昭和の夏の風物詩・定番といえば「怪談」と「オカルト」(心臓の弱い方、このまとめはご遠慮下さい。)

昭和の夏の風物詩・定番といえば「怪談」と「オカルト」(心臓の弱い方、このまとめはご遠慮下さい。)

昭和の夏の風物詩のひとつといえば、やはり四谷怪談です。70年代の夏は怪談のドラマシリーズも多く、夏(お盆)の映画館は怪談と相場が決まっていました。情念や人間の感情の奥底にあるドロドロが表現されている昭和怪談の怖さ。70年代は「恐いもの見たさ」マーケットが大きかった。心臓の弱い方、お一人でご覧になる方は、このまとめはご遠慮下さい。


『怪談かさねが渕』(かいだんかさねがふち)は、1957年公開の日本映画である。中川信夫監督、新東宝製作・配給、白黒映画、7巻 / 1,800メートル(1時間6分)。

新東宝において夏興業の定番だった怪談映画を中川信夫がはじめて監督した作品である。原作は三遊亭圓朝の『真景累ヶ淵』で、川内康範の脚本は発端部の『宗悦殺し』から『豊志賀の死』までをまとめて一本の作品にしている。

冒頭をワンシーン・ワンカットで描いて観客を物語に引き込む手法、若杉嘉津子の顔の崩れた幽霊役、沼に沈んでいく死体と浮かび上がってくるその亡霊、邦楽を基調としながら時折ジャズの旋律をはさみこむ渡辺宙明の音楽、そして人間の業の深さが呼び寄せる亡霊と因果応報の悲劇など、後の中川信夫怪談映画と共通するテーマや手法がこの作品ではじめて描かれた。

安永2年(1774年)の冬、上総羽生村。雪の降る中を旗本深見新左衛門の屋敷へ貸金の返済を催促に向かった按摩の宗悦は、返済を断って腹を立てた新左衛門に殺されてしまう。新左衛門は下男の勘三に命じて宗悦の死体を屋敷裏手の累が渕に捨てさせるが、その晩、勘三が守り刀のかわりにと死体に持たせた鎌を手に宗悦の亡霊が新左衛門のもとに現れ、狂乱した新左衛門は妻を殺し、自身は亡霊に累が渕に引きずり込まれて死んでしまう。

20年後、勘三が旧知である江戸・門前仲町の商家・羽生屋に預けた新左衛門の遺児・新吉は店の番頭となり、ゆくゆくは主人の娘お久と結婚するはずだったが、お久の三味線の師匠である豊志賀が間に割って入り、新吉を奪おうとする。豊志賀は実は宗悦の一人娘お累の成長した姿だったが、新吉も豊志賀も互いの素性も因縁も知らず魅かれあっていくのだった。
(出典:Wikipedia「怪談かさねが渕 (1957年の映画)」)

『怪談かさねが渕』(1957年)

宗悦の幻影にまとわりつかれた新左衛門

新左衛門は宗悦の骸を沈めた累ヶ淵にたどりつき、宗悦の幻影を斬ろうとして水にはまって死んでしまいます。

20年後、それぞれの息子と娘・新吉(新左衛門の遺児)と豊志賀(宗悦の一人娘お累の成長した姿)は、互いの素性を知らぬまま恋に落ちる。

やがて、自分を捨てた新吉がかつての親の仇の息子であると知ったとき、豊志賀は二人を激しく呪ったまま息絶えるが……。

豊志賀が不注意から顔にキズを負って以来、新吉の心は別の女性に移ってしまう。

累ヶ淵にたどり着いたところで、お久を背負った新吉が、ふと振り向くと、それはお累の膿み爛れた顔に変わっています。驚いて新吉は腰を抜かし、お久を投げ落としてしまいます。

キズで膿み爛れた豊志賀(お累)の特殊メイクがすさまじい。

『怪奇十三夜』(かいきじゅうさんや)は、1971年7月4日から9月26日まで日本テレビ系列にて毎週日曜日夜9時30分から10時26分に放送されていた時代劇のテレビ映画である。全13話。現在、第7話「怪談悲恋の舞扇」がビデオグラム化されていないが、CSでは放映されている。

