【ジャンボ鶴田VS天龍源一郎】「鶴龍対決」と称された1980年代後半の全日本プロレス看板カード!恵まれた体躯を誇った二人のド迫力対決にファンは酔いしれました!!

【ジャンボ鶴田VS天龍源一郎】「鶴龍対決」と称された1980年代後半の全日本プロレス看板カード!恵まれた体躯を誇った二人のド迫力対決にファンは酔いしれました!!

全日本プロレス完全無欠のエース「ジャンボ鶴田」は、いまでも”本気を出したら一番強かったレスラー”と称されることが多い。また「生ける伝説」とまで称される天龍源一郎のプロレス団体を跨にかけた現役時代の活躍ぶりは言うまでもない。この2人が80年代後半に繰り広げた「鶴龍対決」は、いまでも当時の熱狂を思い起こさせてくれる闘い。体躯に恵まれた二人のド迫力バトルを振り返ってみたい。


「鶴龍対決」=ジャンボ鶴田VS天龍源一郎

1987年を起点とする、ジャンボ鶴田と天龍源一郎のシングル対決を「鶴龍対決」と称した。
同年3月までタッグを組んでいた2人のコンビ名が鶴龍コンビ、または鶴龍砲と呼ばれていた事に由来。
天龍が全日本プロレスを離脱する1990年まで、全日の看板カードだった。

1983~87年には「鶴龍コンビ」として共闘したジャンボ鶴田と天龍源一郎

1980年代全日本プロレスを支えた、ジャンボ鶴田と天龍源一郎のコンビ。
ジャンボ鶴田はミュンヘンオリンピックのレスリング日本代表、天龍源一郎は大相撲の前頭という経歴を引っさげて、ともに鳴り物入りで全日本プロレスに入団。
いち早くブレイクした鶴田に、81年「全日本プロレス第3の男」と言われるまでに急成長を遂げた天龍。
1983年から二人がタッグを組む機会は増え、全日本プロレスも日本テレビも鶴田・天龍のコンビを次期全日本エースチームとして売り出しはじめ、各プロレス紙誌も二人を「鶴龍コンビ」「鶴龍砲」と呼称するようになった。

「鶴龍コンビ」または「鶴龍砲」「TT砲」とも呼ばれた

当時最強を誇っていたスタン・ハンセン&ブルーザー・ブロディのミラクルパワーコンビにも果敢に戦いを挑んだ。
1983年のプロレス大賞において最優秀タッグチーム賞を獲得。

ブルーザー・ブロディ Bruiser Brody 「超獣」「暴走キングコング」 誰もこの男は止められなかった - Middle Edge(ミドルエッジ)

85~86年は、鶴龍コンビを中心に4コンビの熱い闘争

当時ジャパンプロレスからの参戦だった二人。

長州力&谷津嘉章

革命戦士長州力〜男の生き様〜 - Middle Edge(ミドルエッジ)

ミラクルパワーコンビの後を埋めた「ザ・ミリオンダラー・マン」テッド・デビアス。

スタン・ハンセン&テッド・デビアス

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ロード・ウォリアー・ホーク&ロード・ウォリアー・アニマル。
「暴走戦士」「超怪力暴走族」などと呼ばれた。

ロード・ウォリアーズ

プロレス界最強のタッグチームは「ザ・ロード・ウォリアーズ」以外は考えられません!! - Middle Edge(ミドルエッジ)

鶴田、天龍の入場テーマを重ねた「鶴龍コンビ」の入場テーマ曲。

試合後のインタビュー、饒舌な二人の貴重な映像。

1987年、天龍同盟を結成した天龍がジャンボ鶴田との対決姿勢を打ち出す

鶴竜対決が始まる契機となったのは、1987年当時、全日本プロレスに参戦していた長州力らジャパンプロレスのメンバーが全日プロとの契約を一方的に破棄して新日本プロレスに復帰。
全日本プロレスが従来のようなアメリカン・スタイルのプロレスに戻ることに納得できなかった天龍が阿修羅・原と組んで龍原砲を、さらにこの2人の姿勢に共感した川田利明、サムソン冬木、北原辰巳、天龍の付き人の小川良成が加わって天龍同盟を結成。
ジャンボ鶴田との対決姿勢を打ち出したことで二人のシングル対決がスタートした。

妥協なきファイトを掲げた天龍が、ナチュラルパワーを誇った怪物鶴田に仕掛けた構図

ジャンボ鶴田、天龍源一郎の戦いの歩みについては下記をご参照。

【ジャンボ鶴田】強すぎた怪物レスラーの足跡を辿る!スタン・ハンセン、天龍源一郎、三沢光晴らと数々の激闘を繰り広げた完全無欠のエース「ジャンボ鶴田」! - Middle Edge(ミドルエッジ)

【天龍源一郎】「生ける伝説」ジャイアント馬場・アントニオ猪木からピンフォールを奪った唯一の日本人レスラー!プロレス界の風雲児でした!! - Middle Edge(ミドルエッジ)

