しかも、パトロール中に異常に気付いたフランクに重傷を負わせ、そのまま逃走した。
フランクを病院に見舞ったハリーは、息を引き取る寸前まで、犯人たちの逮捕を頼んでいったフランクの姿に、犯人たちへの激しい怒りを燃やすのだった。
殺人課に戻ったハリーのフランクに替わる相棒として、刑事に昇進したばかりの女性、ムーアが付けられた。過激派の行動は意外に早く開始された。
黒人の過激派が絡んでいるとにらんだハリーは、スラムの指導者ムスターファの棲家へ乗り込んだが、彼は事件に無関係であることが判った。だが、ハリーが帰った後に刑事課長が指揮する警察隊が、ムスターファを首謀者として逮捕する。
この迅速な犯人逮捕によって、ハリーとムーア、そして刑事課長は、市長から表彰されることになったが、ムスターファが主犯でないと確信しているハリーは、表彰されるのを拒否し、課長に警察手帖を渡すと、会場を去り、独自の調査を開始した。
しばらくして過激派グループは、白昼に市長を誘拐し、莫大な活動資金を要求した。
何の手がかりも得られぬまま、捜査にあせりを感じてきたハリーに、彼のおかげで釈放されたムスターファが、犯人たちの情報を提供した。
ムスターファによると、犯人は、ベトナム帰りの殺人狂ボビー・マックスウェルをリーダーとする過激派グループで、彼らは今、その昔、アル・カポネも送り込まれ、脱獄不可能の刑務所として恐れられた〈アルカトラス刑務所〉の廃墟にたてこもっている、というのだ。
ハリーは早速、ムーア刑事とともに、市長救出と、犯人逮捕のために〈アルカトラス〉へ乗り込んだ。
過激派グループとの激しい銃撃戦が始まり、ハリーは、1人、2人と殺していき、
ムーアは、市長を無事救出に成功した。
そして、ついにハリーはボビーを追いつめたと思った瞬間、ムーアと市長が飛び出し、ムーアはボビーに射殺されてしまった。
ボビーは市長を人質に、島の海岸添いに建てられた塔に登った。
ムーアの死に怒りが爆発したハリーは、ボビーが落としていったバズーカ砲を塔へ向けて構えた。
バズーカ砲を向けられていると知ったボビーは、恐ろしさのあまり市長を塔の途中で離し、屋上で泣き叫んだ。
その瞬間、ハリーのバズーカ砲が火を吹き、ボビーもろとも塔の上半分が吹っ飛んだ……。