80年代、ジャズ・フュージョンが台頭。今まで、地味な存在だった〇〇〇の超絶プレイが、注目を集め、羨望の的に…

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70年代アメリカで、ジャズ・ロック、ソウル・ミュージックやラテン音楽の要素を取り入れたクロスオーバーのジャンル、それらを総称して、フュージョンと呼ぶようになりました。そのフュージョンの発展に、最も貢献したのがベーシストです。彼らは、あらゆる奏法を駆使して、フュージョンの新たな可能性を引き出しました。フュージョンならではのグルーブ感を出すために、ハーモニック奏法やスラップ奏法を編み出しました。


80年代は、ミュージックシーンの大変革期。その中に、今回ご紹介するフュージョンミュージックがあります。jazzより自由で、rockよりノリが良くて洗練されています。主に、jazzミュージシャンが、エレクトリックギターやベースギターを取り入れ、あらゆるジャンルを取り込んで融合させてしまったのです。その試みは、楽器の奏法や機材にも大きな影響を与えています。

フュージョンの発祥

フュージョンバンドの最強ベーシスト

フュージョンバンドで「一番かっこいいパートは?」と聞かれれば、やはりベーシスト。とにかく、フュージョン系のベーシストには、そのグルーブ感といい、超絶技法といい、神ががり的なベーシストが名を連ねているからです。そこで、フュージョンベーシストのランキングをご紹介します。知ってるベーシストは何人いるでしょう?

フュージョンベーシストランキング|ランキングページ|Musiclink

それでは、ランキングを受けて、フュージョンベーシストを1位から5位まで、ご紹介します。まずは、ランキングでも、第1位となった天才ベーシスト、ジャコ・パストリアス。ベーシストにとってのレジェンド。曲は、ウェザーリポート『Birdland』です。

Birdland(1977)

いつ聴いても、ジャコパスのハーモニックス奏法は圧巻です。

1.ジャコ・パストリアス

次は、フュージョンの名曲『Spain』。Chick CoreaのLight as a Featherで発表された曲ですが、スタンリー・クラークが、アコーステイックベースの使用による演奏。さらにスラップ奏法による、多彩なテクニックを見せつけています。

Spain(1972)

味のあるフェンダー・ローズの音色に、スタンリー・クラークのスラップ奏法が、この曲に厚みを持たせていますね。高度なベースプレイも堪能ください。

チック・コリアの『Spain』は、歌詞がありませんが、他のミュージシャンにより歌詞を入れてカバーされる場合があります。海外ではアル・ジャロウ、日本ではマリーン、hiro、平原綾香などがカバーしています。今回は、マリーンによるカバーをお楽しみください。

Marlene -spain- - YouTube

2.スタンリー・クラーク

めちゃめちゃカッコイイ奏法、スラップベーシストランキング

スラップが上手いベーシスト10選 | HAARP MUSIC CHANNEL

ヴィクター・ウッテン

Amazing Grace

皆さん、お待たせいたしました。“ヴイクター・ウッテン”ソロコンサートの始まりです。

マーク・キング

Love Games(1981)

高速スラップで演奏しながら、同時に歌も歌ってしまうなんて、考えられましぇん。ライヴでは演奏しながら、ステージを走り回ってました。ノリが良くて、メチャメチャ格好いいんです。わたしの中では、パーフェクト!!、

それでは、ランキングに戻りまして、次にご紹介するのは、アンソニー・ジャクソン。日本のミュージシャンとの親交もあつく、渡辺貞夫、深町純、日野皓正のアルバムに参加。2000年代には矢野顕子の公演で定期的に来日して共演しています。さらには、2011年、以前から親交がある日本人ピアニスト上原ひろみ、サイモン・フィリップスと共に東京JAZZにも出演しています。

渡辺貞夫UP COUNTRY Live ~アンソニー・ジャクソン参加(1980)

