バンソン狩り同様、チーマーらにより行われていたエアマックス狩り。そんな状況を打破しようと、当時大人気だったバラエティ「電波少年」にて、松村邦洋が前述のイエローグラデを着用し池袋西口公園で「エアマックス狩りを注意する」というロケを開始したところ、逆襲に遭いエアマックスを狩られてしまう事態が発生してしまいました。当時のエアマックス人気を象徴する事件として、後世に語り継がれています。
『たまごっち』
90年代後半に爆発的に流行した、手のひらサイズの携帯ゲーム「たまごっち」。キャラクターに餌を与えたり、フンの掃除をしたりしながら育てていくシミュレーションゲームで、餌を忘れたりすると死んでしまうこともあるなど、なかなか育成が上手くいかないところが逆に楽しいゲームでした。
たまごっちの人気が急上昇したのは、発売から1年ほど経過した1997年のこと。当時女子高生のカリスマ的存在であった歌手・安室奈美恵が音楽バラエティ「HEY!HEY!HEY! MUSIC CHAMP」にて、「たまごっちにハマっている」とコメントしたことから女子高生を中心に火が付き、最終的には幅広い世代に浸透しました。
90年代後半と言えば、華原朋美がテレビで「牛丼のつゆだくが好き」とコメントすると牛丼をつゆだくにする人が続出するなど、色々な意味で小室ファミリーに勢いがあった時代。アムラーを量産していた安室がたまごっちの人気に火をつけたのも、そんな当時ならではのエピソードと言えるでしょう。
極端な品薄状態が続き、特に人気の白いデザインのものを持っているとステータス扱いされることもあったたまごっち。忙しくて育成が出来ない人のための「たまごっち託児所」が開設されたり、育てていたたまごっちが死んでしまったことで「ペットロス」の状態に陥る人まで出るなど、まさに社会現象となりました。
『G-SHOCK』
前述のエアマックス同様に、ストリートファッションと親和性が高かったカシオの腕時計「G-SHOCK」。丸いごつごつしたフレームに、豊富なギミック、デジタル表示と一般的な高級腕時計とは一線を画したデザインで、渋カジなどのファッションに取り入れられていました。「Master of G」と呼ばれる、G-SHOCKの中でも特にタフさに定評のある「FROGMAN (フロッグマン)」「MUDMAN (マッドマン)」「GULFMAN (ガルフマン)」といったモデルが、当時の若者たちの間で憧れの的となっていました。
また、G-SHOCKと似たようなファッション性をイメージさせる商品として、パナソニックが「ショックウェーブ(SHOCK WAVE)」という携帯カセットプレイヤーを販売していました。当時人気絶頂であったアイドル・KinKi Kidsの二人が広告に起用され、そのハイテクな機能性や渋カジとの親和性の高さから、音楽好きの若者の間で大流行していました。
おまけ『ボンタン狩り』『おたく狩り』『おやじ狩り』
ここまで、80年代~90年代における「行列に並んでも欲しかった商品」の数々をご紹介しましたが、おまけとして、当時の「狩り」を連想する言葉として「ボンタン狩り」「おたく狩り」「おやじ狩り」の3つを最後に取り上げてみたいと思います。
ボンタン狩り
80年代を中心に、ヤンキーの間で流行した「ボンタン狩り」。これは「ボンタン」という変形学生服を履いている不良に喧嘩を売り、ボンタンを強奪するというもので、街中で調子をこいてる他の不良を叩きのめすことで自分自身の力を誇示することが出来るため、ある意味ヤンキーの勲章として機能していました。なお、このボンタン狩りが流行するきっかけとなったのは、伝説のヤンキー漫画「ビー・バップ・ハイスクール」です。
おたく狩り
ゲームやアニメといったオタク趣味が市民権を得る前に流行していた「おたく狩り」。宅八郎に代表されるような風貌の「おたく」が、「弱弱しい」「抵抗しない」「金を持ってる」といった理由からターゲットにされ、秋葉原や新宿などで恐喝の被害が続出した時期がありました。
おやじ狩り
90年代半ばに注目を浴びた「おやじ狩り」。これは1996年に千葉県で中高年男性を狙って恐喝を行っていた少年らが、その行為を「オヤジ狩り」と称していたことから広まった言葉であり、前述の「おたく狩り」同様、自分たちよりも弱いと判断した人をターゲットにした犯罪として、社会問題となりました。
まとめ
今回ご紹介するアイテムは以上となります。「ドラクエ」「エアマックス」「たまごっち」など、流行していた当時、入手するためなら手段を選ばない人が続出していたものが多く、それが「狩り」という形で社会問題へと発展してしまうケースが多く見受けられました。これからの時代も流行のアイテムが出てくると思われますが、犯罪行為だけは行わないというモラルが我々に求められています。節度を持って流行を楽しみたいものですね!