる永遠に輝く一曲です。
メンバー

ダグ・ファイガー

バートン・アヴェール

プレスコット・ナイルズ

ブルース・ゲイリー
ドラムスのブルース・ゲイリーは、2006年8月22日に非ホジキンリンパ腫のため死去。
そして、ボーカルを担当していたダグ・ファイガーも、脳腫瘍と肺癌を併発し、 2010年2月14日死去されました。
ゲット・ザ・ナック

Get the Knack
このデビューアルバムはたったの11日間でレコーディングは終了したそうです。
【収録曲】
1.レット・ミー・アウト "Let Me Out"
2.ユア・ナンバー・オア・ユア・ネイム "Your Number or Your Name"
3.オー・タラ "Oh Tara" (Doug Fieger)
4.セルフィッシュ "(She's So) Selfish"
5.メイビー・トゥナイト "Maybe Tonight" (D. Fieger)
6.グッド・ガールズ・ドント "Good Girls Don't" (D. Fieger)
7.マイ・シャローナ "My Sharona"
8.ハートビート "Heartbeat" (Bob Montogomery, Norman Petty)
9.モンキー・アンド・ミー "Siamese Twins (The Monkey and Me)"
10.ルシンダ "Lucinda"
11.リトル・ガールズ・ドゥ "That's What the Little Girls Do" (D. Fieger)
12.フラストレイテッド "Frustrated"
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アルバムからは、「マイ・シャローナ」と「グッド・ガールズ・ドント(全米11位)」の2曲がシングル・カットされました。

My Sharona
日本版はアルバムと同じ写真が使われている「マイ・シャローナ」のジャケットですが、アメリカ版は味があってとても良いですねぇ。

MY SHARONA
「マイ・シャローナ」なばかりが取り上げられることの多いザ・ナックですが、「グッド・ガールズ・ドント」も本当にいい曲です。

Good Girls Don't
それから…
ファーストアルバム、デビュー曲でいきなり大ヒットを飛ばしたザ・ナックは、その後も毎年、コンスタントにアルバムを発表しましたが、残念ながら売り上げは下降線をたどっていきます。
しかし、どのアルバムも素晴らしい出来栄えなんですよね。
良い曲が山のように詰まっています。

But the Little Girls Understand
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シングル・カットされた「ペイ・ザ・デビル」が不発、アルバムも振るわなかったため、当時は不当に低い評価をされていたサード・アルバム「ラウンド・トリップ」ですが、今日ではポップ・センス溢れる隠れた名盤として評価されています。
残念なことに本作をもってザ・ナックは、一旦解散をしてしまいます。
しかし!1998年に新メンバーとしてドラムにテリー・ボジオを迎え再結成をはたします。
その後も1991年「シリアス・ファン」、1998年「 ズーム 」とアルバムを発表し、ツアーも精力的に行っていましたが、2010年ダグ・ファイガーの死去により活動停止となりました。

Serious Fun
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Zoom
パワー・ポップ好きにはたまらない好アルバムばかりなのですが、再結成後はアルバムチャートに入ることはありませんでした。
それもこれも、デビュー曲の「マイ・シャローナ」が余りにも強烈なイメージを作ってしまったがために、その後正当に評価されにくかったのでしょう。
逆に言えば、それほどまでに「マイ・シャローナ」は素晴らしいということでしょうね。
いつ聞いても胸が高鳴り、つい踊りだしたくなってしまう「マイ・シャローナ」。
まさに、永遠の名曲といえるでしょう。