特撮ヒーローが生まれるまで・初期デザイン画の変遷:仮面ライダーシリーズ・ミラーマンほか

特撮ヒーローが生まれるまで・初期デザイン画の変遷:仮面ライダーシリーズ・ミラーマンほか

仮面ライダーが生まれるまでのデザイン秘話、ミラーマンほか特撮ヒーローの初期デザインをおさらいしてみましょう。かなりの創意工夫から生まれていますね。


仮面ライダーシリーズ

仮面ライダー1号

1970年9月上旬ごろ、MBS編成局次長の廣瀬隆一から「オートバイに乗るスーパーヒーロー物」という注文が追加され、『十字仮面(クロスファイヤー)』の企画に到る。

10月15日に石森側が『ファイヤー十字(クロス)』『十字仮面』『クロス火面』などの題名案を提出している。

11月上旬には主人公ヒーローである「クロスファイヤー」のデザイン画も石森によって起こされ、平山やMBS映画課長の引野芳照もクロスファイヤーのデザインに「カッコいい」と絶賛し、題名も正式に『十字仮面』に決定、11月になってMBS側は『十字仮面クロスファイヤー』の企画書を起稿した。

仮面ライダー1号の初期のデザイン『十字仮面(クロスファイヤー)』・・・『十字仮面 仮面ライダー』

髑髏をモチーフにした仮面のヒーローである『スカルマン』(『週刊少年マガジン』1970年1月11日号に掲載)

翌1971年1月、石森は「もっとグロテスクなリアリティのある奴にしたい」と、自身の作品の髑髏をモチーフにした仮面のヒーローである『スカルマン』(『週刊少年マガジン』1970年1月11日号に掲載)をこの企画に応用した、「仮面ライダースカルマン」のキャラクターを提案。

仮面ライダー1号の初期のデザイン「スカルマン」・・・「仮面ライダースカルマン」

東映テレビ部長の渡邊亮徳はこのキャラクターを「以前に描かれた作品じゃないか。大勝負に出るんだから、新しいキャラクターじゃないと駄目だ」と却下した。

MBSテレビ営業局副部長の箱崎賞からも「モチーフが髑髏では営業上の支障がある」と注文が出され、企画はさらなる検討を求められる。

仮面ライダー1号の初期のデザイン「スカルマン(ドクロ仮面)」・・・「モチーフが髑髏では営業上の支障がある」と注文が出された

これらの注文に対して石森は非常に落胆したが、50枚以上のデザイン画を描き、この中に加藤マネージャーの持ち込んだ昆虫図鑑のバッタをモチーフにした、強烈なインパクトのあるデザイン画があった。

「バッタ男」と「スカルマン(ドクロ仮面)」をハイブリッドしたデザイン。

「敵対組織によって改造人間にされてしまった」という設定があるため、マスクには泣いているように見えるデザインが施されている。

仮面ライダー1号の企画途中の 「仮面ライダーホッパーキング」 の段階のデザイン

こうして「バッタ」をモチーフにしたヒーロー番組企画は、バイクに乗って戦うバッタのヒーロー『仮面ライダーホッパーキング』と仮題されたが、「長すぎる」とのMBS側の意向により『仮面ライダー』と短縮され、2月1日からの制作決定が下された。

仮面ライダー1号の企画途中の 「仮面ライダーホッパーキング」 ・・・タイトルが長すぎる! 「仮面ライダー」と短縮された

「仮面ライダー」の誕生!あとは、細かい仕上げだ。

そして「仮面ライダー」が生まれた。ここから伝説が始まる。

仮面ライダーV3

仮面ライダー3号(V3)の初期デザイン

仮面ライダー3号(V3)の初期デザイン

仮面ライダーV3のプロトタイプ:コンバータラングがまったくないペタンコな胸です

ライダーマンの初期のデザイン

ライダーマンの初期のデザイン

仮面ライダーX

石ノ森章太郎が手がけたキャラクター原案の中では、「専用ライフルを手に戦うかみきり虫ライダー」というキャラクターが有力候補だった。

仮面ライダーXの初期のデザイン「専用ライフルを手に戦うかみきり虫ライダー」

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