司は敬子と結婚してしまう。司は陶芸家に弟子入りし、陶芸を学びながら結婚生活を送る。
司の元彼女・津川敬子が司の子を妊娠。結局、司は敬子と結婚してしまう。
陶工見習い・結城司(松村雄基)の前に、恋人・津川敬子(相楽晴子)の両親(平泉成、結城美栄子)が現れた。両親は、結城に衝撃的な事実を告げた。
それは、敬子が妊娠したという報せであった。遅れて敬子本人がやって来た為、結城は敬子と一対一で話し合うことになった。
敬子の希望は一つだった。結婚して欲しい。それだけだ。
敬子はどうしても結婚して欲しいと言って聞かなかった。
結城がなおも断り続けていると、敬子は意を決して踏切の中に飛び込んだ。
敬子「あたし死ぬわ。お腹の子供と一緒に」
丁度、列車が来たところだ。結城は慌てて踏切の中から敬子を引き摺り出した。
敬子は興奮状態で絶叫した「離してよ!あなたと一緒になれないなら死んだ方がマシよ。幾ら頼んでもこの次は死んでみせるわ」
ここまでされると、結城も折れざるを得なかった。
司「敬子、お前の言う通りにしよう。産まれてくる子は力を合わせて育てよう」
とうとう、結城は敬子との結婚を承諾した。
敬子「お早う御座います、お義姉さん。 お掃除しに参りましたわ。 それとも、洗濯を先にしましょうか? 私はこの家に嫁いでくるんですもの、その位のことするの当たり前です」
薫「何ですって?!」
敬子は勝ち誇った顔で答えた「あら、知らなかったの?
司はあたしと婚約したのよ。ねえ、お義姉さん。
司とあたしはもうすぐ結婚するんですよね?」
敬子に振られると、小百合は気不味そうにそれを認めた。
薫は、その足で結城司の工房へ飛んだ。 直接事情を訊こうと、結城司を捕まえて問い質した。
そんな薫に、結城は苦しい胸の内を明かした。それは、敬子が妊娠したという事実であった。結婚しないと敬子は死ぬと断言している。
本気でやりかねない。生れてくる命のためにも、それだけは阻止せねばならなかった。
司「俺は愚かな男だ。敬子とは遊びだった。遊びで済むことと済まないことがあるのに、
俺は軽はずみな真似をした。
心底愛しているのは、あんた1人なのに。後にも先にもあんた1人なのに。
俺は愚かなことを……
こうなったら、敬子を愛するように努力するしかない。
俺は愛してもいない女と結婚するようないい加減な男だ。
最低の男だ。薫。忘れてくれ、俺のことは」
結城はそう言って項垂れた。薫は、思わず結城に縋り付いていた。
結城は、薫を受け止めながらなおも続けた。
「薫、俺はお前を愛してる。俺はお前を幸せにしてやりたいと思ってる。
だが、それはもう出来ない。俺のことは忘れてくれ。
俺も、忘れるようにする。これ以上話していてもお互い辛くなるだけだ。
帰ってくれ。頼む、帰ってくれと言ってるんだ!」
結城は、縋りつく薫を強引に引き離した。
司と敬子、二人は結婚した。
敬子「薫さん、あなたはその陶器を眺めて司を偲ぶつもりらしいけど、 あなたに出来るのはそれだけよ。」
敬子「薫、司はどんなことがあっても渡さないわよ。 あんたなんか……あんたなんか死ねばいい!」
司は失明してしまう。
バーナーが異常を起こしていることに気付いて、慌てて元栓に手を掛けた。 その瞬間、窯は大爆発を起こして司の体を吹き飛ばしてしまうのだった。
窯焚き中の爆発事故に巻き込まれて病院に担ぎ込まれた。
幸い命に別状はなかったが、
診察の結果角膜が熱損傷していることが判明した。
疲労が蓄積していたこともあり、
司は医師から絶対安静を告げられた。
目に包帯を巻かれた状態で自宅療養に入った司は、
暗闇の中で様々な思案に暮れた。
このまま目が見えなくなるのではないか。
司「見えない。お前が見えない」
『陶芸家としての輝ける第一歩を踏み出したその日はまた、
結城司に失明の宣告が下された日であった』
完全失明。 回復の見込みなし。 医師は、司に盲人用の白い杖を手渡した。
司は一心不乱に陶芸に打ち込んだ。 点字本を頼りに、新しい作品を生み出そうと懸命に頑張り続けた。 土を捏ね、轆轤を回し、分からないことがあれば点字本で調べる。
敬子「司、あたしが抱けないのね。 あたしは貧乏だけなら辛抱するわよ。 どうにも我慢出来ないのは、あなたがその見えない目の奥底でも、 ずっと薫の姿を見続けていることよ」
司「薫、俺や敬子のところにもう来るな。
お前俺に同情してくれてるようだが、もうたくさんだ。
