昭和時代のお正月の風習について振り返ってみよう
クリスマス、ハロウィンなど今では年じゅうイベントがある感じですが、やはり日本の伝統的なイベントと言えば「お正月」でしょう。なかなか最近では、やっている人も少なくなってしまっているお正月の風習について振り返ってみましょう。
羽子板

羽子板
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室町時代から続く日本の伝統的風習「羽子板」。女の子に魔除けとして羽子板を渡す風習があり、それが発展して、今で言うバトミントンルールで正月に遊んだものです。点を取られた方(打ち返せなかったほう)に墨を塗るのが定番ルール。今では「サザエさん」や「ドラえもん」などのアニメの世界や、テレビのバラエティ番組でしかお目にかかれないようになっている。

凧あげ

今では凧の産地などで行われている大凧あげイベントくらいになっていますが、昭和では近くの公園や土手で多くの家族が凧揚げを楽しんでいました。お正月で最大のお父さんが子どもにカッコ良いところを見せるチャンスでも。
やはり、今では近くに電線があるところが多く、そもそも走れるスペースもないので、難しいのかもしれませんね。
福笑い

おかめやおたふくの顔を描いた紙に、切り抜かれている目や鼻、口などを目隠しして置いていくゲーム。老若男女誰でも簡単にでき、小さなお子さんでも出来るので、帰省した時に実家で孫と福笑いで遊ぶのを楽しみにしていたおじいちゃん、おばあちゃんも多かった。
近年では、ネットで顔写真を送り、福笑いができるようにして戻してくれるサービスもあるようです。
お屠蘇(おとそ)
1年間の邪気を払い長寿を願って正月に呑む縁起物の酒。この時だけは、子どもでもお酒にちょっとだけ口を付けることができた家庭が多く、ほんの少し大人の世界を垣間見れた気分に浸れた。
逆にお父さんは、お屠蘇口実で泥酔するまでお酒を飲んじゃったりした。

お雑煮

お正月を代表する行事食。
地域によって醤油味(関東)、味噌味(関西)など基本の味が違う事に加えて、三つ葉、鶏肉、人参、蒲鉾などが定番だが、海が近い地域はエビやイクラなどと言った地域の特産物を入れる特徴がある。
餅つき

元々は、正月用のお餅を年末につく感じだったが、徐々にお正月の「風物詩イベントとなっていった。
昭和の最後くらいからは、成型されていて、焼いたり、茹でたりすればすぐに食べられる餅が普及して、餅つきをする家庭は一気に減少。ただ、つきたての餅の美味さは格別!
最近では、YouTubeなどで海外からも日本の伝統的イベント「餅つき」をフューチャーするものが増えていっている為、近い将来また餅つきする家庭が一般的になるかもしれない。
七草粥

1月7日に食べられる行事食。
ナズナ、ゴギョウ、ハコベラ、ホトケノザ、スズナ、スズシロ、セリの春を告げる七草と、飾って会って固くなってしまっているお餅を炊くことで柔らかくして食べるお粥。
1年の無病息災を願って食べるものだが、お正月の暴飲暴食で胃が疲れている時にちょうどよい食べ物でもある。
坊主めくり

元々は百人一首をかるたとして楽しむ風習だったが、旧読みも多く、子どもには難易度が高いので、子どもも一緒に楽しめるものとして「坊主めくり」が定番となった。
トランプで言うジョーカーが坊主札で、坊主(特に蝉丸)を引いたら一回休み。あとは、男性が描かれた札を引いた場合は、そのまま自分の手札となり、女性の札を引いた場合には、引いた人がそれまでに山札の横に置かれていた札を全てもらうのが基本的ルール。
蝉丸も後の世でこんなに嫌われ者になるなんて夢にも思ってなかったことでしょう。
以上となります。
電気も使わず、みんなで盛り上がれる遊びや、伝統的な行事食など、古き良き日本の風習は大事にしていきたいですね。