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リオンが発掘したロストアイテムで、旧人類が作った移民輸送船の人工知能。赤い一つ目の球体端末という姿で活動しリオンの相棒役。当初はステルスモードだったが、その後オリヴィアやアンジェリカの前にも姿を見せるようになり、オリヴィアからは「ルク君」と呼ばれている。
乙女ゲームでは高性能な課金アイテムという扱いだったが、今世ではキャラクターとなる。新人類とは敵対する存在であり、リオンの前世が旧人類であることでリオンをマスターと認め、サポートしていく。半自律型の作業ロボットや探索・戦闘・通信中継を行うドローン、高度な工作システムをもち、物質さえあれば素材も機材も無制限に生産が可能。

乙女ゲームの本来の主人公。愛称はリビア。碧眼でボブカットの亜麻色の髪を持ち、「正統派の美少女」と言える容姿。平民出身だが学園への入学を特別に認められた。聖女のあかしである回復魔法の使い手。純真ながらやや天然ボケが激しい乙女ゲーのテンプレな性格。
マリエによって主人公としての立場を奪われ孤立していたところに手を差し伸べに現れたリオンと出会い、一度手助けをされる。ヒロインの立場であるようリオンから説得され、リオンを恋愛対象として見るようになる。また、リオンとつるむうちに、つらい経験ののち、本来の恋敵であるアンジェリカと親友となる。潜在能力は高く、聖女として必要なキーアイテムなしに強力な魔法を使うことが出来る。

乙女ゲームの悪役令嬢役。愛称はアンジェ。公爵令嬢で王太子の婚約者であり、悪役ではないが厳格な性格。アップスタイルの金髪と赤い瞳を持ち、「そこらの男では釣り合わない」と認められている美女。
本来ならオリヴィアにきつく当たるヒール役だが、マリエが主人公の座を奪っているため、行動は温和。しかしマリエの腹黒さによって本来の物語以上に窮地を追い込まれており、断罪イベント時はほぼ全員に見捨てられてしまい孤立する。それを見かねたリオンによって救われ、破滅シナリオが回避されたため、リオンを恋愛対象として見るようになる。

リオンと同じ転生者。ラーファン子爵令嬢の末娘で、長い金髪に碧眼の小悪魔的な美少女。
乙女ゲームの知識でオリビアのイベントを先回りして実行し、逆ハールートを攻略し成功させている。猫をかぶっているものの口が悪く金にも汚いトラブルメーカーだが、実家の子爵家が貧乏なため生活能力や戦闘能力は高い。
聖女のアイテムのひとつを手に入れ、聖女に認定されるが、オリヴィアほどの力はなく、ラスボスである守護神の巨大さを前に自分が偽物であると白状してしまい死罪になりかける。
転生前はリオンの前世での妹。乙女ゲー世界に転生したのを幸い、ゲーム知識を利用してオリヴィアの立場を乗っ取り逆ハーレムを目論んでいたが、元々自力でクリアしておらず、知識も中途半端だった上、リオンの介入によってシナリオが崩壊したため、以降は世間知らずな5人の男達を養う苦労人という立場になっていく。前世でダメンズに振り回されて苦労したため無駄遣いと借金にトラウマがあり、今世でも男運の悪さを引きずっている。

乙女ゲーの攻略対象（ユリウス、ジルク、ブラッド、クリス、グレッグ）たち。全員容姿と身分に恵まれた貴公子だが、戦闘イベントでは全く使えない。マリエに完全にベタ惚れし切っており、その結果として実家からは廃嫡される。
ダメンズである一方、マリエへの恋心は真剣かつ真摯で、全員共通して「マリエ以外は誰も愛せない」と一途であり、マリエが聖女を偽証した後もその姿勢はゆるがない。
金に困った経験がないため、生活費などの共有財産の使い道も頓着せず使い込む。ゲーム以上のダメンズぶりを発揮することから、リオンから5人まとめて「5馬鹿」と呼ばれている。また、本来恋仲になるはずだったオリヴィアからはそれぞれ「ポンコツ」（ユリウス）、「腹黒」（ジルク）、「ナルシスト」（ブラッド）、「構ってちゃん」（クリス）、「脳筋」（グレッグ）と散々な評価をされている。

「乙女ゲーム」の世界とはすなわち、主人公である女子が、攻略対象者であるハイスペックなイケメンから熱烈に愛されるために攻略するゲームで、そのスタンスがすでに「女尊男卑」です。そしてそのハイスペックなイケメン男子以外の「モブ」もまた、下に見られる世界でもあります。その世界に「モブ」として転生した場合どうなるのか。ただのモブとして平和に暮らせればいいけれど、「女尊男卑」の世界に耐えられないときどうするか。やりこんだ知識を総動員してでも環境改善を試みようとするのは自然な流れでしょうね。今作の主人公は環境改善のためにロストアイテムを取り込んだことでチート化するわけですが、そこにまさかの転生者、しかも主人公の立場を乗っ取るキャラが出てきたことで、更に混乱が生じます。その設定がまず秀逸ですし、同じような転生ものがあふれている中で、他にはない個性的な視点での展開となっています。
主人公リアムは意に反して成り上がっていくわけですが、それに伴って本来主人公と悪役令嬢である二人からハーレムルートよろしく愛されてしまうのも、反乙女ゲーっぽくて楽しいですし、リアムとルクシオンの時空を超えた（？）絆も見どころですよ。

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