80年代は、ミュージックシーンの大変革期。その中に、今回ご紹介するフュージョンミュージックがあります。jazzより自由で、rockよりノリが良くて洗練されています。主に、jazzミュージシャンが、エレクトリックギターやベースギターを取り入れ、あらゆるジャンルを取り込んで融合させてしまったのです。その試みは、楽器の奏法や機材にも大きな影響を与えています。
フュージョンの発祥
フュージョンバンドの最強ベーシスト
フュージョンバンドで「一番かっこいいパートは?」と聞かれれば、やはりベーシスト。とにかく、フュージョン系のベーシストには、そのグルーブ感といい、超絶技法といい、神ががり的なベーシストが名を連ねているからです。そこで、フュージョンベーシストのランキングをご紹介します。知ってるベーシストは何人いるでしょう?
フュージョンベーシストランキング|ランキングページ|Musiclink
それでは、ランキングを受けて、フュージョンベーシストを1位から5位まで、ご紹介します。まずは、ランキングでも、第1位となった天才ベーシスト、ジャコ・パストリアス。ベーシストにとってのレジェンド。曲は、ウェザーリポート『Birdland』です。
Birdland(1977)
いつ聴いても、ジャコパスのハーモニックス奏法は圧巻です。
1.ジャコ・パストリアス
次は、フュージョンの名曲『Spain』。Chick CoreaのLight as a Featherで発表された曲ですが、スタンリー・クラークが、アコーステイックベースの使用による演奏。さらにスラップ奏法による、多彩なテクニックを見せつけています。
Spain(1972)
味のあるフェンダー・ローズの音色に、スタンリー・クラークのスラップ奏法が、この曲に厚みを持たせていますね。高度なベースプレイも堪能ください。
チック・コリアの『Spain』は、歌詞がありませんが、他のミュージシャンにより歌詞を入れてカバーされる場合があります。海外ではアル・ジャロウ、日本ではマリーン、hiro、平原綾香などがカバーしています。今回は、マリーンによるカバーをお楽しみください。
Marlene -spain- - YouTube
2.スタンリー・クラーク
めちゃめちゃカッコイイ奏法、スラップベーシストランキング
スラップが上手いベーシスト10選 | HAARP MUSIC CHANNEL
ヴィクター・ウッテン
Amazing Grace
皆さん、お待たせいたしました。“ヴイクター・ウッテン”ソロコンサートの始まりです。
マーク・キング
Love Games(1981)
高速スラップで演奏しながら、同時に歌も歌ってしまうなんて、考えられましぇん。ライヴでは演奏しながら、ステージを走り回ってました。ノリが良くて、メチャメチャ格好いいんです。わたしの中では、パーフェクト!!、
それでは、ランキングに戻りまして、次にご紹介するのは、アンソニー・ジャクソン。日本のミュージシャンとの親交もあつく、渡辺貞夫、深町純、日野皓正のアルバムに参加。2000年代には矢野顕子の公演で定期的に来日して共演しています。さらには、2011年、以前から親交がある日本人ピアニスト上原ひろみ、サイモン・フィリップスと共に東京JAZZにも出演しています。
渡辺貞夫UP COUNTRY Live ~アンソニー・ジャクソン参加(1980)
映像に、彼の姿はほとんど映りませんが、音で存在感を主張しています。
3.アンソニー・ジャクソン
第4位は、世界的スラップベーシストの一人。マーカス・ミラー。近年は、音楽プロデューサーとしても活躍。まずは、ジャズの巨匠マイルス・デイビスから抜擢され、ベーシストとして一躍脚光を浴びたアルバム“The Man with the Horn”から、『Fat Time』。
Fat Time(1982)
マーカス・ミラー23歳,ロンドンでのライヴです。この若さ、なのにこの風格。ただ者ならぬ雰囲気を醸しだしています。
4.マーカス・ミラー
そして、80年代にマーカス・ミラーが結成したバンド、ジャマイカボーイズから、ノリノリのダンスミュージック『Shake It Up』を、お聴きください。
Shake it up(1990)
うーん!このノリの良さ、もう、踊るっきゃない。Hey! shake it up, shake it up.
ジャマイカボーイズ
第5位は、リチャード・ボナ。アフリカの民族音楽をベースにした独特のフレーズが素晴らしい。ハーモニックス奏法で、独自の境地を切り開いています。心地よいベースのフレーズも合わせてお聴きください。曲は『EYALA』。
EYALA(1999)
卓越した、彼のハーモニックス奏法と、伸びのあるヴォーカルが、素晴らしい。
5.リチャード・ボナ
ENGLINGLAYE
冒頭に披露する高速ハーモニックス奏法は、誰も真似できません。その速さに目が奪われます。
それでは、日本が誇るフュージョン系スラップベーシストは、やはり、カシオペアの鳴瀬喜博でしょう。まずは、彼の華麗なベースプレイをどうぞ、ご覧下さい。
鳴瀬喜博のスラップ奏法
さあ、お待ちかね!ナルチョのスーパーベースプレイ。スタート!
鳴瀬喜博 - Wikipedia
それでは、最後に日本を代表するフュージョンバンド“カシオペア”で、ときめきです。
ときめき(1990)
カシオペア
フュージョン界で活躍するベーシストが、自身のバンド以外で、どれほど多くの著名なミュージシャンとセッションしていることでしょう。彼らは、そうやって、さらにベーシストとしての腕を磨き、自らのテクニックや音楽性をより高めていくのです。ミュージシャンとしても、その活動は多岐にわたり、ベーシストの枠にとらわれず、マルチプレーヤーとして、多方面で活躍していることを窺い知ることができました。
 
     
     
          




