シルバニアファミリーの発祥は日本!
シルバニアファミリーは輸入されたものではなく、日本で開発されたドールハウスシリーズです。
1983年にエポック社似て当時の社長と数名の社員で開発され、1985年に発売されました。ヨーロッパなどでは女の子のおもちゃとしてドールハウスが人気でした。ですが日本人にはなじみがなく、あまり普及しなかったので人間の家族から動物の家族に置き換えたところ大ヒットしました。動物ものは昔から人気だったんですね。
おなじ動物の小型人形は1983年にモンチッチなどでおなじみのセキグチから「テディベアストーリー」というシリーズが発売されていて、シルバニアファミリーは後発でした。ちょうど「テディベアストーリー」が普及した頃に発売開始したのですが、価格を少し落としたことや、販売店を変えたことで「テディベアストーリー」の売り上げを上回ることになりました。
ですがシルバニアファミリーのヒットで他のメーカーからも類似商品が発売されます。タカラからは「3年2組のなかまたち」が発売。こちらは家族ではなく学校をテーマにしたシリーズです。人形の大きさも少し違い、子どもながらに「やっぱりシルバニアじゃないと!」と思っていた記憶があります。
他にはアニメ化もされた「メイプルタウン」なども発売されていました。
類似品がたくさん発売されるようになり、シルバニアファミリーの売り上げは落ち込みます。他のシリーズはブームがひと段落すると製造を終了していました。シルバニアファミリーも製造中止の危機にもさらされたのですがシルバニアファミリー友の会というファンクラブを発足し、宣伝に力を入れるようになった結果、売り上げが回復しました。
2023年現在では世界70か国で販売される人気シリーズになっています。やはりシルバニアファミリーの細かさや可愛さは他とはちょっと違ったんですよね。
シルバニア・お家の歴史
シルバニアファミリーの初代ハウスはこちらの赤い屋根のお家。持っていた!という人も多いと思います。最初は家の種類は1種類、家具も今から比べれば種類が少なかったです。この初代のハウスは本物の家が買えるほどのプレミアがついているのだとか!すごいですよね。
ですがこの緑色の家具が懐かしい!当時は本場のドールハウスにならって家具は本物の木や陶器でできていました。ですが今は安全面を重視しSTマークを取得するために日本国内で販売されているものはほとんどがプラスチック製になっています。そういうこともあり、過去のシリーズは値が上がっているんですね。
1980年代にはほかに天窓のついたデラックスハウス、丸太小屋、ひみつのおうちなどが発売されました。あとめずらしいのは「モグラハウス」。モグラ専用のおうちで土の中をイメージしています。2023年現在、モグラファミリーは販売されていないのですが、「かわいいひみつのおうち」という似たようなハウスが販売されています。
他には、エポック社のホームページにも載っていないのですが私は壁掛けハウスを持っていました。小さな部屋がいくつもあり飾るのに便利なお家でした。今でもコレクターには人気がありそうですよね。
お家はどんどん大きく!

1990年代からは「森の雑貨屋さん」「森の仕立て屋さん」といったお店も登場。学校も出ていますね。
シルバニアの定番はやっぱり赤い屋根のお家ですがお家は大きくなり、「赤い屋根の大きなお家」となりました。そして赤以外の屋根のお家も発売されています。
2000年以降は灯りがともるようになったり、カーポートがあったり、エレベーター付のお家も登場。
そして2023年現在主流なのはこの写真の「赤い屋根の大きなお家」名前は同じですがどんどん大きくなっています。折りたたんで収納できる、という実用的な仕様になっています。
初心者用の「赤い屋根の大きなお家」という小さなお家もありますが、「赤い屋根の大きなお家」とつなげることができたり、他のシリーズと組み合わせて楽しむことができるようになっています。
最近は「ゆめかわ」系のシリーズも

シルバニアファミリーといえば、木をベースにしていて赤、緑、青などカントリーな雰囲気の商品でしたが、最近はパステルカラーの商品も出ています。いわゆる「ゆめかわ」系ですね。やはり現代の女の子にはこういう色合いが人気なのでしょうか。
パステルカラーの商品はお家ではなく、「ようちえん」と「ゆうえんち」、「ヘアサロン」のシリーズです。最近はタウンシリーズも充実しています。
最初に発売された動物は?
シルバニアファミリーといえば、メインキャラクターはウサギですよね。1985年の発売当初にはウサギはグレーとブラウンの2種類がいました。
基本的に家族単位で販売されていますが家具とセットになっていたり、バラで購入もできます。
1985年の発売当初はウサギ2種の他、ネズミ、リス、クマ(グレー、ブラウン)、タヌキ、モグラ、キツネの9家族40匹の家族が販売されていました。
昔のシリーズは色も単色でシンプルですがこれがシルバニアファミリーという感じです。
比べるとウサギも現代的に。

最初はブラウンウサギとグレーウサギでしたが翌年にアイボリータイプが登場。右耳が垂れているのが特徴でした。その後、グレーベースのわたウサギ、アイボリーに似ているけれど耳は垂れていないみるくウサギが発売されています。現在もみるくウサギは販売されていますよ。
シルバニアファミリーのメインはウサギ、というのは2023年現在も同じ。
2007年からメインのウサギは「ショコラウサギ」という写真のウサギ。白っぽくて耳だけ茶色いウサギになりました。ショコラウサギの登場とともに家や家具、人形がセットになった商品が販売されるようになりました。
2023年には耳の垂れた「フローラウサギ」も登場しました。完全に垂れているので子供にはウサギと分からないかもしれません。
他にも限定品などで数々のウサギが存在しました。
アルパカなどの珍しい動物も!

1985年の発売当初に「モグラ」がいたことからも分かる通り、ちょっとマニアックな動物も常に販売されています。
その後、1986年には「フクロウ」が登場しています。これは持っていた覚えがあります。ベストがよく脱げたような・・・。
ウサギ、ネコ、イヌ、リス、クマ、ヒツジなどは定番なのですが、他にもいろいろな動物たちが入れ替わりで登場しています。
他にはオゴジョ、ブタ、レッサーパンダ、ラッコ、フェネック、ミーアキャット、スカンク、アナグマ、アルパカ、イノシシ、ナマケモノなど。
ついつい子供だとウサギやリス、ネコなどを選びがちですが珍しい動物はすぐに販売終了してしまう可能性もあるので貴重ですね。実家の押入れで眠っている、なんて方は何を持っていたのかチェックしてみてはいかがでしょうか。