【昭和のラーメン店】懐かしのフランチャイズと名店の記憶

【昭和のラーメン店】懐かしのフランチャイズと名店の記憶

現代では「家系ラーメン」や二郎系など、こってり系や濃厚魚介が中心となっているが、昭和の時代、私たちが慣れ親しんだラーメンは、もっと素朴で、街角の風景とともにあった。 今回は、昭和の時代に食べた思い出のラーメンや栄えていたチェーン店。そして、その味やスタイルの変遷を年代別に振り返ってみたい。


1940年代、戦後の復興とラーメンの始まり

1946年(昭和21年)、戦後の厳しい食糧事情の中、東京でラーメン一杯20円の時代が始まった。同年、名古屋でスガキヤ(寿がきや)が創業し、昭和40〜50年代にかけてラーメン店のフランチャイズ展開が進んだ。

スガキヤ(寿がきや)

1946年に名古屋で創業したスガキヤは、和風とんこつスープが特徴のラーメンチェーンで、東海地方のソウルフードとして長く愛されている。ユニークな「ラーメンフォーク」はスプーンとフォークが一体化したカトラリーで、使い捨てを減らす環境配慮の工夫としても注目されている。創業当初から粉末スープやインスタントラーメンの製造・販売も手掛け、家庭でもスガキヤの味を楽しめる。名古屋を中心に根強い人気を誇る老舗ブランドだ。

寿がきや 即席SUGAKIYAラーメン 111g×12個
ブランド: 寿がきや

寿がきや即席ラーメン

Amazon.co.jp: 寿がきや 即席SUGAKIYAラーメン 111g×12個 : 食品・飲料・お酒

スガキコシステムズ株式会社

1960年代、昭和のラーメンフランチャイズ黄金期の幕開け

インスタントラーメンの普及に伴い、「支那そば」と呼ばれていたラーメンは、「中華そば」、「ラーメン」へとの変化を遂げラーメンが“外食の定番”へと進化していく。

Lombroso - 投稿者自身による著作物

ラーメン

ラーメン - Wikipedia

1960年代は昭和ラーメンのフランチャイズ展開が急速に拡大した。インスタントラーメンの普及に伴い、「支那そば」と呼ばれていたラーメンは「中華そば」「ラーメン」と認知されるようになった。これによりラーメンは家庭だけでなく外食の定番メニューとして定着した。多くのラーメンチェーンが全国で店舗展開を開始。ラーメン文化が本格的に庶民の食生活に根付いた時代だ。

8番らーめん

1967年に石川県加賀市で誕生した「8番らーめん」は、国道8号線にちなんで名付けられたご当地ラーメンチェーン。看板メニューは、シャキッとした炒め野菜がたっぷりのった「野菜ラーメン」。フランチャイズ展開により北陸地方を中心に成長し、1992年にはタイ・バンコクに海外1号店を開業。以降、日本国外でも知名度を高め、現在はタイに約170店舗、ベトナムに3店舗を展開中。2025年にはカンボジア・プノンペンへの進出も予定されており、海外で成功した希少な昭和ラーメンブランドとして注目されている

名仲みゆき-私の作品。
8番らーめん輪島店(石川県輪島市)の野菜麺味噌味の一杯です。
作成日: 2012年9月17日。

日本の八番のラーメン

8番らーめん ─1967年創業「野菜らーめん」チェーン─

どさん子ラーメン

1967年、東京都墨田区両国に1号店を開業した「どさん子ラーメン」は、札幌味噌ラーメンを全国に広めた元祖的存在。赤味噌に山椒や香味野菜を練り込んだ“どさん子秘伝の味噌”を使用し、濃厚でコク深い味噌スープが特徴。炒め野菜と太めのちぢれ麺との相性も抜群で、昭和を代表する味噌ラーメンチェーンとして一世を風靡した。1970年代以降は全国にフランチャイズ展開し、“味噌ラーメンといえばどさん子”と語られるほどの存在感を放った。今なお懐かしの昭和ラーメンとして愛され続けている。

毒島みるく - 投稿者自身による著作物
どさん子 味噌ラーメン赤練
2019年3月18日

どさん子 味噌ラーメン赤練

https://dskgroup.co.jp

くるまやラーメン


1968年、東京都足立区で“うどん・そば店”として創業した「くるまやラーメン」は、後にラーメン専門店として業態転換。東日本を中心に展開するロードサイド型チェーンとして成長し、家族連れにも親しまれてきた。看板メニューは、秘伝の特製味噌とたっぷりのニンニクを効かせた濃厚味噌ラーメン。出前や宅配には対応せず、あくまで店舗の味と空間にこだわる姿勢を貫いている。現在も国内で約150店舗を展開する、味噌ラーメンの老舗チェーンである。