愛だのヘチマだの言ったところで、目の見えるお前に俺の身になれる訳がない。
無駄な同情など豚にやってくれ」
言い捨てて、司は夜の街へ手探りで出て行った。
薫はポーチから針を取り出した。「私も何も見えなくなれば、司と同じになれる」
意を決して自分の目を突き刺そうとしたその時、誰かの手が薫から針をもぎ取った。
司の姉・小百合だった。
司の姉・小百合「薫さん、いつも針を持っているのは女としてとてもいい心掛けよね。 でも、針は物を繕うために使うものでしょ。 あなたに繕って貰いたいのは、司の心」
薫は司の目になろうと誓う
敬子「あんた、また司とあっていたのね!」と殴ろうとする。
それを止める薫。
薫「敬子さん、あなた本当に司の妻なの?司を苦しめることしかしてないじゃない。私はもう司とはあいません。」
敬子「そんな言葉信じるもんか!」
薫「信じるも信じないのも勝手になさい。ただこれだけは言っておくわ。私は司を一生愛し続けます。」ときっぱり言って薫は立ち去る。
陶芸に打ち込む司。その出来栄えは素晴らしいものだった。
女子高生・久保恵美子(佐倉しおり)は、一つの決断を下した。 家を捨てて、身一つで愛する人に飛び込むこと。
磯崎は北海道に出張になる事を告げ、「自分が本当に好きなら、東京駅に来てくれ。」と恵美子に告げる。
恵美子「高志さん。私も行くわ、あなたの出張先まで。私、家を捨てるわ」
恵美子は家を飛び出し、磯崎の元へ行く。
次の朝、恵美子は高志と海で夜明けを見た。
仰星高校では、薫の不倫と恵美子の同棲が問題視されていた。校長室に呼び出された2人は、退学する事を告げ、学校を後にした。
司「敬子、俺にも覚悟があるぞ。俺は、お前と別れる。 俺も辛抱してきたがもう我慢出来ん。敬子、別れてくれ。 気の合わない俺と暮すのはお前だって不幸だ。 大介は俺が引き取って育てる。お互い別れた方が一番いい」
敬子「司、あんたあたしと別れて薫と一緒になりたいんでしょ?
だけど、そうはいかないわ。
あたしはどんな事があっても籍は抜かないわよ。あたしにも覚悟があるってことよ。
あんた達がどんなに好き合ったところで、意地でも結婚なんかさせてやるもんか。
いいわね、薫。司と一緒の墓に入るのはあんたじゃないわよ。このあたしよ!」
敬子はとうとう薫と司を憎み続ける事に疲れ、司と離婚した。
敬子「別れてあげる。いずれ離婚届ももってくるわ」
司「そうか、俺はあえて引き止めない。すまないと思ってる」
敬子「これだけは信じて。私は、あなたが好きだった。できればいつまでも一緒にいたかった」
司「短い間だったが、俺たちは夫婦だった。もし町ですれ違ったらお互い気持ちよく挨拶しよう。俺が言うのもなんだがお前の幸せを祈ってる。」
敬子「薫と一緒になるつもりかしらないけど、目の不自由なあんたと大輔の世話で疲れ果てぼろぼろになるわよ。私のようにね。」と最後に捨て台詞をはいて出て行く。
敬子「・・・終った。 何もかも終った。 あたしの恋が敗れた・・・」
出たところで敬子は薫とは鉢合わせる。
敬子「司はあんたにくれてやるわ!」
薫「どうして・・・敬子さん」
敬子「疲れたのよ・・・嫉妬するのもあんたちの仲を引き裂くことにも疲れた・・・けど司と一緒になったって、ぼろぼろになって不幸のどん底になるわよ!」
薫は浮かない顔で「敬子さんきっとつらかったはず・・」
恵美子「なにをゆうの!素直によろこばなきゃ!」
薫「そうね!」と笑顔で乾杯
一人帰る薫は、夜空の星に語り掛けていた。
ママ・・・喜んで。薫は今、幸せです。ママと、この喜びをわかちあいたかった。。。
薫は、「口がきけないおばさん」として、司の世話をする事に。司は晴れの舞台にむけて、陶芸展を目標としていた。
結城 小百合(大場久美子)「また一からなの?」
司と薫は休憩していた。
司「これは色んな年代の焼き物が入っているんです。手触りでわかるんですよ。
この間の作品は心を忘れていました。目の見えない俺に残されてるのはこの手だってこと。
この手で土を愛し、火を愛し、1つの形を焼き上げる。
これがおれに残された唯一の道なんです。前にコーヒー飲んだ女の子の話、しましたね。
目が見えていたころ、俺はその女の子のイメージを真っ赤な色でやきあげました。今度はその人の肌を焼き上げたいんです。その子とはキスもしたことありません、けれどたとえ目が見得なくても、この手はあの人の肌をはっきり覚えています。」