あけましておめでとうございます!今年もサブカル妖怪・たかなし亜妖をよろしくお願い致します。
年末はガキ使も観ず、紅白も観ず、小学生に戻ったかのようにゲームをやっていたら年が明けていました。
ニンテンドースイッチ恐るべし!マリオカートってなんであんなに人を白熱させるんでしょ。笑
今年も懐かしい映画や漫画、たくさん紹介していきますのでお楽しみに~!
くーろいトドだよトドクロちゃん♪ではなく……
黒いトドだよトドクロちゃん。 pic.twitter.com/riUqwc6IZh
— はちてん(みく) (@hati_lips) March 17, 2016
たかなし亜妖が子供の頃から地味に好きなキャラ、のど黒飴のトドクロちゃんではなく……笑
今回は「黒い家」をご紹介致します。
黒い家

元々は小説が原作であり、1999年に日本で映画が公開されました。
99年と聞くと最近じゃん!?と思うかもしれませんが……皆さん、21年前ですよ!全然最近じゃないネ……………w
しかし有名な作品であることから、タイトルを聞けば多くの人がピンとくるでしょう。
観た事はなくとも名前は知っている、という人も多くいるはず。
先に伝えておきたいのですが、そんじょそこらのホラー映画よりよっぽど怖いです!
幽霊が出てくるとか心霊現象が起こるとか、そんな子供騙しのトリックは一切ありません。
じゃあなぜ怖いのか?
それは相手がこの世に存在する、「人間」だからです……。
初っ端から不穏な空気しかしない!?
主人公は若槻。保険会社に勤めるごくごく普通のサラリーマンです。
職場で煙草を吸えるシーンがばんばん出てくるのですが、時代を感じる。笑

会議中でも皆バコバコ吸っていて、ちょっとした懐かしさを覚えるかも?
ごくごく普通の若槻の元へ、ある一本の電話がかかってきます。
電話の相手は女性、どうやら彼の勤める会社の保険に加入しているようです。
喋り方が独特で、話を聞いているのかいないのか分からない、なんだか宙に浮いたような人物です。
「保険金というのは自殺した場合でも出るの?」
支払いできる場合とできない場合がある、加入から一年は免責となってしまう、と伝えてもグイグイ質問を重ねてくる女性。

口ぶりからいかにも「早く保険金が欲しい」ということがありありと分かります。
若槻は電話口の相手が今すぐ自殺するのではないかと判断。
自殺を食い止めるような言葉を次々と投げるのですが、向こうはあまり気にしてない素振り。若槻の名前だけを聞き出して、電話は切られてしまうのでした。
なんだかふわふわとした、言い方を変えれば「ヤバイ」喋り方、全身イエローコーデが奇妙さを増長させますね。笑
後日、菰田重徳という男性から連絡が入り、若槻は彼の家へ行くよう指示をされます。
菰田も、若槻を指名しているようでした。
しかし若槻は菰田重徳という存在を、見聞きしたことさえないのです。
自宅を訪ねると、そこには非常に古くて寂れた家。

重徳は明るい態度で若槻を招き入れるのですが、またこの人物も宙に浮いているような雰囲気……。
言葉を発しているのに全く掴みどころのない、視線や顔つきも定まらない感じです。
重徳は室内でやたらと「カズヤ」という名前を連呼します。「カズヤお客様が来ているのに失礼だろう!」と。
そこで若槻に、カズヤを呼んでくれと指示を出します。若槻って気が弱くて、断れない性格なんですよ……(見ててちと苛々するタイプ)
ふすまの向こうを開けるとホラ

カズヤは首吊り自殺をしているのでした。
指狩り族
現場を押さえてしまった若槻は、この一件に関わらざるを得なくなります。
社内会議では「若槻を呼び出して第一発見者にしたかっただけだろう」との推測。
しかし菰田重徳が札付きの顧客であることが発覚してしまいます……。

菰田の旧姓はコサカ、現在の妻・幸子とは再婚だったのだとか。
菰田は「指狩り族」の残党。
指狩り族って?と思いますよね……障害給付金を取るために、自分で自分の指を切断した連中の一人だったのです。
最初のシーンをよーーーーく見ていると分かりますが、菰田の手にはしっかりと厚手の軍手がはめられています。
保険金の執拗な催促

ああ……指が……ないのね……( ;∀;)

遂に生命保険の窓口に、あの電話の女性が現れます。
「カズヤの生命保険はまだおりませんの?」
はい、想像はついていたかと思いますが……電話口の女性は菰田重徳の妻・幸子だったのです。
まだ保険金については上の人間で協議中のため、実際にお金がおりるかは不明。
しかし幸子は電話と同様、グイグイと突っ込んできます。

ちなみに後日、重徳もグイグイ詰めにきます。
とにかく二人は「保険金」「保険金」で、それ以外の事は口にしないレベル。ここまで執念深いと、人間としてどうなんだ?と思ってしまいます。
そして夫婦の共通点はどこか気味が悪いところ。
本当に喋り方・行動・全てが薄気味悪いんですよ。
話が通じているのか、いないのかさえ分からないような表情。一点をぼーっと見つめているような、表情がパキッと定まらないような……。
多分これを人々は「ヤバイ」「イッちゃってる」「サイコ」と現すのでしょう。笑
夫婦の執拗な責めは日を追うごとに加速していきます。
若槻は関わってしまったが最後、彼らから簡単に逃れる事はできないのです……。
大竹しのぶさんが見られなくなる?

異常行動を重ねる幸子演じる・大竹しのぶさん。迫真の演技に「怖すぎて観られない」「大竹さんを見ると幸子を思い出す」なんて声も。笑
個人的には重徳演じる西村雅彦さんもなかなかですが……。
この映画は2時間ほどあるのですが、飽きない。たまに中だるみする作品ってあるじゃないですか?
終始ハラハラしっぱなしというか、終盤に向けて「コワ!」が加速していくんですよね。
特にラスト30~20分あたりは、先が気になって気になって仕方がなくなります。
ネタバレになるから書けないのが残念ですが、まさかの幸子が●●●●丸出し……。なぜあの土壇場に?
うーん、狂気の沙汰って本当に怖い。
「???」な人はぜひ、黒い家を観てみましょう。新年にはあまりふさわしくない、めでたい作品ではありませんけど。笑
Amazon Primeでも観ることが出来ます

Amazon.co.jp: 黒い家を観る | Prime Video