中山美穂
80年代のアイドルはカワイイ。いえ、アイドルはいつの時代にもカワイイものですが、聖子に明菜にキョンキョン。更には南野陽子に浅香唯にと、80年代に活躍したアイドルは特にカワイイ印象が強いです。しかも、みんな個性的なんですよね。
そんな中でもミポリンこと中山美穂はトップ・アイドルなのにひと味違います。もちろんカワイイですが、なにより美人なんですよね。

中山美穂
美人のアイドルって、実は少ないのではないでしょうか?美人の女優は多くいるわけですが、アイドルとなるとですねぇ。少ない。美人はとっつきにくいということかもしれませんね。
そんな貴重なアイドル、中山美穂。1982年のデビュー以来、現在までに39枚のシングルを発売しています。その中でオリコン売上第1位に輝いた曲が8曲あります。80年代の美人アイドルのNo.1ソングを順に振り返ってみましょう。
CATCH ME
中山美穂のデビューシングルは1985年6月21日に発売された「C」です。この年の日本レコード大賞最優秀新人賞受賞曲に選ばれたものの、オリコンでは最高12位止まりというスタートとなりました。
初めて1位に輝くのは1987年10月7日発売の11枚目のシングル「CATCH ME」です。

CATCH ME
「CATCH ME」は、中山美穂が主演したテレビドラマ「おヒマなら来てよネ!」の主題歌でしたね。作ったのは「スカイ・ハイ」や「ILE AIYE〜WAになっておどろう〜」などで知られる歌手兼プロデューサーの角松敏生です。
どうです?!ミポリン、改めて見ると美人でしょうが!動画で見るとより美しさが際立ちますよね。
「CATCH ME」以前にヒット曲がなかったのかと言えば、勿論そんなことはありません。セカンド・シングル「生意気」は8位となり、それ以降は全てベスト5以内に入っています。
「ツイてるねノッてるね」や「WAKU WAKUさせて」(共に3位)。「派手!!!」や「50/50」(共に2位)など今一歩のところで1位にはなれなかったんですよ。
しかし、ここからはアイドル中山美穂の絶頂期となります。
You're My Only Shinin' Star
「CATCH ME」のヒットに気をよくしたということでしょう。続く12枚目のシングル「You're My Only Shinin' Star」も角松敏生が提供しています。この作戦は成功し、2作連続でオリコン1位を獲得しました。

You're My Only Shinin' Star
それにしても18歳ですからね。色っぽ過ぎませんかね?クラスにこんな女性が居たら、やっぱり普通ちょっと近寄りがたいですよ。美しいにも程があるってもんです。
日本には「美人は三日で飽きるが、ブスは三日で慣れる」という有名な格言(?)がありますが、ミポリンを観てると「そんなことはない!」と力強く断言できますよ。
2001年にベストアルバム収録曲を決める投票を行ったところ、シングルA面曲で1位になっていますから、「You're My Only Shinin' Star」は、ファンにもっとも人気のある曲といってもいいのかもしれませんね。
また、この曲は角松敏生のアルバム「TEARS BALLAD(英語バージョン)」、「The gentle sex」でセルフカバーされています。
人魚姫 mermaid
13枚目のシングル「人魚姫 mermaid」。CINDYが楽曲を提供しています。角松敏生からのダンサブルな路線を上手く引き継いで、これまた連続ヒットとなりました。
しかし、まぁ、なんですよ、「人魚姫 mermaid」もそうですが、ダンサブルとは言ってもあんまりポップな曲ではないですよねぇ。洗練されていると言えますが、アイドルが歌うような曲からは距離があります。差別化ということでもあるのでしょうが、こうした曲を大ヒットさせているのですからミポリンにいかに勢いがあったかが分かろうかというものです。

人魚姫 mermaid
ジャケットのイラストはロバート・ブルーという方の作品です。女性ファンには受けが良かったのではないかと思いますが、多くの男性ファンはせっかくの水着なのになぜ写真にしないんだ!と思ったに違いありません。しかし、ミポリンには女性ファンも多かったからですね。これで正解でしょう。
カップリングは「In The Morning」という曲で、作曲を久保田利伸が担当しています。こちらも良い曲ですよ。
Witches
CINDYの楽曲が続き、No.1ソングも続く。と言うことで、1988年11月14日に発売された14枚目のシングル「Witches」。Witchesとは魔女という意味です。前作が人魚ですからフェアリーコンセプトに基づく作品という位置づけになっているようですね。

