昭和45年に開催された「EXPO’70」の記憶が蘇る!大阪歴史博物館で展示会「オープン the タイムカプセル」が開催!

昭和45年に開催された「EXPO’70」の記憶が蘇る!大阪歴史博物館で展示会「オープン the タイムカプセル」が開催!

大阪歴史博物館(8階特集展示室)にて、タイム・カプセルEXPO’70にスポットを当てた特集展示「オープン the タイムカプセル」の開催が決定しました。


昭和45年に開催された「EXPO’70」の記憶が蘇る!大阪歴史博物館で展示会「オープン the タイムカプセル」が開催!

大阪歴史博物館(8階特集展示室)にて、タイム・カプセルEXPO’70にスポットを当てた特集展示「オープン the タイムカプセル」の開催が決定しました。会期は4月16日から6月23日まで。

このたびの展示でスポットを当てるタイム・カプセルEXPO’70は、昭和45年(1970)に開催された日本万国博覧会を記念して、毎日新聞社と松下電器産業株式会社(現・パナソニック ホールディングス)により作られたもの。当時の文化を5,000年後の人類に向けて残すためにカプセルは4機製造され、そのうち2機は大阪城公園本丸御殿跡の地下15mに埋設されました。地上用に残された2機のうち、1機をパナソニック ミュージアムに、残り1機が大阪歴史博物館の1階で展示されています。

2025年に大阪・関西万博が開催されることを記念してカプセルを“開封”(※)し、2,098点に及ぶ物品と記録の中から「20世紀」「継承」「進歩」の視点で選りすぐった約130点を紹介します。収納品はカプセルと別に保存していますが、本展示を観た方々がカプセルを開くイメージで個々の記憶を次々に開封していき、さらにその記憶を次世代へ伝えて欲しいという想いから展覧会名を「オープン the タイムカプセル」としています。

(※)実際にカプセルを開封する訳ではありません。

主な展示資料

収納品の個々の名称は昭和45年(1970)の登録名を採用し、「」で囲んでいます。

第1章 20世紀

万博開催時期の社会状況、暮らしの様子、流行や娯楽などを資料・写真をもとに紹介します。

(1)風俗に関する組み写真「ゴーゴー」 昭和43年(1968) 大阪歴史博物館蔵

ゴーゴーはロックのリズムに合わせて身体を激しく揺り動かす野性的な踊りで、男女問わずティーンエイジャーの間で大流行となりました。チェック柄のセットアップやサイケ調のシャツを着こなし、熱狂的に踊る人々を捉えたこの写真は、60年代後半の若者文化が凝縮された1枚です。

(2)「ある1日の記録」 昭和45年(1970) 大阪歴史博物館蔵

表紙

行動記録の一部

タイム・カプセルEXPO’70委員会が「1日の行動を時間経過に従って記録して下さい」という依頼のもと行動記録の調査を行ない、一般人から有名人、政治家に至る44名のデータをまとめた記録資料です。その多くは個人のルーティンが書き記されており、当時の人々の生活がいきいきと伝わる内容となっています。また一般の成人男性と女性は「サラリーマン」と「主婦」が代表的人物として選ばれているなど、当時の社会通念を知ることができる重要な資料です。

第2章 継承

近代社会の中で生まれ、現代へと受け継がれてきた日常生活の必需品を紹介します。

(1)ハンドバッグとその内容品 昭和時代 大阪歴史博物館蔵

外出時に持ち歩く牛革の「ハンドバッグ」に、「縫いセット」や「携帯用歯みがきセット」、身だしなみを整える「くし」に、通勤時に必要な「定期券」、「クレジットカード」、「ボールペン」などが入っています。定期乗車券が日本に導入されたのは明治19年(1886)で、JRの前身である国鉄が乗客利用数増加を目的として掲げた施策でした。一方クレジットカードの歴史は新しく、日本で最初のカード会社設立は昭和35年(1960)です。内容品の歴史の長さは種々様々ですが、その造形や機能は現在とあまり変化のないことが見てとれます。

