ブレックファスト・クラブとは

ブラット・パックとは

エミリオ・エステベス出演作品
『ブレックファスト・クラブ』でスポーツマンのアンドリュー・クラークを演じたエミリオ・エステベス(Emilio Estevez)は、1962年5月12日生まれ、ニューヨーク州出身の俳優です。『アウトサイダー』や『セント・エルモス・ファイアー』にも出演した80年代を代表する青春アイドル「ブラット・パック」の一員。俳優マーティン・シーンの長男で、同じく俳優のチャーリー・シーンは弟。近年は監督業にも力を入れており、2006年には映画『ボビー』で監督として高い評価を受けました。
ウィズダム/夢のかけら

映画『ウィズダム/夢のかけら』は、1986年に製作されたエミリオ・エステベス初の監督作品です。当時私生活でも恋人同士であった女優のデミ・ムーアが恋人役を演じたことでも話題に。彼は同作で監督・脚本を務めたほか、社会に対する怒りを抱えた主人公ジョン・ウィズダムを演じました。
張り込み

青春スターというイメージが強いエミリオ・エステベスですが、コメディ映画『張り込み』(1987年)ではちょっとマヌケな刑事ビルを演じています。リチャード・ドレイファスとコンビを組んだ同作は反響を呼び、1993年には続編となる『張り込みプラス』が製作されました。
ヤングガン

1988年公開の西部劇映画『ヤングガン』では実在の人物ビリー・ザ・キッドを演じました。また1990年には続編となる『ヤングガン2』も製作されて、弟のチャーリー・シーンも出演しているほか、キーファー・サザーランド、ルー・ダイアモンド・フィリップス、クリスチャン・スレーターといった同世代俳優が脇を固めています。
飛べないアヒル

エミリオ・エステベスが主演し人気を博したスポーツ映画『飛べないアヒル』(1992年)。彼は同作で、弱小少年アイス・ホッケーチームのコーチとなるゴードン・ボンベイを演じています。その後シリーズ化され、94年に『D2 マイティ・ダック/飛べないアヒル2』、96年には『D3 マイティ・ダックス 飛べないアヒル3』が続編として製作されました。教え子にはドラマ『ドーソンズ・クリーク』でペイシー役を演じた俳優のジョシュア・ジャクソンがいます。
モリー・リングウォルド出演作品
『ブレックファスト・クラブ』でお嬢さまのクレア・スタンディッシュを演じたモリー・リングウォルド(Molly Ringwald)は、1968年2月18日生まれ、カリフォルニア州出身の女優です。『すてきな片想い』や『プリティ・イン・ピンク/恋人たちの街角』などジョン・ヒューズ監督作品の常連であり、80年代を代表する青春アイドル「ブラット・パック」の一員。彼女のファンは「リングレッツ」と呼ばれました。
ピックアップ・アーチスト

『ピックアップ・アーチスト』(1987年)は、モリー・リングウォルドとロバート・ダウニー・Jrが共演したラブ・コメディです。ナンパの天才を自称する小学校教師が本気で恋に落ちるも、なびいてくれない彼女とのコミカルなかけひきが面白い作品です。そしてモリーの父親役を演じたのは今は亡き名優デニス・ホッパー !
この愛に生きて

『この愛に生きて』(1988年)は、10代で妊娠・結婚・出産を経験し、若くして親になったカップルの現実と愛の行方を描いています。モリーはヒロインのダーシィを演じました。
想い出のジュエル

『プリティ・イン・ピンク/恋人たちの街角』で一緒だったアンドリュー・マッカーシーとの再共演作。婚約者のいるリッチな青年マットと田舎に住む結婚経験のある女性ジュエルの儚い恋を描いたラブ・ストーリーです。今作は80年代の青春アイドル、モリー・リングウォルドが大人の女優としての新境地に挑戦した意欲作と言えるでしょう。
2019年には『オール・ディーズ・スモール・モーメンツ』(原題:All These Small Moments)という作品でアンドリューの息子で俳優のサム・マッカーシーとも共演しています。同作でモリーはサムの母親役を演じました。ファンには嬉しい巡り合わせですね。
本日はお日柄も良く/ベッツィの結婚

映画『本日はお日柄も良く/ベッツィの結婚』(1990年)は、結婚式にまつわるドタバタ・コメディ。花嫁の父親に扮する名優アラン・アルダが娘の結婚式の際に思い付いたという物語で、アルダは今作の脚本・監督も務めています。モリーはヒロインのベッツィを演じました。
90年代に入って以降は以前のような華やかなスポットライトは浴びていませんが、地道にキャリアを重ねており、現在は映画界だけでなくテレビドラマや演劇界にも進出し、活動の幅を広げています。また主人公の母親役を演じることも増え、近年はドラマ「アメリカン・ティーンエイジャー」シリーズや「リバーデイル」シリーズ、映画「キスから始まるものがたり」シリーズなどでも知られています。
アンソニー・マイケル・ホール出演作品
『ブレックファスト・クラブ』で秀才ブライアン・ジョンソンを演じたアンソニー・マイケル・ホール(Anthony Michael Hall)は、1968年4月14日生まれ、マサチューセッツ州ボストン出身の俳優です。「ブラット・パック」の一員として人気者だった10代の頃から荒れた私生活を送り、一時は深刻なアルコール依存症に苦しみました。
ワイルドボーイズ

