【1994年洋楽】日本でも人気!一発屋アーティストと唯一のヒット曲5選

【1994年洋楽】日本でも人気!一発屋アーティストと唯一のヒット曲5選

ある一時期だけ活躍したアーティスト、一曲だけ売れたアーティストを、日本語では「一発屋」と言いますが、英語でも同じ意味で「ワンヒットワンダー(One Hit Wonder)」という言葉があります。今回は "1994年" にフォーカスして、全米でヒットした一発屋(ワンヒットワンダー)5選をご紹介します。


1994年のヒット曲から選出

全米シングルチャート(Billboard Hot 100)で、1994年年間トップ50前後にランクインした楽曲を対象とし、その中から "一発屋(ワンヒットワンダー)" と称されることの多いアーティストを選出しました。当時、アメリカで大ヒットし、日本でも聴かれた懐かしい楽曲をご紹介します。

ベイビー・アイ・ラヴ・ユア・ウェイ / ビッグ・マウンテン

『ベイビー・アイ・ラヴ・ユア・ウェイ(Baby, I Love Your Way)』は、アメリカのレゲエ・バンド、ビッグ・マウンテン(Big Mountain)のヒット曲で、全米シングルチャートで最高位6位、年間チャートで21位を記録しました。



原曲は、1975年ピーター・フランプトン(Peter Frampton)が歌って全米12位を記録した楽曲で、1988年にはウィル・トゥ・パワー(Will To Power)がカバーし、全米ナンバーワンを獲得しています。本曲はレゲエ・アレンジで、ウィノナ・ライダー、イーサン・ホーク主演の映画『リアリティ・バイツ』サウンドトラックに収録されました。



その後目立ったヒットはありませんが、メンバーを入れ替えつつ、現在も活動中です。サザンオールスターズの大ヒット曲『TSUNAMI』をカバーした『A Wave Of Love』という曲も歌っています。

ステイ / リサ・ローブ & ナイン・ストーリーズ

『ステイ(Stay (I Missed You))』は、アメリカのシンガーソングライター、リサ・ローブとそのバンド、ナイン・ストーリーズ(Lisa Loeb and Nine Stories)のヒット曲で、全米シングルチャートで3週連続ナンバーワン、年間チャートで6位を記録しました。



ウィノナ・ライダー、イーサン・ホーク主演の映画『リアリティ・バイツ』サウンドトラックから、第一弾シングルとしてリリースされたのが本曲です。作詞・作曲はリサ・ローブ本人で、元々はダリル・ホール(Daryl Hall)のプロジェクトに売り込む予定でした。彼女の隣人で友人のイーサン・ホークが本曲を聴き、ベン・スティラー監督に推薦したことで、サウンドトラックに採用されました。



その後は目立ったヒットはないものの、日本には縁があり、芸大生同窓生で結成された音楽バンド「Rin'」のアルバムにゲスト参加したり、ハローキティがギターを弾く『アンダードッグ』という楽曲のビデオを監督したり、現在も活動を続けています。

カンタループ / US3

『カンタループ(Cantaloop (Flip Fantasia))』は、イギリスのジャズ・ラップバンド、US3のヒット曲で、全米シングルチャートで最高位9位、年間チャートで41位を記録しました。



ラップのバックに流れる曲は、ハービー・ハンコック『カンタロープ・アイランド(Cantaloupe Island)』のサンプリングで、冒頭のナレーションは、アート・ブレイキー・クインテット『A Night At Birdland, Vol.1』のものをそのまま使用しています。母国イギリスではあまりヒットせず、アメリカで大ヒットしました。



その後は目立ったヒットも活動もなく、断続的にメンバーが入れ替わっています。本曲をパフォーマンスしたメンバーのほとんどは、1995年には脱退しています。

ビコーズ・ザ・ナイト / 10,000マニアックス

『ビコーズ・ザ・ナイト(Because The Night)』は、アメリカのオルタナティヴ・ロックバンド、10,000マニアックス(10,000 Maniacs)のヒット曲で、全米シングルチャートで最高位11位、年間チャートで40位を記録しました。



元々は、ブルース・スプリングスティーン(Bruce Springsteen)が自身のバンドのために書いた曲でしたが、当時まだ無名だったパティ・スミス(Patti Smith)に提供し、1978年、彼女の初のヒット曲となります。その後多くのアーティストによってカバーされますが、最もヒットしたのがこの10,000マニアックスのカバーです。MTVアンプラグドでの演奏が、シングルとしてリリースされました。



その後は目立ったヒットはないものの、メンバーを入れ替えながら今日まで活動を継続しています。2010年代に入ってもアルバムをリリースしており、2022年には結成40周年記念ツアーを行いました。

ムムムム・・・・ / クラッシュ・テスト・ダミーズ

『ムムムム・・・・(Mmm Mmm Mmm Mmm)』は、カナダのロックバンド、クラッシュ・テスト・ダミーズ(Crash Test Dummies)のヒット曲で、全米シングルチャートで最高位4位、年間チャートで35位を記録しました。しかし、本国カナダでは最高位14位に終わり、ヨーロッパを中心に8カ国でナンバーワンを獲得したのとは対照的です。



本曲の歌詞は、リードボーカルで作者でもある、ブラッド・ロバーツ(Brad Roberts)の幼少期の体験が基になっています。たとえば、交通事故で怪我をした男の子が学校を休み、復帰すると髪の色が黒から真っ白に変わったという歌詞は、自身が何度か大きな交通事故に遭ったことと、第二次世界大戦に出兵した大叔父が日本兵から受けた脅しにヒントを得たものです。



その後は目立ったヒットはないものの、2018年にほぼフルメンバーがそろい、以後はたびたびツアーを行っています。

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