映像に、彼の姿はほとんど映りませんが、音で存在感を主張しています。

3.アンソニー・ジャクソン

第4位は、世界的スラップベーシストの一人。マーカス・ミラー。近年は、音楽プロデューサーとしても活躍。まずは、ジャズの巨匠マイルス・デイビスから抜擢され、ベーシストとして一躍脚光を浴びたアルバム“The Man with the Horn”から、『Fat Time』。

Fat Time(1982)

マーカス・ミラー23歳,ロンドンでのライヴです。この若さ、なのにこの風格。ただ者ならぬ雰囲気を醸しだしています。

4.マーカス・ミラー

マーカス・ミラー(Marcus Miller,1959年6月14日 - )は、アメリカのベーシスト、音楽プロデューサー、作曲家・編曲家である。ジャズ・フュージョン界にて活躍している。 ウィントン・ケリーの甥。 '77年製フェンダー・ジャズベースをトレードマークに、タッピング奏法、独特のネック寄りのフィンガー・ピッキングなどを駆使し、豊かな表現力と深みを醸し出す。特に、スラップ奏法で他のベーシストに大きな影響を与えた。また、ジャズ、R&B、ファンクなどのブラックミュージックを消化したベースラインやグルーヴ感を伴った演奏が最大の魅力である、世界的スラップベーシストの一人。 プロデューサー、作曲家・編曲家としても非凡な才能を見せ、デイヴィッド・サンボーン、ルーサー・ヴァンドロスらのアルバムをヒットさせている。また、映画音楽、CMなども多数手がける。近年の自身のアルバムには、様々なジャンルの楽曲に我流のテイストを加えたアレンジで多数カバーしている。 ギター、鍵盤、ドラムなども相当な腕前で操るマルチプレイヤーであり、周囲のミュージシャンから”jack of all trades”(なんでも屋)と呼ばれている。特に、高校時代から触れているクラリネットを得意とし、バスクラリネットによるリードとソロは一つのトレードマークになっている。また、ヴォーカリストとしても秀逸である。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%83%BC%E3%82%AB%E3%82%B9%E3%83%BB%E3%83%9F%E3%83%A9%E3%83%BC

マーカス・ミラー - Wikipedia

そして、80年代にマーカス・ミラーが結成したバンド、ジャマイカボーイズから、ノリノリのダンスミュージック『Shake It Up』を、お聴きください。

Shake it up(1990)

うーん!このノリの良さ、もう、踊るっきゃない。Hey! shake it up, shake it up.

ジャマイカボーイズ

第5位は、リチャード・ボナ。アフリカの民族音楽をベースにした独特のフレーズが素晴らしい。ハーモニックス奏法で、独自の境地を切り開いています。心地よいベースのフレーズも合わせてお聴きください。曲は『EYALA』。

EYALA(1999)

卓越した、彼のハーモニックス奏法と、伸びのあるヴォーカルが、素晴らしい。

5.リチャード・ボナ

ENGLINGLAYE

冒頭に披露する高速ハーモニックス奏法は、誰も真似できません。その速さに目が奪われます。

それでは、日本が誇るフュージョン系スラップベーシストは、やはり、カシオペアの鳴瀬喜博でしょう。まずは、彼の華麗なベースプレイをどうぞ、ご覧下さい。

鳴瀬喜博のスラップ奏法

さあ、お待ちかね!ナルチョのスーパーベースプレイ。スタート!

それでは、最後に日本を代表するフュージョンバンド“カシオペア”で、ときめきです。

ときめき(1990)

カシオペア

フュージョン界で活躍するベーシストが、自身のバンド以外で、どれほど多くの著名なミュージシャンとセッションしていることでしょう。彼らは、そうやって、さらにベーシストとしての腕を磨き、自らのテクニックや音楽性をより高めていくのです。ミュージシャンとしても、その活動は多岐にわたり、ベーシストの枠にとらわれず、マルチプレーヤーとして、多方面で活躍していることを窺い知ることができました。

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