(2)化学繊維  昭和時代 大阪歴史博物館蔵

左からポリノジック(ロンドンサテン)、レーヨン、キュプラ、ポリノジック(ギンガム)、アセテート

化学繊維は明治17年(1884)、フランスのシャルドンネ伯が人造絹糸(レーヨン)の製造と工業化に成功して以降、技術改良や合成繊維の開発といった発展を遂げてきました。化学繊維と博覧会のゆかりも深く、明治36年(1903)に大阪で開催された第五回内国勧業博覧会に人造絹糸が出展されたことは日本の化学繊維の歩みのなかで重要な節目とされています。収納品に選出された化学繊維は婦人服や裏地として使用されていたものです。昭和から平成、令和と時代が変わっても、これらが常に私たちの生活を支えてくれていることに気づかされます。

第3章 進歩

昭和40年代の科学技術の進歩を示す収納品を紹介します。万博開催から現在まで55年の間、社会がどのような変化を遂げてきたか見つめます。

(1)乗り物などのミニチュア・モデル 昭和時代 大阪歴史博物館蔵

左から「新幹線 電車(動力車) 12号車 22形式」、「国電 クハ103型」、「汽車 機関車(炭水車付き) C62型」

新幹線は昭和39年(1964)に開通し、開業当時は東京~大阪間約552kmを4時間、万博開催時には3時間10分で結ぶ超特急電車であることから、日本を代表する交通機関となりました。その後、次々と新しい幹線鉄道の建設が進み、開業当時の〈ひかり〉最高速度210km/hの記録を更新し続けています。一方、消えゆく姿もあります。「国電 クハ103型」の原型となった国鉄103系電車はJR西日本線でわずかに運用されていますが、蒸気機関車は気動車や電車の登場といった鉄道技術の進展に伴い、一部を除いて運用が終了しています。

タイム・カプセルEXPO’70について

大阪歴史博物館蔵

特殊ステンレス鋼で製造された内径1m、重量1.74tの球形。収納品を含めると総重量は2.12t。当館では1階の大阪城方角(北東)に面したエリアにて常設しています。無料で閲覧可能です。

開催概要

1.名称:特集展示「オープン the タイムカプセル」
2.主催:大阪歴史博物館 
3.会期:令和7年(2025)4月16日(水)~6月23日(月)火曜日休館
※ただし4月29日(火・祝)・5月6日(火・振休)は開館、5月7日(水)は休館
4.開館時間:午前9時30分~午後5時
※入館は閉館の30分前まで
5.会場:大阪歴史博物館8階 特集展示室(常設展示場内)
〒540-0008 大阪市中央区大手前4-1-32
電話:06-6946-5728 ファックス:06-6946-2662
https://www.osakamushis.jp/
(最寄駅)Osaka Metro 谷町線・中央線「谷町四丁目」駅2号・9号出口
大阪シティバス「馬場町」バス停前
6.観覧料:常設展示観覧料で観覧いただけます。
大人600円(540円)、高校生・大学生400円(360円)
※( )内は20名以上の団体割引料金
※中学生以下、大阪市内在住の65歳以上の方(要証明証提示)、障がい者手帳等をお持ちの方(介護者1名を含む)は無料
7.展示資料:約130点

関連行事

(1)学芸員による展示解説

日時:令和7年(2025)4月29日(火・祝)、6月8日(日)午後2時から30分程度

会場:大阪歴史博物館 8階 特集展示室

担当:奥本未世(大阪歴史博物館 学芸員)

参加費:無料(ただし入場には常設展示観覧券が必要です)

参加方法:当日直接会場へお越しください。(事前申込不要)



(2) 16mmフィルム〈表情1970〉 デジタルリマスター上映会 

〜カプセルに封印された昭和の記録、甦る20世紀の日常〜

カプセルに収納するため制作された映画を16mmフィルムからデジタルリマスター化して上映します。人々の営み、政治、文化、芸能、民俗…60年代〜70年代を中心に日本のさまざまな断面を捉えた貴重な記録映像をご覧いただけます。



日時:令和7年5月3日(土・祝) 午前10時30分、午後1時、午後3時30分 ※入れ替え制、各回75分程度

会場:大阪歴史博物館 4階 講堂

定員:各回250名(当日先着順、整理券配布)

参加費:無料(ただし、常設展示観覧券が必要)

参加方法:当日直接会場へお越しいただき、整理券をお受け取りください。各回開始30分前に4階講堂前にて整理券を配布します。整理券はひとり1枚ずつお渡しいたします。

公式サイト

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