本郷直樹は、自衛隊出身の歌手だった
本郷直樹(本名:奥野 芳博)は、1950年12月20日、福井県三国町に生まれた。幼いころ両親が離婚。中学卒業後、陸上自衛隊の横須賀少年自衛工科学校に入学するが、歌手を目指して中退する。1971年、21歳の時に日本テレビのオーディション番組『スターへばく進!!』に出場。勝ち抜き、グランドチャンピオンになる。同年8月にRCAからシングル「燃える恋人」で歌手デビューした。その年の第13回日本レコード大賞新人賞を小柳ルミ子、南沙織、欧陽菲菲らと受賞した。
1971年 8月、本郷直樹
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1971年12月、第13回日本レコード大賞新人賞に選ばれて歌う若き日の本郷直樹。
本郷がデビューする3ヶ月前に野口五郎もデビューしていた。野口は演歌歌手としてシングル「博多みれん」をリリースしたが、売れなかった。2曲目の「青いリンゴ」からポップス歌手に転向してヒット、新御三家といわれるアイドルになった。
本郷直樹の2枚目シングル「恋のときめき」は、演歌バリバリのデビュー曲「燃える恋人」と異なり、艶っぽい歌声と甘いマスクを生かした青春讃歌となった。
1972年 1月、本郷直樹
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身長178センチ体重65キロの本郷直樹は、「和製プレスリー」と呼ばれた。
日本人離れした体躯と、恵まれたまマスクを持っている演歌歌手だった。
レコードジャケットの写真のエルヴィス・プレスリーを意識したモミアゲ、懐かしのロカビリーシャツにベルボトムのズボン姿の本郷。
本郷直樹/恋のときめき(1972) - YouTube
4枚目シングル「僕でいいなら」、潮風の爽やかさを感じる曲だ。本郷直樹の歌声と軽快なサウンドはポップス調であった。
翌1973年には、サンミュージック所属の森田健作(後の千葉県知事)が、青春ドラマ「おれは男だ!」でブレイク。「さらば涙と言おう」で歌手デビューした。
1972年 7月、本郷直樹
ヤフオク! - EP 本郷直樹 見本盤 僕でいいなら/蒼い色した雨 ...
「燃える恋人」「僕でいいなら」 本郷直樹 - YouTube
1972年に本郷直樹は、俳優としてフジテレビ系テレビドラマ「アイちゃんが行く!」で坂口良子と共演して注目を浴びる。5枚目シングル「二人のフィーリング」は、ドラマの挿入歌に起用される。
1972年 10月、本郷直樹
ヤフオク! - EPq381/本郷直樹 二人のフィーリング/泣くこと...
「アイちゃんが行く!」主題歌「青春の輝き」は、演歌から離れたポップな曲。
レコードジャケットの写真もアイドル路線だ。
1973年 1月、本郷直樹
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青春の輝き 本郷直樹 - YouTube
1973年6月30日公開の松竹映画『新・同棲時代 愛のくらし』では主演の高沢順子の相手役をつとめた。
新・同棲時代-愛のくらし-
映画「新・同棲時代-愛のくらし-」では、自衛隊で鍛えセクシーな上半身ヌードを披露した。デビューから2年が過ぎ、本郷直樹は23歳になろうとしていた。