2007年にエムスリイエンタテイメントより、第7話を除く全12話がDVD-BOX(単品もあり)で発売された。

1971年(昭和46年)7月4日、日本テレビのテレビシリーズ『怪奇十三夜』の第一話として、中川信夫が再度この原作に挑んだ『怪談累ヶ淵』(かいだんかさねがふち)が製作・放映された。脚本を『地獄』の宮川一郎が執筆している。

日本テレビ系列「怪奇十三夜」(1971年) 第一回 怪談累ヶ淵 [DVD]

耳無し芳一 映画『怪談』(1964年東宝映画、小林正樹監督)中の「耳無し芳一」:芳一役は中村賀津雄。

阿弥陀寺に芳一という盲目の琵琶法師が住んでいた。芳一は平家物語の弾き語りが得意で、特に壇ノ浦の段は「鬼神も涙を流す」と言われるほどの名手だった。

ある夜、和尚の留守の時、突然一人の武士が現われる。芳一はその武士に請われて「高貴なお方」の屋敷に琵琶を弾きに行く。盲目の芳一にはよくわからなかったが、そこには多くの貴人が集っているようであった。

壇ノ浦の戦いのくだりをと所望され、芳一が演奏を始めると皆熱心に聴き入り、芳一の芸の巧みさを誉めそやす。

しかし、語りが佳境になるにしたがって皆声を上げてすすり泣き、激しく感動している様子で、芳一は自分の演奏への反響の大きさに内心驚く。芳一は七日七晩の演奏を頼まれ、夜ごと出かけるようになる。

和尚は目の悪い芳一が夜出かけていく事に気付いて不審に思い、寺男たちに後を付けさせた。

すると芳一は一人、平家一門の墓地の中におり、平家が推戴していた安徳天皇の墓前で無数の鬼火に囲まれて琵琶を弾き語っていた。

寺の者たちは慌てて芳一を連れ帰り、和尚に問い詰められた芳一はとうとう事情を打ち明けた。和尚は怨霊たちが単に芳一の琵琶を聞くことだけでは満足せずに、芳一に危害を加えることを恐れ、これは危ない、このままでは芳一が平家の怨霊に殺されてしまうと和尚は案じた。

芳一は、安徳天皇ほか亡くなった平家一門の怨霊の前で壇ノ浦の戦いのくだりの弾き語りをしていた。

和尚は怨霊の「お経が書かれている身体部分は透明に映り視認できない」という視覚能力の性質を知っていたので、怨霊が芳一を確認できないように法事寺の小僧と共に芳一の全身に般若心経を写した。ただしこのとき耳の部分に写経し忘れたことに気が付かなかった。また音声によって場所を特定されることを防ぐために芳一に怨霊の武士に声をかけられても無視するように堅く言い含めた。

芳一の全身に「般若心経」を書いていきます。

その夜、芳一が一人で座っていると、いつものように武士(平家の怨霊)が芳一を迎えに来た。しかし経文の書かれた芳一の体は怨霊である武士には見えない。

芳一が呼ばれても返事をしないでいると怨霊は当惑し、「返事がない。琵琶があるが、芳一はおらん。これはいかん。どこにいるのか見てやらねば・・・」という独り言が聞こえる。

しかし怨霊には、写経し忘れた耳のみが暗闇の中で見え、「よかろう。返事をする口がないのだ。両耳の他、琵琶師の体は何も残っておらん。ならば、出来る限り上様の仰せられた通りにした証として、この耳を持ち帰る他あるまい。」と言い、耳だけ持ち帰ることが結果的に芳一にどのような損傷を与えるかに思いをいたせず、頭部から耳をもぎ取ってそのまま去って行った。

平家の怨霊には写経し忘れた芳一の耳しか見えない。

平家の怨霊に耳をもぎ取られる芳一

朝になって帰宅した和尚は耳をもぎ取られ血だらけになって意識のない芳一の様子に驚き、一部始終を聞いた後、芳一の身体に般若心経を写経した際、小僧が耳にだけ書き漏らしてしまったことに気づき、芳一に、小僧の見落としについて謝罪した。

平家の怨霊に両耳をもぎ取られた芳一

彼は「耳なし芳一」と呼ばれるようになった。琵琶の腕前も評判になり、その後は何不自由なく暮らしたという。

ろくろ首

水木しげる「ろくろ首」

妖怪百物語(1968年)「ろくろ首」

妖怪百物語(1968年)

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