『究極超人あ~る』とは?
連載が終わった1991年にはOVA化も実現し、完全なオリジナルストーリーとして制作された内容は、地方への旅行や鉄道が題材となり、本編で行なわれたプランは数々の人気番組でも再現されるほどに注目を集めました。
OVA版『究極超人あ~る』の舞台となったJR東海の飯田線や田切駅・伊那市が主催するイベントも開催され、毎年のようにコスプレやサイクリングの催しが行なわれています。
原作コミックの連載やOVA版の発売から30年以上の年月が経過しても、その人気ぶりは衰えるどころか、さらなる新しい試みがされていて、多くのファンから支持されるほどのものです。
『究極超人あ~る』の魅力とは?
現在も行なわれる聖地巡礼イベント
前項の作品紹介でも軽く触れたように、今もなお、原作コミックやOVA版のファンによる聖地巡礼のイベントは近年になっても行なわれるほどの人気ぶりを誇っています。
「究極超人あ~る」の舞台を駆け抜けた1時間 信州・伊那路を包んだサイクリストたちの熱気 | Cyclist
「【聖地巡礼】轟天号を追いかけて飯田線田切駅へ【究極超人あ~る】」だいはんのブログ | だいはんの雑記帳 - みんカラ
伊那谷楽園紀行(15)『究極超人あ~る』から始まったアニメ聖地巡礼の楽しみ(THE PAGE) - Yahoo!ニュース
この当時の作品で、ここまで地域活性化に貢献したコミック・アニメ作品の存在も珍しく、聖地巡礼という言葉の先駆けといえるコンテンツです。
OVA版の本編で行なわれた下山ダッシュは、テレビ番組のネタとして取り上げられることも多く、深夜番組では高視聴率を誇る『探偵ナイトスクープ』や、テレビ東京系で放送された『空から日本を見てみよう』、鉄道雑誌『旅と鉄道』でも再現されています。
さらには、数多くのYouTuberたちにも独自のチャレンジをされているようです。
飯田線の沿線に住んでいた地元民はもちろんのこと、テツと呼ばれるような鉄道好きにも堪らない作品といえるでしょう。製作者の地道な取材と調査によって作り上げられたもので、OVA本編を観てしまうとイベントに参加したくなってしまいますね。
豪華声優陣による集大成
R・田中一郎
本作の主人公であり、声優を担当しているのは塩沢兼人さん。その名前だけ聞いてもピンとこないかもしれませんが、『機動戦士ガンダム』のマ・クベ役、『北斗の拳』のレイ役といえばその特徴的な声を思い出すミドルエッジ世代も多いのではないでしょうか。
塩沢兼人さんはクールでニヒルな役柄が多い印象ですが、本作では天然キャラである主人公を演じていて、そのギャップも面白いです。
鳥頭先輩
主人公が所属する光画部の部長であり、暴君として主人公のあ~ると並ぶほどの存在感。声優を担当しているのは、『北斗の拳』の主人公・ケンシロウ役、『シティーハンター』の主人公・冴羽リョウを思い浮かべる神谷明さんで、同じく『北斗の拳』で共演した塩沢兼人さんとのタッグを再現しています。ただし、現代劇である『究極超人あ~る』において、鳥頭先輩のイメージは『シティーハンター』の主人公・冴羽リョウのほうが近いかもしれません。