くるまやラーメン|メニュー

1970年代、多様化するラーメンスタイルと技術革新

1970年代はラーメンの多様化が進み、味噌や背脂系などが角を現す。麺とスープが別々になったスタイルがの“つけ麺”が登場し、人気を集めた。

元祖中華つけ麺大王

「つけ麺」という名称を全国に広めた元祖的存在が、「元祖中華つけ麺大王」だ。1973年(昭和48年)創業の同チェーンは、昭和50年代にかけて都内および近郊で70〜80店舗以上を展開。つけ麺スタイルの先駆者として知られ、醤油ベースの温かいスープに、冷水で締めた麺を浸して食べるスタイルは、特に夏場の定番メニューとして親しまれた。昭和の駅前でその看板を見かけた人も多いだろう。現在は東京・自由が丘に総本店を構え、往年の味を守り続けている。

ホープ軒

昭和35年創業の老舗ラーメン店「ホープ軒」は、1975年に東京・千駄ヶ谷に店舗を構え、背脂チャッチャ系ラーメンの代名詞として知られる。豚骨と醤油をベースにしたスープに、たっぷりの背脂が浮かぶ“東京背脂豚骨醤油ラーメン”は、ネギ入れ放題の豪快なサービスとともに24時間営業という深夜営業でも人気を博した。タクシー運転手や夜勤明けの労働者たちがラーメンを食べる姿は、昭和の夜の風景そのもの。立ち食い形式から始まった店舗も、現在は3階建ての大型店へと進化を遂げている。

多摩に暇人 - 投稿者が撮影
ホープ軒ラーメン
2019年4月10日

ホープ軒のラーメン

東京都渋谷区千駄ヶ谷のラーメン店「ホープ軒」ランチやディナーに人気

1980年代、博多とんこつブームと“環七ラーメン戦争”

1980年代、本格派の博多とんこつラーメンが東京に進出し、環七ラーメン戦争の火ぶたが切られた。博多ラーメンの特徴は、濃厚な旨味を抽出した白濁豚骨スープと、低加水の極細ストレート麺。追加注文できる「替え玉」や、超かための「バリカタ」「ハリガネ」といった茹で加減指定も魅力。卓上には紅生姜、にんにく、高菜、白ゴマなど豊富な無料トッピングが並び、好みに合わせたカスタマイズが楽しめる。

Kanko* from Nagasaki, JAPAN - Flickr
Tonkotsu (Pork Broth) Ramen Noodles とんこつラーメン (Tonkotsu Ramen)
11 November 2006
Uploaded: 15 April 2007

とんこつラーメン

ふくちゃんラーメン

昭和59年(1984年)創業の老舗「ふくちゃんラーメン」は、1983年に東京・渋谷に進出。博多ラーメンの中では珍しい“茶系とんこつ”が特徴で、豚頭のみを使った臭みの少ない豚骨スープに、醤油ダレがしっかり効いた味わいが魅力。加水率の低い極細ストレート麺との相性も抜群で、関東人の口にも合い、多くのファンを獲得した。渋谷店は閉店後、築地市場そばに移転したが、2018年10月6日、築地市場の移転に伴い、築地市場の閉場と同じ2018年10月6日、約35年にわたる東京での営業に幕を下ろした。

九州じゃんがら

1984年に秋葉原で創業した「九州じゃんがら」は、豚骨と鶏ガラをベースの東京風醤油味。数種類の野菜をじっくり煮出したマイルドなとんこつスープが特徴の東京発祥ラーメン店。とんこつ特有のクセを抑え、醤油風味を加えた“あっさり豚骨”として人気を集めた。看板メニュー「全部入り」にはチャーシュー、味玉、キクラゲ、角煮、明太子など豪華トッピングが勢ぞろい。近年はヴィーガン対応や低糖質麺など、現代のニーズにも応える多彩なメニュー展開を行っている。

九州じゃんがらラーメン
撮影者:小太刀
2006年6月25日

九州じゃんがらラーメン

九州じゃんがら | KYUSHU JANGARA RAMEN

なんでんかんでん

1987年7月8日、東京都世田谷区羽根木の環状七号線沿いに、博多豚骨ラーメン専門店「なんでんかんでん」が開店。海苔に文字やロゴを印刷した“プリントのり”をトッピングするなど、個性的な演出で話題を集め、1990年代の「環七ラーメン戦争」を象徴する存在となった。2007年に環七本店は閉店し、さらに2024年には西新宿店も営業を終了した。

昭和の懐かしい味は、ノスタルジーとともに

昭和のラーメンは、心に刻まれた風景そのものだった。

懐かしい思い出とともに、今ふたたび。
あの時のラーメンと、忘れかけていた記憶にそっと出会いたい。

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