90年代前半に活躍したプロ野球名投手
1990年代前半、その頃のプロ野球は、秋山・清原・デストラーデという最強クリーンアップを擁していた西武が黄金時代を迎えていた。そんな時代、各チームにエースと呼ばれる個性的な名投手がおり、息詰まる投手戦を繰り広げ、見ごたえたっぷりだった。
そんな90年代前半に活躍したプロ野球名投手をプレイバックしてみましょう!
野茂英雄
1990年~1994年 近鉄バッファローズ
通算(NPB):78勝46敗1セーブ
1995年~ メジャーリーグ
通算(メジャー):123勝109敗
1990年には「最多勝利・最優秀防御率・最多奪三振・最高勝率と投手4冠を独占した驚異の名投手。トルネード投法を言われる独特なフォームの為、相手バッターは球種を読めず、三振の山を築いた。
近鉄退団時、チームとの確執も生まれ、マスコミなどからも叩かれたが、今思うと、あの時の野茂の努力が、現在のダルビッシュ、マー君などが活躍できているのではないでしょうか?
ドラフト時、パンチョ伊東氏が8球団、野茂の名前を呼んだシーンは圧巻だった。
伊藤智仁
1993~2001 ヤクルトスワローズ
通算:37勝27敗25セーブ
この人ほど「記録より記憶に残る名投手」はいないのではないでしょうか?
誰も打てないと言われた驚異的なスライダーと、伸びのあるストレートで飄々とした表情で三振の山を築いた。
あのスライダーの曲がり方はまさに魔球そのもの。
新人の頃、肩を酷使したこともあり、怪我に泣き、この成績で終わったものの、間違いなくメジャーでも通用したはずだ。
斎藤雅樹
1984~2001 読売ジャイアンツ
通算:180勝96敗11セーブ
今ではほとんど見かけなくなってしまったサイドスロー投法で、競争激しい巨人のエースの座を掴んでいた。1989年、90年と2年連続で20勝を達成。
そんな名投手が200勝達成していないのは、少し意外。
笑顔がカワイイでもお馴染み。
工藤公康
1982~1994 西武ライオンズ
1995~1999 ダイエーホークス
2000~2006 読売ジャイアンツ
2007~2009 横浜DeNAベイスターズ
2010 西武ライオンズ
通算:224勝142敗3セーブ
サウスポーの投手が、「47番」を付けたがる元祖であるMr.サウスポー!
通算29年も現役を続けた。90年代前半の話ではないが、ダイエー退団時、残留を求めて多くの署名が集まったが、その一人ひとり17万人に何年もかけて手書きで宛名を書いて感謝の手紙を書いた温情溢れる人物でもある。
高津臣吾
1991~2003 ヤクルトスワローズ
2004~ メジャー、台湾球界など
通算(NPB):36勝46敗286セーブ
長い期間、技術を熟成して完成したシンカーは、驚くほど落ちて、この時代No,1抑え投手となった。
ひょうきんな性格も手伝って、バラエティ番組などもでも活躍した。
286セーブは、NPB歴代2位の好記録。
桑田真澄
1986~2006 読売ジャイアンツ
2007 メジャー
通算(NPB):173勝141敗14セーブ
高校時代から桑田・清原コンビとして名を馳せた名投手。
ドラフト時の騒動、不動産売買などダークなイメージが常につきまとってしまっていたが、野球に対する真摯な取り組みは、メジャーでも多くのリスペクトを受けた。
フォークの切れ味は抜群。
桑田真澄 - Wikipedia
佐々木主浩
1990~1998 横浜大洋ホエールズ・横浜ベイスターズ
1999~ メジャー
通算(NPB):43勝38敗252セーブ
正直、弱小チームだった横浜を1998年には優勝に導いた立役者の一人。「ハマの大魔神」として9回に登場してくるシーンは、相手ファンとしたらふてぶてしく憎たらしい存在だった。
素人目で見ても、急降下で落ちるフォークボールは圧巻の一言。
日本人史上初の通算300セーブ(381セーブ)を達成した名ストッパー。
盛田幸妃
1988~1997 横浜ベイスターズ
1998~2002 近鉄バッファローズ
通算:47勝34敗29セーブ
上記の佐々木主浩ほどメジャーではないものの、佐々木と黄金リレーの継投で横浜の勝利を確固たるものにしていた名投手。
強気な投法で、えぐるように迫ってくるシュートは脅威そのもの。
現役時代に脳腫瘍を患ってしまうも、奇跡的にリハビリをし現役復帰を果たして登板は今も語り草になっている。
槙原寛己
1983~2001 読売ジャイアンツ
通算:159勝128敗56セーブ
上記の齋藤・桑田とともに巨人3本柱として巨人を支えた名投手。
掛布・バース・岡田のバックスクリーン3連発を被弾した投手として今ではよく映像が出てしまうが、史上15人目の完全試合達成者など名投手であることに異論はないだろう。
ただ、良い日と悪い日が極端で、なかなか勝利を上積できなかった。
山本昌
1986~現在 中日ドラゴンズ
通算:219勝165敗5セーブ(2015年8月2日現在)
長きにわたり中日を支え続けている左のエース。
1993年(17勝)、1994年(19勝)、1997年(17勝)と最多勝に輝いた名投手が今も現役と言うのは奇跡。
野球だけでなくラジコンの名手でもある。
今の時代のダルビッシュやマー君、大谷などと比較はできませんが、今以上に個性的で登板するだけでワクワクした名投手が多かったように思えます。また、上記の選手ような楽しみな選手が出てきてほしいですね。