【プロ野球】1970年代の第一次長嶋巨人!活躍した希少な外国人選手たち

【プロ野球】1970年代の第一次長嶋巨人!活躍した希少な外国人選手たち

V9時代には助っ人外国人は雇わず、日本人選手のみだった川上巨人。川上監督が勇退し、長嶋監督に代わると、早速就任1年目から、巨人初のMLB選手デービー・ジョンソンを獲得します。その後は、クライド・ライトやジョン・シピンなども入団。外国人選手の活躍ぶりはどうだったのでしょうか?長嶋巨人V2に貢献した選手は?


デービー・ジョンソン(1975〜1976)

長嶋巨人1年目の1975年、一人目の外国人選手として獲得したのがデービー・ジョンソン。ジョンソンはボルチモア・オリオールズ、アトランタ・ブレーブスで活躍した選手で、巨人にとっては、MLBから獲得した史上初の選手です。ブレーブス時代にはハンク・アーロン、巨人在籍時には王貞治と、"世界のホームラン王" 二人とチームメイトになった稀有な選手でもあります。



MLB時代は、2度のワールドシリーズ制覇1973年にはリーグ2位の43本塁打を記録するなどの実績から、日本での活躍が期待されていました。しかし、1年目は、成績が低迷。不慣れな三塁の守備や怪我の治療などあり、打率.197で助っ人どころか、球団史上初の最下位の憂き目を見ます。2年目の1976年に本職の二塁手に戻ると、この年は26本塁打74打点打率.275と好成績。長嶋巨人の初優勝に貢献し、ベストナインダイヤモンドグラブ賞を受賞しました。しかし、その年のオフ、球団との交渉が決裂。ようやく実績を挙げたその年に、巨人を退団することになりました。



退団後は、MLBに復帰し、1978年に引退。現役引退後は、MLBの監督として大活躍し、1986年にはニューヨーク・メッツでワールドシリーズ制覇を果たしています。世界大会でも、2008年の北京五輪、2009年の第2回WBCでアメリカ代表の監督を務め、日本のファンに元気な姿を見せました。

D.ジョンソン 個人年度別成績

ワシントン・ナショナルズでの監督時代

デービー・ジョンソン(ワシントン・ナショナルズの監督時代)

クライド・ライト(1976〜1978)

長嶋巨人2年目の1976年、デービー・ジョンソンに続く二人目の外国人選手として獲得したのがクライド・ライト。巨人にとっては、MLBから獲得した史上初の "投手" です。ライトは、MLB時代は、カリフォルニア・エンゼルス、ミルウォーキー・ブルワーズ、テキサス・レンジャースで活躍。実績は十分で、1970年22勝ノーヒットノーランを記録するなど、通算100勝を挙げました。



巨人での背番号は30。「巨人」「背番号30」「投手」というと、江川卓投手が思い浮かぶ人が多いでしょうが、江川の前につけていたのがこのクライド・ライトです。気性の激しさからキレることが多く、別名「クレイジー・ライト」と呼ばれました。



1年目は、先発として21試合に登板。ローテーションの一角を担い、8勝7敗とまずまずの成績を挙げます。日本シリーズは3試合に登板し、1勝2敗。特に第5戦は、投げては8回途中3失点、打ってはまさかの2ランホームランで、投打に渡って大活躍しました。2年目は、11勝9敗と二桁勝利をあげ、長嶋巨人のV2に貢献。しかし、3年目の7月途中で退団し、現役引退となりました。



現在は、大谷翔平が在籍するロサンゼルス・エンゼルスの広報を務めています。また、息子のジャレット・ライトも元メジャーリーガーで、息子の方がよく知っているという人も多いでしょう。クリーブランド・インディアンス在籍時には、ワールドシリーズ制覇を成し遂げました。

C.ライト 個人年度別成績

息子のジャレット・ライト

ジャック・リンド(1977)

前年退団したデービー・ジョンソンに代わる野手として、新たに獲得したのがジャック・リンドです。ミルウォーキー・ブルワーズ所属のメジャーリーガーで、MLBでの出場はわずか26試合でした。



1977年4月途中に巨人に入団すると、4月26日の阪神戦に初出場。最初はなかなかヒットが出ず、デビューから9打数0安打でしたが、4月28日の阪神戦でようやく初安打を記録します。その後の打率は、2割台前半を推移。打順は6番、7番がほとんどで、守備は二塁手、遊撃手が中心でした。しかし、出場試合数は65試合、最終打率は.237に終わり、その年限りでの退団。引退後は、主にマイナーリーグの監督として活躍しています。



因みに、息子のザック・リンドは、アメリカの人気ロックバンド、ジミー・イート・ワールドのメンバーです。代表曲は、2002年に全米5位(年間14位)を記録した『ザ・ミドル』など。

