「華原朋美」としてデビューするまで
華原朋美さんは1990年、高校1年生の時に国民的美少女コンテストに応募します。ですが、本戦前の親子面接で母親が「娘の芸能界入りは反対」と発言したため、本戦には出ることができませんでした。この時に出場していたらまた違う芸能生活になっていたでしょうね。
本線には出場できなかったものの、自宅には芸能事務所からのスカウトの電話がかかってくるようになります。華原さん自身、芸能界に憧れるようになり、高校3年生の時にスカウトされ芸能界入りします。美容の専門学校に通うのですが、芸能界入りを決意して中退しています。
初めは三浦 彩香の芸名で活動していて、1993年から『さんまのナンでもダービー』のアシスタントを務めていました。その他、雑誌のモデルなども行っていましたよ。
1994年に芸名を遠峯 ありさに変更し、深夜番組などでアイドルとして活動していました。その当時、バラエティ番組『天使のU・B・U・G』に出演していたのを小室哲哉さんが見初められ、小室哲哉さんに出会い、交際することになります。
当時華原さんは20歳。女優志望だったのですが、恋人として小室さんとカラオケに行った際、小室さんがその歌声に魅了され、歌手デビューさせることを決意したそうです。
「keep yourself alive」
1995年に事務所を移籍し、華原朋美に改名。本名は下河原 朋美なので、本名に誓い芸名なのですが、小室さんと同じくイニシャルが「T.K」になるように「華原」にしたそうです。小室さんの立ち上げた「ORUMOK RECORDS」というレーベルの第一弾アーティストとしてデビューしています。
小室さんはプロデュースしたアーティストと色々噂があったり、globeのKEIKOさんとは結婚しましたが、華原さんの場合は彼女をアーティストにしてしまったのだからすごいですよね。
「keep yourself alive」は華原さんの20年の人生を小室さんが歌詞にしました。華原さん本人が「誰も歌えないくらいキーが高い曲を歌いたい」といったため、かなり高音の歌になっています。
近未来的な空間の中で華原さんが躍っているPVなのですが、振り付けはdosデビュー前のKABA.ちゃんが担当しました。
ほとんど露出はなかったのですが、オリコンチャート最高位は8位でした。
「I BELIEVE」
1995年10月にリリースした2ndシングル「I BELIEVE」でブレイクします。オリコン初登場は7位だったのですがロングヒットとなり、最高位は4位、ミリオンヒットとなり「第28回 日本有線大賞」「第28回 全日本有線放送大賞」「第28回 全日本有線放送大賞」で新人賞を受賞しました。
この曲で『ミュージックステーション』、『HEY!HEY!HEY!』、『COUNT DOWN TV』に初登場。楽曲のカッコイイイメージとはまた違った天真爛漫な華原さんの姿も魅力的でしたね。
「I'm proud」
1996年3月に「I'm proud」をリリース。週間オリコンチャートは2位でした。TBCの「the レディ・エステティック」のCMソングで、本人も出演していました。
小室さんと一緒にTV出演もし、華原さんのキャラクターもブレイクしていきましたね。
今思ってみれば、この最初の3曲で華原さんの(当時の)過去、現在、未来が歌われていたのだという感じがします。小室さんはこれまであまり歌詞に重きをおいておらず、1,2フレーズ心に残ればいいという気持ちで書いていたそうです。ですが華原さんに楽曲提供してから、最初から最後までリスナー伝わる歌詞を書くようになったそうです。愛の力ですね。
「save your dream」
1996年10月にリリースされた5枚目のシングルは「save your dream」。オリコン最高位は1位です。売り上げは93万枚なのですが、ミリオン認定されています。
1stアルバム『LOVE BRACE』を聞いた人が違和感なく聞け、さらに新鮮に聞こえるように次のステージを意識して作った楽曲だそうです。華原さんは楽しい雰囲気を意識して歌われたそうです。
「たのしく たのしく やさしくね」
1997年9月にリリースされた8枚目のシングルです。オリコン最高位は1位でした。
この曲は小室さんと華原さんと共同で詞を書いています。華原さんは、小室さんやスタッフが大変なところを見て、自分だけでも楽しく優しくしてあげたい、和ませたいという思いで手紙のような詞を書いたそうです。
それを小室さんが受け取り、引用して詞になりました。華原さんは「本当の意味でプロデューサーとアーティストの関係になれた」と語っていました。
「tumblin' dice」
11枚目のシングル「tumblin' dice」は、ワーナーミュージック・ジャパンに移籍した第一弾シングル。
小室さんは移籍第一弾ということを意識して、心機一転のイメージを強く打ち出した楽曲にしたそうです。「いちかばちか勝負に出てみろよ」という意味が込められていて、かっこいいイメージの楽曲ですが、歌詞のイメージは童謡の「すうじのうた」から引用されています。
オリコン最高位は2位でした。
「here we are」
華原さんの12枚目のシングルです。華原さんから「また“I'm proud”のような曲を歌いたい」というリクエストを受けていた小室さんが、朝起きたらイントロからアウトロまで思い浮かび、一気にピアノに向かって書き上げたそうです。華原さんのリクエストに応えられてよかった、と話していました。
田中美佐子さん、桃井かおりさん主演のドラマ金曜ドラマ「ランデヴー」の主題歌で、オリコン最高位は5位でした。
「あきらめましょう」
小室さんと二人三脚で数々の楽曲を作り上げてきた華原さんですが、1999年1月に小室さんとの破局が明らかになりました。その後、精神的なダメージによりしばらく休養をします。7月に復帰シングル「as A person」で初めて小室さん以外の提供曲をリリースします。スマッシュヒットとなるものの心身ともに不調とのことで無期限休養に入ります。
2001年に復帰した時には、ちょっと破局をネタにしているような感じでしたね。そして2002年4月に「あきらめましょう」をリリース。“あきらめてスッキリしましょう”というテーマで本人の出演するPOKKA缶コーヒー「FIRST DRIP BLACK」のテーマソングでした。
その後も2007年から2011年まで芸能活動を休止していましたが2012年に再開しています。2019年には結婚、出産もされ今度こそ安定した感じがしますよね。
新曲は2016年以降リリースされていませんが、また新曲も聞いてみたいですね。