バブル景気が進み始めた1987年の戦隊は「光戦隊マスクマン」。前作「フラッシュマン」で好評だった二体目の巨大ロボを登場させるほか、特撮ドラマをさらに拡大させようと恋愛要素をとりこむなどの新機軸を打ち出しました。これが女性ファンを呼び、当時流行っていた気功をモチーフにした技の数々は子供を魅了した名作となりました。
「光戦隊マスクマン」の鍛え上げられた概要

光戦隊マスクマン あらすじ

人の体には未知の力が秘められている。
鍛えれば鍛えるほど、それは無限の力を発揮する・・・!
レーサーのタケルは恋人・美緒に地底帝国の襲来を警告される。その直後地割れに飲み込まれる美緒。じつは彼女は地帝王の娘・イアルだったのだ。
痴手映からの襲来を察知していた姿司令官は、鍛え上げられた人間が持つことができるオーラパワーの素質がある若者を集めた。タケルをはじめ、パワフルな戦い方をするケンタ、二刀流の剣術を得意とするアキラ、忍者の家系に育ったハルカ、太極拳ほか中国武術を使いこなすモモコの5人だ。
地底帝国チューブと戦いはじめる5人。妹イアルをたぶらかされたとってタケルを狙う王子イガム、かつてイアルに恋焦がれたことからマスクマンを恋敵とさだめる盗賊騎士キロス。チューブを率いる地帝王ゼーバ。
新必殺武器ジェットカノンや二号メカ・ギャラクシーロボのドラマ、1度だけ戦った6人目のマスクマン・飛鳥リョオとの出会いを経て5人は地上と地底の平和のために奔走する。
タケル / レッドマスク 恋愛エピソードのど真ん中にいたレッド

ケンタ / ブラックマスク オンナ関係の話も多かった軽めのブラック

アキラ / ブル-マスク 演者も武術の達人!剣の使いはピカイチ

ハルカ / イエローマスク 当時流行っていたキャッツアイのような忍者おねえさん

モモコ / ピンクマスク 素手で怪人に穴をあけたすごいピンク

姿 三十郎

地帝王子イガム

イアル姫 / 美緒

盗賊騎士キロス 鎖鎌を使いこなすちょっと珍しいタイプの好敵手

ギャラクシーロボ 中盤から最終決戦まで受け持ったロボット

おすすめエピソード:第30話「ママ!! バラバの絶叫!」
作戦失敗を咎められ死刑を宣告される司令・バラバ。地底帝国チューブで生きていくには、地帝牢にいるデビルドグラーに勝利して大地帝剣を手に入れるしかない。
しかしまるでデビルドグラーに歯が立たないバラバ。彼に救いの手を差し伸べたのは、実の母ララバだった・・・。
このいエピソードは前半はマスクマンは完全に脇役となり、ララバの子を想う心が爆発します。
ブルーマスク・アキラも母子家庭だったため、自分の境遇と重ね合わせてララバを思いやります。バラバを説得し、改心させてほしいと頼むアキラ。
ところが母の思いはべつの方向へと進んでしまうのです・・・。
このすごい母親を演じたのは、特撮界の女王・曽我町子さん。
子供を思いやるよりも叱咤し、大仰な兜で巨大デビルドグラーに立ち向かっていく様はまさしく鬼神。その姿に怒りを爆発させてしまうバラバなど、この一話限りの登場なのに見所満載なエピソードです。
影山ヒロノブによるOPテーマ「光戦隊マスクマン」
最終回「地帝城大崩壊!」あらすじ(ネタバレあり)
地帝城を地上に侵攻させようとするゼーバ。
その地帝城へイアル姫の案内のもと、マスクマンたちは突入しようとしていた。
マスクマンたちは、ゼーバの思惑を知る。かれらは大量の爆弾で地帝城ごと爆発し、世界に暗黒粒子をばらまこうとしていた。
ついに対峙したマスクマンとゼーバ。地帝城爆破の事実を知ったイガムは驚愕する。ゼーバとは没落したイガム家を復興するという約束があったはずだったのだ。
ついに崩れていく地帝城。イガムをかばって死ぬフーミン。最期のときであってもゼーバへの忠誠を忘れなかったオヨブー。マスクマンとイガムたちは逃げ出そうとするも、地帝城は大爆発を起こした。
世界に暗黒粒子がばらまかれ、都市は人間ごと凍りついていく。地底と地上の治める王となったと宣言するゼーバ。
そこに現れたのはマスクマンたちだった。マスキードリルに乗って助かっていたのだ。
それでも地帝王ゼーバは戦いを挑む。暗黒粒子を使いこなすゼーバの前に太刀打ちできないマスクマンたちであったが、これまでの罪を悔いて人を救う覚悟を決めたイガムとイアルによって暗黒粒子は浄化された。
ゼーバの正体は地帝獣リサールドグラーだった。暗黒粒子が消え去ったことで戦えるようになったマスクマンだったが、彼らの武器はどれもリサールドグラーには通用しない。
巨大化したリサールドグラーとマスクマンたちのギャラクシーロボが激突する。必殺の鉄拳オーラギャラクシーが炸裂、ついに地底帝国チューブは滅び去った。
イガムはこれまでの罪を悔いるために巡礼の旅に出る。そしてイアルは愛しいタケルと一緒にいることよりも、地底帝国の王女としての義務を果たすことに決め、永遠の別れを告げるのだった・・・。
姿司令官「青春は、短いものなんだよ。でも、君たちは誰よりも激しく、誰よりも美しく燃えたんだ・・・!」