この記事を書いているのは2015年10月。今年もあと3ヶ月を切りましたね。
さて、来年2016年はいろいろなアニメ・特撮が45周年を迎えます!
そうです。1971(昭和46年)スタートの番組です。
昭和キッズとしてはこの思い出を共有したい!
ということで1971年放送開始のアニメ・特撮についてまとめてみます。
まず、1971年といえば「仮面ライダー」!
今でこそ「仮面ライダー」といえば一大ブランドと過言ではありませんが、実は企画の段階でそのタイトルが二転三転したのはご存じですか?
「仮面ライダー」
「マスクマンK」
もともと「仮面ライダー」の放送時間枠の土曜夜七時半はTBS「お笑い頭の体操」が大人気でした(最高視聴率30.9%)。
これに対抗したいと、毎日放送が東映テレビ部の渡邊亮徳テレビ部長(当時)に新新番組の企画を依頼しました。
東映テレビ部(以下「東映」とまとめます)では平山亨プロデューサーが「マスクマンK」というタイトルで企画書をだします。
1970年初夏のことです。
この時点で主人公の名前は「九条剛」。
「本郷猛」ではないんですよね。
本郷猛は優秀な科学者かつオートレーサーですが、九条剛は体育教師。
このあたりは平山Pが担当した「柔道一直線」や、東映動画(現・東映アニメーション)の「タイガーマスク」のようなスポ根ものの影響が見受けられます。
ただし、これは試作の企画書であって毎日放送には提出されていません。
【渡邊亮徳と平山亨】
「仮面天使(マスクエンジェル)」
毎日放送に提出されたこの企画書で、主人公の名前が「本郷猛」に決まります。
「本郷」というのは、渡邊亮徳氏が少年時代に愛読していた冒険物語の主人公の名前です。
渡邊氏は仮面ライダーだけではなく、1967年の「キャプテンウルトラ」でも主人公に「本郷武彦」という名前をつけていますし、1978年に公開されたSF大作「宇宙からのメッセージ」で真田広之が演じる主要キャラも「シロー・ホンゴー」という名前です。
「キャプテンウルトラ」は東映がTBSに初めて制作したドラマですし、「宇宙からのメッセージ」も東映初のスペースオペラ。
渡邊亮徳氏は思いいれのある作品には「本郷」という名前を使うのかもしれませんね。
そして、この時点では本郷猛は千葉治郎さんがキャスティングされています。
千葉治郎さんは千葉真一さんの実弟です。
千葉治郎
十字仮面(クロスファイヤー)
70年の初秋には毎日放送の要望で「主人公はバイクに乗ったヒーロー」という設定になりタイトル名も「十字仮面(クロスファイヤー)に決まりました。
十字仮面(クロスファイヤー)
そしてここから石森章太郎(現・石ノ森章太郎、本ページでは「石森」で統一)が企画に参加します。
「週刊少年マガジン(講談社)」でも連載が決定しました。
本郷猛に近藤正臣、ヒロインの緑川ルリ子に島田陽子が配役され、スチール撮影もすませています
近藤正臣・島田陽子の「本郷猛と緑川ルリ子」
この後、再び変更があり。藤岡弘、森川千恵子に正式に決定しました。
藤岡弘、と森川千恵子
さて企画もいよいよ大詰め。
ここで石森先生からヒーローのキャラクターデザインの変更が提示されます。
「スカルマン」です。
スカルマン
スカルマン
スカルマンは石森先生お気に入りのキャラですか「既存のキャラでは新鮮味に欠ける」とか「正義のヒーローがドクロというのは気持ち悪い」と批判されてしまったのです。
その後石森先生は数十枚のラフ画を描かれましたがなかなか一つに決められない。
そこで、当時五歳だったご長男・丈くんに絵をみてもらったところ「僕、これがいい」とえらんだのがバッタをモチーフにしたデザインだったのです。
パッタは指でプチッとすぐにつぶれる小さい生き物。
でも石森先生には故郷の宮城源登米郡(現・宮城源登米市)の田園風景が記憶の底にあったのだと思います。
美しい自然の中を群れ成してとぶバッタこそ平和の象徴だと思われたのでしょう。
こうして「仮面ライダー」が誕生したのです。
しかし…決して快調なスタートとは言えませんでした。
苦境をバネにまさしくライダージャンプ!
紆余曲折した企画でしたが、なんとか撮影にこぎつけた「仮面ライダー」。
しかし撮影が始まってもピンチが何度かやってきます。
藤岡弘の負傷
制作サイドでは本郷は死んだことにしようという意見もありましたが、平山亨は「子どもの夢を壊す」と断固反対。
「ショッカーを追って海外に行った」という設定にして、新たに佐々木剛さんが演じる仮面ライダー2号・一文字隼人が登場するという形にして番組を続け、藤岡弘の復帰を待ったのでした。
そして2016年は45周年!
「怪我の功名」とはまさにこのこと。
藤岡さんが復帰して、2号ライダーとの「ダブルライダー」という設定は当時の子どもたちをわくわくさせました。
そしてこれがきっかけで仮面ライダーシリーズが現在まで至ったわけです。
「日本には仮面ライダーがいる」
なんて誇らしいんでしょう!
昭和に生まれてよかった!