Witches
ジャケットいいですね。これは是非ともレコードで持っていたい!と思わずにはいられません。曲の方は風変わりなイントロが印象的。どうなるんだ?!と思っているとミポリンが歌いだすやいなや、なんか落ち着くオシャレな80’sナンバー。
「Witches」は、第17回 FNS歌謡祭においてグランプリを受賞しています。確かにイイ曲ですもんね。
ROSÉCOLOR
CINDYとのコラボ、3作連続のNo.1獲得。1989年最初のシングルとなった「ROSÉCOLOR」によって、「CATCH ME」以降の連続オリコン1位を5曲に伸ばしました。この年もまたミポリン快調ですよ。

ROSÉCOLOR
「ROSÉCOLOR」は、ミポリン自身が出演して話題となった資生堂 '89春のキャンペーンのCMソングでした。
春だし、CMソングだし、もっと元気のいい曲を提供したらどうなの?と思わないでもありませんが、これが良かったんでしょうねぇ。ミポリンらしいということですよ。
CINDYもお気に入りだったようで、自身のアルバム「Don't be afraid」でセルフ・カバーしています。
このCINDYとの3作連続のオリコン1位曲は、同時に作詞家の康珍化とのコラボでもあります。
康珍化というのは、高橋真梨子の「桃色吐息」、中森明菜の「ミ・アモーレ〔Meu amor é・・・〕」、上田正樹の「悲しい色やね〜OSAKA BAY BLUES」、郷ひろみの「GOLDFINGER '99(日本語詞)」などなど、80年代中ごろから90年代にかけて数え上げたらきりがないほどのヒット曲を手掛けた超売れっ子の作詞家ですね。
Midnight Taxi
「ROSÉCOLOR」に続く16枚目のシングル「Virgin Eyes」は惜しくも最高位第2位に留まってしまいましたが、1990年1月15日に発売された17枚目のシングル「Midnight Taxi」は見事に第1位を獲得しました!

Midnight Taxi
作詞も作曲もCHAGE and ASKAの飛鳥涼が提供しています。しかし、ファンにとってはこの曲を飛鳥涼が提供したということよりも、ミポリン10代最後の作品ということの方が重要でしょう。勿論イイ曲ですけどね。
10代最後のミポリンを観ることが出来るというのは嬉しい限りです。更にもう一つ忘れてはならないのは、実はこの曲がミポリン最後のEP(レコード)盤での発売となったということです。というか、ミポリンだけではなくアイドルのEP盤としても最後らしいですよ。時代はCDへと移っていったんですね。感慨深いものがあります。
世界中の誰よりきっと
7枚目のNo.1となったのは、1992年10月28日に発売された25枚目のシングル「世界中の誰よりきっと」です。こりゃ、王道のポップチューン。最高の楽曲ですよ。
発売からわずか20日間で100万枚を突破。累計売上は200万枚を超えていると言われており、稲垣潤一、島谷ひとみ、酒井法子、徳永英明など多くのアーティストにカバーされています。

世界中の誰よりきっと
ジャケットに写っている男たちは誰なんだ?!という声にお答えしますと、それはWANDSです。「もっと強く抱きしめたなら」のヒットで知られており、再結成はするものの一旦2000年に解散しています。
ミポリンはずっとデュエットがしたかったそうで、良い楽曲、良いパートナーに恵まれ最高の結果を出したということになります。
何度でも聴きたくなる曲ですよねぇ。第7回日本ゴールドディスク大賞(大賞作品賞ベスト5シングル賞)をはじめとして数々の賞を獲得したことも大いに納得です。
因みに、「Midnight Taxi」から「世界中の誰よりきっと」までの間に発売されたシングルは全部で7枚あるのですが、それらが全て最高位第3位という珍しいことが起こっています。
ただ泣きたくなるの
現在までのところミポリン最後のオリコンNo.1シングルは、1994年2月9日に発売された28枚目の「ただ泣きたくなるの」です。
この曲は、ミポリン主演のテレビドラマ「もしも願いが叶うなら」の主題歌でもありました。それも影響したのでしょう、見事ミリオンを達成しています。しかも、「ただ泣きたくなるの」は、日本のシングル史上で100番目のミリオンセラー・シングルだそうですよ。

ただ泣きたくなるの
「世界中の誰よりきっと」もそうでしたが、この頃になると積極的にミポリンは作詞に参加してしています。
この曲、タイトルだけをみると失恋ソングのようですが、結婚する友達へ捧げた内容ということで、ミポリンも結婚式の披露宴で歌ったことがあるそうですよ。
今後はどうなるのか分かりませんが、1999年9月16日に発売された39枚目の「Adore」以降新たなシングルは出ていません。
また、あの美しい歌声を聴いてみたいですけどね。新曲が聴けないのは寂しいですし、あまりにも勿体ないですよ。まぁ、またその日が来るのを楽しみに待つとしましょう。