天外仁朗(じろう)
青森県淀山市中上方町の大地主・天外家の次男。戦時中はマニラでアメリカ軍の捕虜となっていたが、終戦で復員。GHQのスパイとなっていた。右眼を失っており、眼帯をしている。GHQによる民進党淀山支部長・江野正殺害事件(作中では淀山事件と呼ばれている)にかかわった関係で勘当され、警察にも指名手配された。大阪に逃げたのち東京で桜辰会の祐天寺富夫を名乗る。
天外伺朗(しろう)
天外家の三男。利発な少年で、仁朗が淀山事件の犯人なのではないかと疑う。奇子が土蔵に閉じ込められることになった時、一族でただ一人反対し、仁朗を告発しようとした。
天外すえ
市朗の妻。作右衛門の見立てで十七で嫁に来た。市朗の家督争いに利用され、作右衛門の間に奇子を身ごもる。美しいが古風で従順すぎる女性。
天外作右衛門
天外家の当主。仁朗によれば「傲慢 尊大 放蕩 淫乱 不遜 懐疑主義 マキャベリスト なにひとつ侮蔑の形容のあたらないことばはないような人間」で親族に頭の上がる者はいない、というほどの強権を握っている。家族を私的な裁判で裁いたり、息子たちや小作人の妻に手を出していても誰も文句を言わない。卒中で倒れ、人事不省に陥ってもなお家を支配していた。
マンガ「奇子 手塚治虫文庫全集【全2巻】」見どころ
言わずと知れた漫画の神様・手塚治虫先生の異色作。
「「カラマーゾフの兄弟」のような、一家系のさまざまな人間関係を戦後史の中で描きたかった」と手塚先生は語っています。
大人や「家」の身勝手な都合に翻弄され、その存在を抑圧された奇子はとても可愛い女児として登場しますが、妖艶な女性に成長していく様も手塚先生ならではの画力が活きる見どころです。
同時に複数の連載を抱えながらも、戦後の日本社会の闇を見事なまでに暴露した作品「奇子」。手塚先生の執念といえるくらいの熱量に圧倒される意欲作です。
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