アンソニー・マイケル・ホールの『ブレックファスト・クラブ』以外での出演作と言えば、『すてきな片想い』『ときめきサイエンス』『シザーハンズ』などが有名ですが、映画『ワイルドボーイズ』(1994年)では主演兼監督を務めています。ジャド・ネルソン、名優サミュエル・L・ジャクソン、そして今やハリウッドを代表する俳優の1人となったロバート・ダウニー・Jrらと共演した青春サスペンス!
バトル・オブ・シリコンバレー

ドラマ『ER緊急救命室』のジョン・カーター役でお馴染みのノア・ワイリーと共演したテレビ映画『バトル・オブ・シリコンバレー』(1999年)では、マイクロソフトの設立者ビル・ゲイツを演じ、高い評価を受けました。また同作は「プライムタイム・エミー賞」のテレビ映画部門にて作品賞にノミネートされた秀作です。
デッド・ゾーン

そして近年のアンソニー・マイケル・ホールと言えば、2002年より6シーズンにわたって主演を務めたテレビシリーズ『デッド・ゾーン』のジョニー・スミス役ですよね。交通事故のショックからサイキックになってしまった元教師を好演し、同番組のヒットと共に若い頃の素行不良によって失っていた人気を再び取り戻しました。
現在も『ダークナイト』(2008年)や『リバーデイル』(2018年)、『THE BLACKLIST/ブラックリスト』(2020年)などをはじめ、映画・テレビドラマ問わず多くの作品に出演しています。
ジャド・ネルソン出演作品
『ブレックファスト・クラブ』で不良のジョン・ベンダーを演じたジャド・ネルソン(Judd Nelson)は、1959年11月28日生まれ、メイン州ポートランド出身の俳優です。『セント・エルモス・ファイアー』にも出演した青年アイドル「ブラット・パック」の一員。また女優であり、アメリカで最も重要な演技指導者として知られるステラ・アドラーの元で学びました。
トランスフォーマー ザ・ムービー

『トランスフォーマー ザ・ムービー』(1986年)は、日米合作のアニメ映画です。同作は「トランスフォーマー」シリーズのアニメ映画の1作で、ジャドは騎士ホットロディマス/総司令官ロディマスコンボイの声を担当しました。
ハードロック・ハイジャック

『ハードロック・ハイジャック』(1994年)は、当時まだ若手だったブレンダン・フレイザー、アダム・サンドラー、スティーヴ・ブシェミ共演の犯罪コメディ。売れないハードロック・バンド「ザ・ロー ン・レンジャーズ」の3人が人気DJにデモテープを流させようとラジオ局まで押し掛け、ひょんなことから乗っ取り犯と勘違いされてしまうドタバタな展開に・・。今作はアダム・サンドラーが映画業界でも躍進するきっかけとなった作品としても知られています。
ジャドはレコード会社の重役ジミー・ウィング役を演じました。『ブレックファスト・クラブ』以降も出演作の多い彼ですが、そのほとんどが日本未公開作品のようです。
アリー・シーディ出演作品
『ブレックファスト・クラブ』で不思議ちゃんのアリソン・レイノルズを演じたアリー・シーディ(Ally Sheedy)は、1962年6月13日生まれ、ニューヨーク州出身の女優です。『セント・エルモス・ファイアー』にも出演し、青春アイドル「ブラット・パック」の一員として人気を得ていましたが、交際相手に強要される形でドラッグを始めたことがきっかけで中毒となり、キャリアの初期は不安定な状態でした。90年代はテレビドラマを中心に活躍し、その後インディペンデント映画や舞台など活動の幅を広げています。
ショート・サーキット

『ショート・サーキット』(1986年)は、感情を持ったロボットと心優しい人々との友情を描いた作品です。アリーはヒロインのステファニー・スペックを演じました。続編となる『ショート・サーキット2 がんばれ!ジョニー5』にもノンクレジットながら声の出演を果たしています。
オンリー・ザ・ロンリー

『オンリー・ザ・ロンリー』(1991年)は、『ホーム・アローン』(1990年)を世界的な大ヒットへと導いたジョン・ヒューズとクリス・コロンバスが再びタッグを組んだロマンチック・コメディーです。同作は母親と暮らすマザコン中年警察官ダニー・マルドーン(ジョン・キャンディ)の結婚騒動をコミカルに描いた作品で、アリー・シーディは主人公と恋に落ちる葬儀屋の娘テレサを演じました。また母親ローズ役を大女優のモーリン・オハラが演じています。
ちなみにアリーは『ホーム・アローン2』(1992年)にも、ニューヨークのチケットエージェント役で出演しています。
ハイ・アート

映画『ハイ・アート』(1998年)は、かつて名の知れた写真家だったルーシーと彼女に心惹かれていく女性編集者シドとの関係を描いた作品です。同作でアリーは写真家のルーシーを演じ、作品が「インディペンデント・スピリット賞」を受賞したほか、自身も「全米映画批評家協会賞」主演女優賞に輝きました。女優アリー・シーディの新境地がココに!
あとがき
今回取り上げた作品は彼らの数ある作品の中から、独断と偏見で選びました。一世を風靡した『ブレックファスト・クラブ』メンバーの今後にもぜひ注目したいですね。