J.リンド 個人年度別成績

AAA級ナッシュビル時代
(1987年)

ジャック・リンド(ナッシュビル・サウンズ監督時代)

ジョン・シピン(1978〜1980)

ジョン・シピンは、MLBでは、1969年のみサンディエゴ・パドレスで活躍。その後はマイナー降格となり、1972年に大洋ホエールズに入団します。



大洋では、毎年規定打席に到達し、打率は3割前後本塁打は20本以上を打つ強打者として活躍。1975年には、王貞治を超えるリーグ2位の34本塁打を記録しました。また、守備においても、二塁手として好守を見せ、1972〜1973年にはダイヤモンドグラブ賞ベストナインを受賞しています。シピンに関しては、巨人よりも大洋の選手というイメージを持つ人が多いかもしれません。



1978年に、ジャック・リンドに代わる野手として、巨人に移籍。当時のシピンの風貌と言えば、長い髪と髭がトレードーマークでしたが、巨人入団の際にバッサリと切っています。



巨人でも活躍はとどまることなく、1978年は.3151979年は.313(チーム唯一の3割打者でリーグ4位)の高打率を記録します。さらに、当時史上30人目の200号本塁打を記録。守備では、ユーティリティープレイヤーとして、外野、二塁、三塁を守りました。



1980年になると、打撃不振で成績が低迷し、その年で引退。リーグ優勝にはつながらなかったものの、巨人の助っ人外国人選手としては、最も成功した選手の一人と言えるでしょう。

J.シピン 個人年度別成績

リック・クルーガー(1979)

前年退団したクライド・ライトに代わる投手として、新たに獲得したのがリック・クルーガー。MLB時代は、ボストン・レッドソックス、クリーブランド・インディアンスに在籍しましたが、登板はわずか17試合でした。



1979年4月途中に巨人に入団。小林繁がつけていた背番号19をつけ、ライトのようにローテーションの一角を担うことを期待されます。5月1日の阪神戦のリリーフで初勝利を挙げますが、5月10日の中日戦は先発で3回途中4失点ノックアウト。以後、先発登板することはなく、中継ぎや敗戦処理が中心の登板となります。最終成績は2勝1敗と勝ち越すも、わずか18試合の登板で防御率は4.66。一年限りでの退団が決定しました。



退団後は、AAAやプエルトリコのリーグでプレーした後、現役引退。引退後は、学生野球のコーチや、孤児院、刑務所への慰問などに携わっています。

R.クルーガー 個人年度別成績

デニス・バーフィールド(1979)

巨人で "バーフィールド" というと、1993年に在籍したジェシー・バーフィールドを思い出す人が多いかもしれません。一方、その10年以上前、巨人に別のバーフィールド選手がいたことを知る人はほとんどいないでしょう。それもそのはず。1979年に巨人に入団したデニス・バーフィールドは、1軍での試合出場はなく、その年限りで退団した選手です。



1979年当時の外国人枠は、支配下登録、出場選手登録いずれも2人までという人数制限がありました。巨人は、ジョン・シピンとリック・クルーガーで枠はいっぱい。翌1980年も、リック・クルーガーは退団するもロイ・ホワイトが入団することになり、出場機会は見込まれず退団となった模様です。

“初代”バーフィールドは、カリフォルニア大時代に2年連続ベストナインに選ばれながら、足を痛めたため、米大リーグのドラフトにかからず、卒業後、ロスのクラブチームでプレーを続けていた。遠い縁戚にあたる与那嶺要2軍外野守備・走塁コーチが紹介し、球団も日米の紳士協定に触れないことを確認したうえで日本に呼び、1978年11月24、25日の2日間、多摩川でテストを行った。  正二塁手・土井正三が引退したばかりの巨人は、二塁、または三塁を守らせるつもりだったが、中越えに2本運んだ打撃はともかく、守備に難があった。そこで、1年間練習生として鍛えることになり、背番号も「37」に決まった。  翌79年2月の宮崎キャンプで、紅白戦に出場したバーフィールドは右中間に三塁打を放ち、ベース1周14秒60の俊足も披露。「福本(豊)より速いよ。デニスは日本一の俊足だぞ」と長嶋茂雄監督もぞっこんだった。  だが、“デニスのハンバーガー”の愛称でミスターに可愛がられた25歳の練習生も、外国人2人制に泣き、2軍戦にも出場できないまま、シーズン終了。本人は「試合にさえ出られれば、来季も巨人でプレーしたい」と希望したが、翌80年も出場できる見込みがないため、11月18日に寂しく退団帰国した。

https://dot.asahi.com/articles/-/13183?device=smartphone&page=1

(1ページ目)“忘れさられた”巨人の助っ人たち 「福本豊より速い」の評価も出場せず退団の男も | AERA dot. (アエラドット)

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