1987~90年にかけての7度の対決はジャンボ鶴田が4勝、天龍源一郎が3勝だった

第1戦と第5戦はその年のプロレス大賞のベストバウト(年間最高試合)に選ばれている。
「仕掛ける天龍、怒れる鶴田」の構図は、全日本ファンならずともジャイアント馬場、アントニオ猪木と続いた大型日本人レスラー同士のド迫力バトルにとして観る者に興奮を与えることに。

【第1戦】1987年8月31日(日本武道館)・・・天龍がリングアウト勝ち

エース鶴田に天龍が仕掛け、5年ぶりに行われた二人のシングル対決。
このときすでに「鶴龍対決」とのアナウンスで、「エース」VS「革命」と称されていた。
試合はラリアットの相打ちでエプロンから動けなくなった鶴田がリングアウト負けに。
1987年、プロレス大賞年間ベストバウト賞を受賞。

【第2戦】1987年10月6日(日本武道館)・・・天龍が反則勝ち

天龍との戦いに興奮しすぎたジャンボ鶴田。天龍を拳で殴りつけ、止めに入った和田京平レフェリーを投げ飛ばしてしまい反則負けに。
試合後には新日本プロレスに主戦場を移したはずのブルーザー・ブロディがリングに乱入。
大荒れの決着となった。

【第3戦】1988年10月28日(横浜文化体育館)・・・鶴田が反則勝ち

第2戦から1年を経て3度目の対決となった試合は、後半にまたもやヒートアップ。
互いの頬を張り合っているなか、天龍の膝が金的となってしまいあえなく反則に。
会場騒然のなか、憮然として引き上げていく天龍と苦悶の表情で勝ち名乗りを受ける鶴田。

【第4戦】1989年4月20日(大阪府立体育会館)「三冠ヘビー級選手権」鶴田がパワーボムからの片エビ固めでピンフォール勝ち

ブロディを退けて第18代インターナショナル・ヘビー級王者となったジャンボ鶴田と、天龍を退けて第27代UNヘビー級と第14代PWFヘビー級の二冠王者となったスタン・ハンセンの間で3度にわたる王座統一戦が行われ、1989年4月18日に史上初の三冠統一ヘビー級王者となった鶴田に天龍が挑んだ一戦。
※三冠ヘビー級王座はPWFヘビー級王座、インターナショナル・ヘビー級王座、ユナイテッド・ナショナル・ヘビー級王座(UN王座)の統一王座

過去3戦はいずれもリングアウト・反則による決着だったが、この試合はジャンボ鶴田のピンフォール勝ちに。
決め手となったのは高角度パワーボム。
後にジャンボリフトと呼ばれた高角度のハイスピード垂直落下型のパワーボムは、かなり危険な角度で入ったため天龍を失神させてしまった。

【第5戦】1989年6月5日(日本武道館)「三冠ヘビー級選手権」天龍がパワーボムからのエビ固めでピンフォール勝ち

わずか1ヵ月ちょっとでの再戦となった二人の三冠戦は、1989年のプロレス大賞ベストバウト賞を受賞。
決め手は天龍渾身のパワーボム。決まった後の場内総立ちの歓声、当時天龍とコンビを組んでいたスタン・ハンセンがリングに駆けあがるなど、当時の全日本プロレスの熱狂ぶりが伝わる一戦。
試合後に天龍が発した「「この3本のベルトは東京ドームより重い」は名言。

【第6戦】1989年10月11日(横浜文化体育館)「三冠ヘビー級選手権」鶴田がパワーボムをウラカン・ラナで切り返しピンフォール勝ち

鶴田が6月に天龍の手に渡った三冠王座を再び奪取した試合。
鶴田のリターンマッチとなった三冠ヘビー級選手権は、天龍のパワーボムを鶴田が珍しくルチャリブレの技であるウラカン・ラナで切り返したピンフォール勝ちに。

決まり手は返し技ウラカン・ラナ

【第7戦】1990年4月19日(横浜文化体育館)「三冠ヘビー級選手権」鶴田がバックドロップ・ホールドでピンフォール勝ち

試合前に天龍と仲間割れしたスタン・ハンセンが乱入、ウエスタンラリアットで天龍にダメージを与えたダメージが大きく影響し、鶴田が12分32秒、バックドロップ・ホールドで天龍からピンフォール勝ち。

この戦いを最後に、天龍は新たな闘いを求めて新団体SWSへ移籍。

二人の最後の試合となった第7戦はスタン・ハンセンが乱入

後年、「鶴龍対決」を振り返る天龍

遺伝子を継いだレジェンドたち

【四天王プロレスの極み】「三沢光晴VS小橋建太」闘いを通してお互いの覚悟を確かめ合う、”死して悔いなし”の至高のプロレス!! - Middle Edge(ミドルエッジ)

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