「∀ガンダム」という作品

「∀ガンダム」 | バンダイチャンネル
「∀ガンダム」のあらすじ

人類の宇宙移民ではじまった宇宙世紀は、果てなき闘争の時代の幕開けでもありました。人々は思想や立場の違いから戦争に明け暮れ、いくつもの時代が過ぎていったのです。やがて戦争は最終局面を迎えますが、その幕を引き下ろしたのは一体のMSでした。最終兵器「月光蝶」で文明を崩壊させ、地球の時代を過去から再スタートさせたMS、その名は∀ガンダム。そこから時は流れ、正暦2345年の夏から物語ははじまります。
主人公のロラン・セアックは、北アメリア大陸に暮らすハイム家の使用人。しかし、その正体は月面に居住する人類「ムーンレイス」であり、2年前に「地球帰還作戦」の一環として地球へ降下して以来、地球人として暮らしてきました。
ハイム家のお嬢様であるソシエ、キエルら地球人と交流を深め、すっかり地球に馴染むロラン。しかし、地球への入植を目指して月の軍隊「ディアナ・カウンター」が降下し、地球人との対立から武力衝突に陥った時、ロランは不思議な巡りあわせで∀ガンダムに乗り込み、ディアナ・カウンターの戦力を退けます。
平和を求めるロランの願いも空しく、両者の対立は深まり、地球人とムーンレイスの間で揺れ動くロランは、∀ガンダムと共に激動の戦いへと身を投じていくことになるのです。
登場人物

ロラン・セアック

ソシエ・ハイム

キエル・ハイム&ディアナ・ソレル

グエンサード・ラインフォード

ハリー・オード

ギム・ギンガナム
黒歴史

アニメ「∀ガンダム」を語る上で、絶対に欠かせないのが「黒歴史」という設定です。今やネットスラングとしての認知度が完全に勝っていますが、その由来は実は本作のこの設定なのです。作中では第1作「機動戦士ガンダム」にはじまる宇宙世紀が舞台の作品群はもちろんのこと、未来世紀を舞台にした「機動武闘伝Gガンダム」やアフターコロニーが舞台の「新機動戦記ガンダムW」、アフターウォーが舞台の「機動新世紀ガンダムX」といった作品も含めた過去のガンダムの歴史そのものという意味付けで、それらに関連する技術的、文化的な遺産の総称でもあります。これらは∀ガンダムによって文明が崩壊したことで封印されましたが、地球、月面ではその一端が発掘という形で復活し、MSやMAなどの兵器群は軍隊の戦力拡充に利用され、歴史書など文化的に価値のあるものは学者の歴史研究に活用されたりしています。なお、正暦世界の地球は文明が大きく後退していることはすでに述べましたが、水素や太陽電池など、環境に害を及ぼさないクリーン技術については、民間で使われていたりするので、完全に後退したというわけではないようです。
本作より後に製作されたガンダム作品についても、一部の例外を除いて黒歴史に含まれるとされており、2002年の「機動戦士ガンダムSEED」や2007年の「機動戦士ガンダムOO」、2011年の「機動戦士ガンダムAGE」などが該当します。今後もガンダムシリーズが続く限り、黒歴史に含まれる作品は無限に増えていくはずです。「∀」劇中で黒歴史との関連が見いだせなかった物事についても、その中で答えが示されていく可能性もあるかもしれませんね。
最終回:黄金の秋

ついに∀ガンダムとターンXの最終決戦の時がやって来ました。最終兵器である月光蝶の激突に、人類文明は黒歴史と同様の埋葬の危機を迎えます。ロラン、ソシエ、キエル、ディアナ、ハリー、ギンガナム・・・戦いに関わる人々は、それぞれが目の前の現実に向き合い、大きな決断を下します。そして、長い戦いの季節を終えた地球と宇宙には、黄金の秋がやって来るのです。