見どころ
出演者の平均年齢が高いのに、映画に出てくる人々が、皆、どこか愛らしく、言葉は悪いかもしれないですが「かわいい」、憎めないひとたちなのです。
イタリア系の家族の模様もよくわかりますよ。

この目玉焼きトーストも美味しそうで、真似したりしました。
大人でも思わず恋におちてしまうことだって多々ある‥‥ということが、よくわかる映画でもあり、浮気されたり、浮気したり‥‥はちゃめちゃなのに、最後は「家族に、乾杯!」と言ってしまう陽気さ!
ほのぼのしたり、どきどきはらはらしたり、とにかく映画に引き込まれることうけあいです!
大人だって恋すると、変わる?!

序盤のロレッタ(シェール)

ロレッタ オペラへ
恋すると女性は変わる‥‥とこの映画でもわかりますよ。
最初のロレッタ(シェール)は白髪交じり(?!)で化粧もなくどこか地味な印象‥‥それが、お化粧し着飾ってオペラへ行くと、こんなに変わってしまいます。
ストーリー

乾杯!
魅力的な出演者たち
ロレッタ(シェール)

数年前に前夫を亡くし、どこか諦めムードと言いましょうか、中年とはいえまだそんなに老ける歳じゃないでしょ? と言いたくなるほど、枯れて見えていたロレッタを演じるのはシェール。
アカデミー賞を獲得したからというわけではないですが、その後、ロレッタが恋によってなのか、どんどん輝いていく姿を見事に見せてくれました。
ロニー(ニコラス・ケイジ)

片手を失いどことなく卑屈になってしまったロニーを演じるのはニコラス・ケイジ。
パン工場で働く姿を見て、
「あれ? ニコラス・ケイジって、この頃、そんなに歳とってなかったよね?」
と思ってしまったのは、少々、薄毛になっていたからなのか、それともロレッタ同様、枯れてしまった演技でなのか、とにかくどことなく年齢不詳なところが、逆に「気になる」魅力的に見えました。
オペラが好きという意外な一面も、イタリア系だからなのか、本来はロマンティストだからなのか‥‥見てのお楽しみですよ!
コズモ( ヴィンセント・ガーディニア)

一見、一家の家長として(おじいちゃんもいるけど)君臨しているようで、その影でちゃっかり不倫デートを娘ロレッタと(まだ知り合い)ロニーに、見られてしまうコズモを演じるのは、ヴィンセント・ガーディニア。
オペラ会場でロレッタたちと鉢合わせしたシーンと、その後、妻のローズとの会話のシーンが印象的でした。ちゃかりしてるのか、どんくさいのか‥?!
ローズ(オリンピア・デュカキス)

ロレッタの母でありコズモの妻であるローズを演じたのは、オリンピア・デュカキス。
この映画で見事、助演女優賞に輝きました!
私の大好きな出演者の一人です。
特に夫の浮気に気づき、悩んでいる時の言動やら、それでも夫に「愛してる」と言うシーンは感動しましたよ!
ジョニー(ダニー・アイエロ)

序盤でロレッタに婚約を申し込む、ロニーの兄ジョニーを演じるのは、ダニー・アイエロ。
「マザコン」の代名詞のような‥‥!
本当に結婚したらロレッタまでお母さん役になってしまいそうなほど、どことなく頼りない感じです。それでも、浮気にうちひしがれるローズに与える助言には、「お、いいこと言うじゃない」と思ってしまったのですが、多分、ジョニーのあまたの中では「お母さんのことを考えて」の言葉だったんだろうな‥。
最終的には少々、気の毒な身になってしまうのですが、それでも、最後にロレッタ一家と一緒に、「乾杯!」と言ってしまうユーモラスなお人よしと言った感じでした。
祖父(フェオドール・シャリアピン・ジュニア)

息子コズモは浮気し、孫娘のロレッタまで婚約者の弟と恋におち、混乱の極みだったおじいちゃんを演じるのはフェオドール・シャリアピン・ジュニア。
一番、好きな登場人物です!!
たくさんの犬を飼っていて、月が綺麗な夜、「ベラ・ルナ!」とおじいちゃんが叫ぶと、ワンコたちもいっせいに遠吠えをするシーンは、おもしろくもあり、ラブリーでした。
最後の食卓で、混乱のあまり泣いてしまう場面も、思わず、吹き出しそうになるほど!
かわいいおじいちゃんでしたよ。
監督
監督はノーマン・ジェイソン。この映画では「ベルリン国際映画祭監督賞」を受賞しています。
「屋根の上のバイオリン弾き」や「シーザス・クライスト・スーパースター」などのミュージカルの監督もされてますね!
レビューも秀逸(名言が多数)
この映画をいろいろ調べていて、感動とも言えたのが、観た方のレビュー(批評)もすごく良かったということなのです。
少し紹介させていただきます。
映画【月の輝く夜に】は、軽いノリで、深い映画で、家族と夫婦と愛が語られた。: 大阪広告代理店マンのシネマ映画

ロニー

ローズ
このシーン‥‥感動しました!
もう言うことなし、まったくその通り!!
と言いたくなるようなレビューです。
脚本も良かった
こんなチャーミングでユーモアたっぷり、そして、時に感慨深く頷かせてくれるような物語をつくった脚本家は、ジョン・パトリック・シャンリー。
その他の作品も見てみましょう。
音楽~That's Amore
なんと言っても、やはりこの曲も欠かせないでしょう。
「それが恋ってもんさ~♪ That's Amore」
理性を狂わせてしまったのは、満月だけでなかったかも?
なんだかこの曲でロマンティックな気分になったところで、終わりにしたいと思います。
読んでくださり、ありがとうございます。

家族に乾杯!