なお、バンダイが販売していた正規品がある一方で、玩具メーカー「コスモス」などが販売していたパチモンも当時流通していました。今となっては、このパチモンの方がむしろプレミアが付いていたりもします。
ビッグワンガム
カバヤ食品が1978年に発売した「ビッグワンガム」。「精巧なプラモデル&大きなガムが1枚」という構成で、食玩(食品玩具)の元祖とも呼ばれています。当時100円から150円の価格で購入出来たため、プラモデルを作りたい子供の間で爆発的に流行しました。
「ビッグワンガム」復刻版
ヤフオク! - 98 カバヤ ビッグワンガム / BIG-1 ジェット...
プラモデルの種類は、戦闘機、潜水艦など陸海空の乗り物を網羅しており、さらには鉄道車両や自衛隊の戦闘車両などもラインナップされていたため、大人でもビッグワンガムを購入する人が続出。箱に空いている「このまどからプラスチックモデルの種類がわかるよ!」と書かれた丸い穴から中身をチェックした上で、レジに運ぶという光景が見られました。
ファミコン
80年代に子供時代を過ごした人であれば、外すことの出来ないゲーム機「ファミリーコンピュータ(ファミコン)」。「ゲーム&ウオッチ」に続き、1983年7月に任天堂が世に送り出した据置型ゲーム機であり、当時の価格は14800円でした。
年季の入ったファミコンの本体
ファミコンは、カセットをスロットに差し込むことで多種多様なゲームをプレイ出来るという画期的なシステムであり、1983年の本体発売と同時に「ドンキーコング」「ドンキーコングJR.」「ポパイ」の3本が発売。さらに「五目ならべ 連珠」「麻雀」「マリオブラザーズ」などが発売され、徐々に人気を獲得していきました。
ドンキーコング
そんなファミコンが爆発的なヒットとなったのは1985年のこと。同年9月に発売された「スーパーマリオブラザーズ」が空前のブームとなったことで、ファミコン本体とともに買い求める人が続出。そのあまりの売れ行きから、不人気ソフトとの抱き合わせ販売が横行するなど社会問題にもなりました。その後も「ドラゴンクエストシリーズ」などがヒットしたファミコン。最終的に全世界で6000万台を売り上げるモンスターハードとなりました。
ビックリマンシール
ロッテが販売するチョコレート菓子「ビックリマン」のおまけとして一大ブームとなった「ビックリマンシール」。1985年から1991年にかけて販売された10代目のシール「悪魔VS天使シール」が特に人気が高く、漫画化やアニメ化されるなど、当時の小学生の間で社会現象となっていました。
第8弾のヘッド「魔肖ネロ」
ビックリマンに関する当時のエピソードとしては、シールを集めたいがためにお菓子を大量に購入し「シールだけ抜き取ってお菓子を捨てる」といったケースが挙げられます。これは当時社会問題となり、「一人3個まで」といった購入制限を設ける店舗が見受けられました。
「ロッチ」のスーパーデビル
また、正規品のシールを模倣したパチモンも出現。シール裏の「ロッテ」の文字が「ロッチ」になっている偽物が、ガシャポンなどで出回っていました。なお、今となっては正規品よりもパチモンの方が流通量が少ないといった理由から、パチモンの方がオークションサイトで高値で取引されているケースもあります。
ホバークラフト
水面などに向けて空気を高圧で噴出することで浮遊して運転出来る「ホバークラフト」。80年代には、子供向けの玩具としてホバークラフトのラジコンが登場しました。玩具メーカーのタイヨーから「タイフーン」という名のラジコンが発売され、普通のラジコンと差別化出来たことから、これを持っていると他の子供に自慢出来た記憶があります。ちなみに、水上で運転させることが多いため、水上で電池切れを起こして回収不能になってしまわないように気を付ける必要がありました。
R/C ホバークラフト ワイルドアタッカー
ゾイド
