場外乱闘でも負けていないヒール・カシン。カシンがイスでアングルの脳天を殴打しようとした時、デストロイヤーがイスを両手でつかんで止めたので、予期せぬ出来事に焦るカシン。
リング上でも堂々の戦いぶり。アングルに恐れなくキックを見舞うカシン。
アングルがコーナーポストに上がると、カシンの必殺技、飛びつき式腕十字固め!
永田にしてみれば、盟友カシンを応援したいが、1.4の前にアングルが負けてしまうのは、プロレスの流れ的に困る。
自分と戦うまではアングルに無敗であってほしい。おそらく複雑な心境で観戦していたのではないかと推測する。
アングルこそ、まさかここでジュニアのカシンに負けるわけにはいかない。アメリカにも敗北のニュースは届くだろう。
アングルの十八番、オリンピックスラムが炸裂!
アングルがカシンに足4の字固めを決める。これはザ・デストロイヤーを意識してのことか否かはわからない。
そしていよいよ、アングルが数えきれないレスラーを撃破してきた必殺技のアンクルロックを掛けた次の瞬間、カシンが高速のローリングクラッチホールドで切り返した。
カウントは、ワン! ツー! WOOOOOOOOOO!
あわやカウントスリー入ったかとヒヤっとする瞬間。永田裕志の心臓も止まったか?
侮れないケンドー・カシン。本腰を入れて倒しに来るカート・アングルは、今度こそアンクルロックを完璧に決め、カシンがたまらずタップアウト。
しかしカシンが魅せた。会場を盛り上げて見事に代役を果たした。
勝っても負けても鮮烈な印象を残すケンドー・カシンは、まさにプロフェッショナル・レスラーだ。
ケンドー・カシンの今
カート・アングルとの試合は評価が高く、ケンドー・カシンはその後もIGFのリングにコンスタントに出場している。
総合格闘技のリングにも上がり、柴田勝頼と対戦したこともあるが、ハイアン・グレイシーに勝利したあとは、残念ながらふるわなかった。
やはりケンドー・カシンが最も光る場所はプロレスのリングなのだ。
2014年には全日本プロレスのチャンピオンカーニバルにも参戦している。出禁になっていたわけではなさそうだ。
しかし、今は地上波でテレビ中継しているのは新日本プロレスだけなので、ケンドー・カシンがIGFや全日本プロレスに出場しても、それが報道されることはない。
そのためネット上では、「今ケンドー・カシンは何をやっているのか?」という問いもある。
そんな時、NHK朝の連続テレビ小説『マッサン』に、「石澤常光」の名前が!
ケンドー・カシンは「別人だ」「関係ない」と全否定しているが、これは紛れもなく石澤常光だ。
いつの間にか結婚して子供も授かり、幸せな家庭を築いていたとは。
確かにらしくないのでヒールとしては認められないか。
2016年にもIGFでボブ・サップに勝利して絶好調のケンドー・カシン。
盟友の永田裕志と中西学がまだまだ現役バリバリなので、ケンドー・カシン47歳も、もうひと華咲かせるか。
稀代の問題児・ケンドー・カシン。
実力光る天才が、日本のプロレス界に残してきた功績は大きい。