1982年にトミー(現:タカラトミー)が発売した玩具シリーズ「ゾイド(ZOIDS)」。動物や恐竜をモチーフに作られた玩具であり、ゼンマイや電動モーターにより稼働するギミックなどが特徴でした。当初は売上が振るわなかったため、翌1983年には「メカ生体ゾイド」へと名称を変更、そして80年代半ばには「ゴジュラス」「アイアンコング」などを販売し、展開を本格化させていきました。ゾイドは80年代における男児向け玩具の傑作として現在も語り継がれており、21世紀に入ってからも新作が発表されています。
メカ生体ゾイド ゴルドス
ミニ四駆
タミヤが販売している小型モーター搭載のプラモデル「ミニ四駆」。1982年7月にミニ四駆第1号として「フォード・レンジャー 4×4」が発売され、1984年には「コミカルミニ四駆シリーズ」、1986年には「レーサーミニ四駆シリーズ」が登場。このレーサーミニ四駆シリーズはオンロードタイプであり、外でミニ四駆を走らせて遊ぶ子供が急増し、第1次ミニ四駆ブームのきっかけとなりました。
マグナムセイバー プレミアム (スーパーIIシャーシ)
そして1987年には、徳田ザウルスによる漫画「ダッシュ!四駆郎」が小学館の月刊コロコロコミックで連載され、さらにブームは加速。「四駆郎」のアニメ化や、ミニ四駆の全国大会である「ジャパンカップ」の開催なども手伝い、80年代後半のプラモデルと言えばミニ四駆、と呼ばれる時代が到来しました。
漫画「ダッシュ!四駆郎」
カードダス
バンダイが販売しているトレーディングカード「カードダス」。自動販売機で1枚20円で買える手軽さが評判となり、当時人気が落ち始めていたビックリマンシールに代わる存在として人気を博しました。
MSZ-006 Zガンダム
カードの題材としては、「SDガンダム」「ドラゴンボール」「聖闘士星矢」「ウルトラ怪獣」などのキャラクターが採用され、特に「SDガンダム」と「ドラゴンボール」に人気が集まりました。そしてカードの仕様として特筆すべきなのが「隠れプリズム」。これは通常のカードとプリズムのカードの二重構造になっているカードで、通常のカードがシールとなっており、それをはがすとプリズムが出現するというものでした。このような豪華な仕様が当時の小学生に受け、巷には手持ちのカードダスを見せ合ったり、交換する子供たちで溢れていました。
ゲームボーイ
1989年4月、平成が開始した直後に登場した「ゲームボーイ」。任天堂がゲーム&ウオッチの後継と位置付けて開発した携帯型ゲーム機であり、当初の価格は12500円でした。
ゲームボーイ本体
ゲームボーイの特徴のひとつとして挙げられるのが「液晶がモノクロ」であること。1983年のファミコンが既にカラーであり、今更モノクロで大丈夫かという声があったものの、1989年6月に発売された「テトリス」の大ヒットにより、ゲームボーイ本体も爆発的な売れ行きを示しました。
「テトリス」のプレイ画面
また、ゲームボーイには対戦機能やアイテムなどの交換機能が備わっており、「通信ケーブル」を2台のゲームボーイに接続することでそれらの機能を楽しむことが出来ました。通信ケーブルを常備している子供もいて、ワイヤレス通信が当たり前となった近年と比べると隔世の感がありますね。
まとめ
今回ご紹介する玩具は以上となります。キン消し、ソフビと言った人形や、カードダス、ビックリマンシールといった収集系、ガンプラ、ミニ四駆といったプラモ系など実に様々な玩具が80年代には溢れていました。中でも特筆すべきは「ゲームは一日一時間」といった制限を大人から受けた、ファミコンの登場ではないでしょうか。「やり過ぎは心身に良くない」と指摘されるようになった玩具が登場したのも、この時代の特徴かと思います。
現代の洗練された玩具に比べるとレトロ感が漂ってしまうものの、なんだかんだで楽しめた80年代の玩具の数々。皆さんが当時夢中になっていた玩具は、ご紹介した中にありましたでしょうか?